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三重の宝、銚子川

こんにちはゾクです。
皆さんは銚子川という川をご存知ですか?
銚子川は三重県南部の紀北町を流れる河川です。
そして銚子川は奇跡の清流と称される程水が澄んでいます。私は7月2日と3日にかけて、三重県の「みえアウトドアヤングサポーター育成事業」の一環として、三重県との連携実施で自然環境リテラシー学の実習が行われ、私たちは銚子川を訪れました。この記事では私がこの2日間で体験した自然豊かで美しい銚子川の魅力と銚子川を大切にしている方たちについて紹介していきます。

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朝8時41分三重県の津駅から私は相賀駅に向かう電車に乗りました。津駅から相賀駅まで4時間かけて移動します。私は三重県出身なのですが三重県の南の地域にはほとんど行ったことがなく、電車の車窓から見える景色に自然が増えていく様子を見て今回の実習場所の自然に対して非常に期待が膨らみました。相賀駅に12時ごろに到着し,まず銚子川の下流に向かいました。下流の橋の下で今回の実習の参加者同士での自己紹介とミーティングを行いました。ミーティングが終わった後、私たちは二つのグループに分かれ、ゆらゆら帯の観察と川でのロープを用いた溺れたひとの救助の仕方を学びました。私はまずゆらゆら帯の観察を行いました。ゆらゆら帯とは私も今回の実習で初めて知ったのですが,海水と淡水が混ざり合ったときに水がゆらゆらと揺れて濁っているように見えることから名前がついたそうです。

ゆらゆら帯
わかりにくいですが水中が少し濁っているところで海水と淡水が混ざっている

ゆらゆら帯を観察すると同時に、銚子川下流に生息している生き物も観察しました。私は生き物の種類に詳しくないので名前まではわかりませんでしたが,エビやハゼ,アナゴなどが生息していることが分かりました。
その後ロープを用いた、溺れたひとの救助活動を練習しました。今回学んだ救助方法では、ロープに付いている浮きを要救助者よりも遠くに投げ、要救助者はロープを掴み、浮きを手繰り寄せ、ロープを自分の肩から通した後救助する人がロープを引っ張り救助します。この救助方法は救助する人が川の中に入ることなく、要救助者を助けることができます。溺れている人はパニックになっているので、直接助けに行くと助けに行った人も危険を伴うことがあります。しかしこの方法ならば助ける人も安全に救助を行うことができることを学びました。

救助訓練の様子
助ける人が川に入らずとも溺れている人を助けることができる。

その後、歩いて銚子川の中流付近にある今回お世話になったキャンプinn海山に向かいました。キャンプinn海山ではまず支配人の田上さんとあいさつをした後、田上さんから銚子川でのエビの取り方を学びました。
エビは昼間は岩や陸地と川の隙間に隠れているので網でそこをゴソゴソしてみると沢山取ることができました。取ったエビは、田上さんがフライパンで焼いて食べさせてくれました。今までこのように取ってすぐの川エビを食べたことがなく、今回食べてみてとても印象に残る味でした。

取ったエビを調理してくれる田上さん

エビを食べた後、田上さんからどうして銚子川が奇跡の清流と呼ばれるほど水の透明度が高いのかについて説明を受けました。
銚子川の上流には滝がありその滝壺では石同士がぶつかり合い、とても綺麗な丸い形をした石となることがあります。その丸い石同士が重なると隙間ができその隙間が濾過装置の役目を果たすので、銚子川は上流から下流まで透明度が変わらないということを教わりました。
先程下流で観察した、ゆらゆら帯も本来なら日本中どこの川でも存在するのですが、他の川は水が濁っているため見ることができません。下流でも水の透明度が高い銚子川だからこそゆらゆら帯を観測できたことを知ることができました。
そしてそんな美しい水を持った銚子川を、より多くの人に知ってほしいと考えている田上さんたちは銚子川をフィールドミュージアムにしようと考えている話を聞きました。フィールドミュージアムとは町ぐるみで子供たちに自然と触れ合ってもらう場を提供することで、子供たちに自然から得られる知識や自然を守る大切さを後世に伝えていこうとする取り組みです。現在はまだ構想段階ですが私は銚子川の素晴らしさがより多くの人に伝わればよいなと思いました。
しかし、同時に多くの人が知ることによる問題についても田上さんは言及しました。実際にかつて銚子川がNHKに取り上げられ、多くの人が銚子川を訪れたときに一部の人がマナーを守らない、といった問題が起こりました。私たちもこの問題について考えることがとても大切だと思いました。

道路わきに続く規制線
夏には道路脇に駐車する人がたくさん現れるためこのように規制しなければいけなくなると田上さんがおしゃっていました。


夜にはキャンプでの火の付け方、蛍の観察会などを行いI日目を終えました。

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この日は朝からあいにくの雨でしたが,おかげで午前の予定だった歩いて銚子川上流の魚飛渓に向かうときは涼しく非常に歩きやすかったです。
上流ではオタマジャクシやカエルといった生き物を観察することができました。
昼食を食べた後にカナディアンカヌーに乗る体験をしました。

カナディアンカヌーに乗っている様子

カナディアンカヌーは3人で操縦するのですが一番後ろの人は船の舵の役割を持ち、船の旋回や向きを変える時にパドルを垂直に水の中に入れて漕ぐなどの独特な漕ぎ方を学びました。
その後、水中に潜って生き物を観察したり、砂利の隙間から溢れ出してくる伏流水の観察を行いました。
こうして2日間の第2回自然環境リテラシー学を終えることができました。

まとめ

今回の実習では前回の海とは違い、川での活動で、三重県にはこんなにも綺麗な川があることを知ることができたと同時に、この自然を後世まで伝えていく大切さ、自然を守るための取り組みなどについても学ぶことができました。
これからも自然を大切にする気持ちを持って生活していこうと思いました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。

今回お世話になった施設

キャンプinn海山さん
三重県北牟婁郡紀北町便ノ山271番地
https://camp-inn-miyama.com/

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