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イントロ

 音楽が聴けるようになったので。

 色々考えていたら、曲のイントロの重要性をテレビで語っていた音楽プロデューサーを思い出した。イントロは曲を聴く不特定多数の人の心をつかむ。確かに好きな曲は聞いた瞬間に好きになる気がする。つまりイントロだ。

 イントロ、Aメロ、Bメロ、サビと楽曲に構成があるように文章にだって構成はある。そう考えると楽曲において重要なイントロとは、文章で言うなら書き出しに当たる部分だろう。そうしたらやっぱり書き出しで心をぐっとつかむような文句をかくほうが良いのだろうか。

 小説をよんでいると書き出しはまるで助走のような感覚でだんだんと盛り上がっていくイメージを持っていた。短編だが志賀直哉の「剃刀」などは最後の1ページのすさまじさたるや・・・

 さて、印象的な書き出しとはどんなものなのか。漱石の猫しかり中島敦の隴西の李朝しかり色々なものがある。歌詞になるが割と最近だと黒木渚のアーモンドという曲の歌詞は衝撃的だった。

首に腫瘍のあるハトは今日も時計台の下にいる

 腫瘍という言葉を歌で聞いたことはおそらく初めてだった。一瞬ぎょっとするが曲を最後まで聞くとなるほどすごくいい歌詞なのだ。

 音楽と文章の構成のことをあれこれと考えていたが、一向に書き出しの腕は上達しない。思いついたことをそのまま並べて書いてるのだから当たり前か。せめていいものを感じ、書き続けることをしよう。

チョコ棒を買うのに使わせてもらいます('ω')