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ぜんはいく

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ぜん の よんだ はいく
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2017年6月の記事一覧

子らの泣くそのまた向かう夕焼(ゆやけ)空

なにもなきものをみたくて梅雨の空

天つ方しとゞ四葩(よひら)は角で愛づ

一朶(いちだ)にて青む雫や蝸牛

遙かなる路の途上や蝸牛

夏雲や洗濯ばさみ指を咬む

腫れぼったいまぶたの雲や虎が雨

着信音背ではねかえす梅雨入(つい)りかな

紫陽花の涙川面となりにけり

↑添削後↑
紫陽花の涙川面に混ざりけり

寝っころび雨を網戸と聴きにけり

焼鮎の香魚屋の道しるべ

梅雨雲り紫煙に溶けたあれやこれ

髭だけがいきやうとする三尺寝