東京海洋大学 生物学 第3回 1000文字要約レポート参考

生物学 吉崎先生 第三回


 進化は、DNA上の突然変異によっておこる。

生殖細胞に突然変異が起きた場合その変化は子孫に遺伝する。遺伝した変異で、個体の生存に有害なものは集団から消失し、そのほかの変化は、種全体に拡大していく。疑遺伝子という過去の進化に用いられた現在機能していない遺伝子が存在し、その変異は機能的遺伝子の変異より多く、分子レベルでの進化は中立的である。
 アミノ酸の配列を分子系統樹によって、変化している部分の数だけ棒を増やすことにて表す。アミノ酸の置換は進化の過程で一定の時間で起こっており、これを分子時計と呼ぶ。
ヒトとチンパンジーの分岐は500万年前に起こった。カンダニイカ湖を例に進化を考えていく。タンガニイカ湖には固有種が多い。親魚の口内保育、気質産卵によって稚魚が拡散しにくく、拡散しない集団ごとに進化し別種となったからである。魚の進化は、見た目だけでは判断できない収斂進化をする。
呼吸器官の進化の例を考える。口内保育の仔魚は卵黄の表面に血管系が発達、そこでガス交換を行うようになる。基質産卵種の魚は尾部に血管系が発達、尾部で呼吸をする。産みっぱなしではなく、流されないようにするようにするなどして生存率を大幅に上昇させている。口内保育は托卵の被害を受ける可能性がある。
遺伝子は、エキソン(遺伝暗号コード)、プロモーター(RNA合成酵素結合部位)、エンハンサー(転写の量、時期、場所を転写因子とも呼ばれるたんぱく質が結合することにより制御する。)遺伝子の進化は、遺伝子が重複することによっておこる。いらなくなった遺伝子は偽遺伝子、もしくは新しい機能を持つようになる。
視細胞に存在するオプシンと呼ばれる光受容体は、赤、青、緑、と光受容体を進化させ緑の受容体が重複した。そこでロドプシンと呼ばれる明暗に対する識別能力を持つ受容体へ進化させた。魚類から鳥類は、オプシン族を保有しているが、多くの哺乳類は夜行性であったことから、進化の過程で色覚を放棄し臭覚を発達させた。しかし、霊長類の仲間になってやっと色覚を取り戻した。
エンハンサー(脳と肝臓に発現)進化は、転写因子に転写され重複していたエンハンサーに変異が起こった際、機能する方のみに発現する細胞へ進化する。

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