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緊急事態34日目

週末にネットから遠ざかっているあいだに、Twitterが政治的な方向で沸いていた。どうせなら2月に盛り上がったほうが意味があったと思うが、ともかく政治に対する怒りをカジュアルに表明・共有するパターンが確立するのはいいことだ。

バルトの『エクリチュールの零度』は「エベールはくそとかこんちくしょうといった言葉で書き始めなかったことはない」みたいな文から始まる。最初に読んだときからこの文が強く印象に残っていて、ふとしたときに思い出す。くそ💩というのは世界に対するデフォルトの感想だが、その感想を表に出せるという人生の仕様にはちょっとした救いがある。現代なら、エベールはツイートに #くそ をつけないことはなかったのかもしれない。

昨日は晴れていて暑かった。夏の気分になったので外へ。「自粛を要請」と言えるなら「自粛を自粛」もおかしくないはずだ。

上野公園には、寝転がって日光浴している人がたくさんいた。マスク率が下がっている気がする。都内の新規感染者数の増減はあてにしていないが、その数字が社会の空気を変える力を持っていることは否定できない。良くも悪くもだが。

毎度の荒川区を通って、隅田川と尾久の原公園に行った。尾久の原公園は人工的な自然という感じで気持ちよい。月曜にもかかわらず人はかなり多かった。キャッチボールしたい。

帰りにスーパーへ。品薄を感じることはだいぶ減った。レジ前の透明シートに違和感を感じなくなっている。非常事態が日常になりつつある。「人工的な自然」と同じで、言葉づらはともかく、実態としては自家撞着でもなんでもない、あたりまえの変化なのだろう。

おそれいります