2024 5/6 夢日記:音楽番組に出るはずだったボカロPの話

この記事は、2024年5月6日にあたしが見た夢のお話です。寝起き20分で勢いのまま書き終えてしまったので、文章表現などに所々拙いところがあるかと思いますが、気にせず読んでいただけると幸いです。







初めての地上波メディアでの歌唱だった。
そうなるはずだった。









とある音楽番組に出演が決まり、沢山の方々に祝福と応援のコメントをもらった。ボカロと人間のデュエット作品の良さを伝えるため、ボカロPとし活動してきた中で、ようやく大きなオファーが来たのだ。
VTRではどんな紹介をされるのかな。生放送だけど、問題なく歌えるかな。ボカロと人間のデュエット、みんなに良いって言って貰えるように頑張ろう。緊張と高揚を胸に、あたしは家を飛び出し現場に向かう。

一時間弱の電車に揺られながら、目はどんどん覚醒していく。大きなビルに到着すると、同じ番組に呼ばれていた別のアーティスト達がいる少し大きめの楽屋に通された。黄色のストリートカジュアルなジャケットが似合う彼は「ゆうき」。奥でダンスの振付を確認している黒髪マッシュの彼女は「萌 -mo é-」。2人ともあたしの知らないところで、あたしと同じように頑張ってきた素敵なアーティストなのだろう。あたしもしっかりと自分のパフォーマンスを出来るように、軽く発声練習を始めた。
程なくして、ゆうきがスタッフに呼ばれ楽屋を出た。続けて、萌 -mo é-も。本番が近付いて来ているのだと、肩と喉が少し強ばる。自分を落ち着かせるように、けれども奮い立たせるように、一人になった楽屋で待っていた。そして、───


───そのまま生放送が始まった。


全国に放映されているそのカメラの先に、あたしは座っていない。歌う順番が最初だから別ステージで待機しているわけでもない。取り残された部屋の中で独り焦るあたしの事など露知らず、司会のアナウンサーが挨拶をする。

「ジヲさん、は……さっきまでいらっしゃったようなのですが、呼びに行ったら楽屋のどこにも見当たらないらしいんですよね…。なのでまあ、本日はゆうきさんと萌 -mo é-さんのお二人について、より詳しくピックアップして進めていこうと思います!」

一体何が起きているんだ。思わず部屋を飛び出した。さっきまでドアに貼られていた"出演者様"の張り紙が、ない。別の部屋、別の階、屋上からビルの外まで走って探し回った。楽屋はおろか、撮影場所すら見当たらない。
番組が進む。


「折角ですし、お二人でジヲさんの楽曲を歌ってあげるのはどうでしょう!それならきっと、ジヲさんも満足でしょう!(笑)」


絶望だ。ゆうきと萌 -mo é-が困惑した表情のままなんとなく歌うあたしのオリジナル曲を、あたしは受け入れることが出来なかった。











そこから、どうやって番組が終わったのか。ゆうきと萌 -mo é-は戻ってきたが、どこでパフォーマンスをしていたのか。どの道から帰宅したのか。真っ暗で何も覚えていない。

これが世間のVOCALOID文化への扱いなんだなぁ。

それが堪らなく悔しくて、悔しくて悔しくて、腫れた眼で見えた世界は酷く歪んで、煌びやかであった。

……でもこれがあたしでよかった。あたしが心の底から尊敬し、応援している他のボカロPがこんなことになっていたら、きっと今以上に苦しいことだろう。床に突っ伏し動けなくなった状態で、こんな結論に至れるなんて。やっぱりあたしは、オタクとして他人を応援するようなポジションが丁度いいのだろう。
SNSのエゴサーチには、出演をドタキャンしたあたしを非難する強い言葉たち。その中に、ほんのいくつかのアカウントだけは、恥さらしの最低なボカロPに成り下がったあたしの事を、心配してくれていた。









めちゃくちゃリアルで気持ち悪かったんですが、夢だと認識出来てから急におもろくなって、しかもバカみたいに鮮明に覚えてるもんだから、折角だし文章に残そ〜っていう気持ちで記事を作りました。
この夢を見たお陰で朝6時に起床することができ、ゴミ出しもスムーズに完了しました。これで生活リズムが少しだけ元に戻りそうです。

それでは〜。

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