このにんじんに火が通るまで

終わりなく繰り返すサビ修正を 日が出たけれどいつに終えるの

薬局の薬嗜む人など見 あまり幸福そうでなかった

息をする 加湿器もなくここだけは このにんじんに火が通るまで

押し潰す森の香りの入浴剤 溶け消えた時それは人だよ

陸へ行き それきり終わり一度きり 生まれて初めて人は泣くのだ

癒やしても癒やしても闇 朝の四時 さわれやしない 人の心に

悲しみが雪崩のように連なる日 わたしは春を待ちなどしない

飲んでみて 僕のあげますそれ全部 わたしの骨は海に撒いてよ

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