苦役列車という本を読んで嫌な気分になった日記

ツイートするには長いけど、でも話したいなあという日記です

最近助演男優賞という曲にはまっていまして、結構な頻度で聴いているわけですが、歌詞の中に”苦役列車”という単語がありました。


俺は人の振りしたチンパンジーなので、もしこの言葉一般常識だったら無知がバレてまずいぞと思いグーグル先生に恥をしのんで聞いてみたんですよ。

そしたら苦役列車なんて言葉なかったんですよ。無知がバレずによかったね。

代わりにある書籍がヒットしました。

それが西村賢太先生の苦役列車です。

500円で安いしちょうどいいボリューム感だしジャングル生まれの自分としてはあらすじにどこか惹かれるものがあり勢いで購入、その日のうちに全部読む運びとなりました。

勢いで全部読む程度には面白かったです。


多くは語りませんが、徹底して経済的にも精神的にも底辺として描かれている主人公の貫多と自分が重なるシーンや、感情移入はしないまでも共感してしまう部分がままあり、とても嫌な気分になりました。


本作は二部構成で二部目では40代の日雇いとして働きながらも小説家として活動する貫多の作家としてのスタンスと葛藤が描かれています。

恵まれない生まれから人生を傍観、ある種の開き直りをして生きてきた心の根が最後の数ページに静かに語られているのが自分の行く末をみるようでした。なんで金払ってまで嫌な気分にならなきゃいけないんだ。


クッキー☆厨の何割かは刺さる内容だと思ったので、物好きの方がいらっしゃいましたら、購入して一緒に嫌な気分になってみてください。

嫌な気分になる価値があるくらいには面白かったです。

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