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シンプルで、最強

めぞん一刻の話題。

響子は未亡人で、どうやって攻略するのが
普通のラブコメと違う方法が必要。

作者の立場で考えると、
高橋の話作りのがすごくシンプルで、最強のがわかる。

未亡人だから、すでに前夫という相手がいる。
大好きな人は既に他界に行った。

物語の中にこのことの扱いは絶妙。
周り人は全員の意見はほとんど
「惣一郎もう死んだから忘れなさい。」

五代ですら途中まで『惣一郎なんて忘れさせます』みたい考えたが
ラストは「惣一郎は響子の一部だから、忘れない」
という結論まで辿り着いた。

故人の死を「忘れる」ではなく「乗り越える」。

シンプルな結論だが、最強。
このシンプルで最強の結論を上手くドラマにするのは高橋留美子。


そして響子の願いもシンプルで上手。

普通、ドラマでは女が男を求めるのは大体
「ずっと愛して」とか「浮気しないで」とか「死なないで」

しかし響子は未亡人で夫は先に逝ったため
願いは『1日でもいいから、私より長生して』になる。

ほんちょっとわがままな願いだけど、響子だからこそ
ささいな素朴に真心な願い。

そして、設定的に地味に上手いところは
五代は響子より2つ年下だから
この願いは達成するために好条件になっている。

これは物語の序盤1巻目くらい既に決まった感じと思う。

普通は気付かれないところと思うけど
高橋留美子の物語構成は直感的に、上手い。
決して難しい設定を使わない。
誰も理解できる、シンプルなことでドラマを作り上げる。

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