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【VRChat】初心者案内で必ずやるべき、たったひとつのこと。

それは楽しませて帰すということだ。

楽しくなければ、続かない。

書き出しと見出しで結論を書いてしまった。
もう話すことないぞどうしよう。

えー、この記事の目的は「初心者にVRChatを続けてもらうこと」だ。
はりきって初心者案内をしたけど、その日以降Onlineにならなくなった。
そんな残念なことを防いで、VRCを続ける初心者を増やすためにはどうすればいいか。

この記事では、そんなことを考えていこうと思う。

VRC初心者は「見学」に来ている

初心者案内でやりがちな落とし穴として、
説明だけでその日のプレイが終わってしまうというケースが多い。
これは、あまり、よろしくない。
だって楽しくないから。

おそらく案内した人は、
その人がこれからもプレイを続けてくれる前提で
役に立つ情報を解説しているのだと思う。
そこからまず、すれ違いがあるのではないか。

VRCは無料だ。
つまり初心者は「このゲームは面白いかな?」という期待を元にこの世界を訪れている。
それは裏を返せば、特に面白くなかったら次のプレイはないということだ。

システムの解説は面白くない

「これは覚えよう」「ここは役に立つぞ」という解説は、面白くない。
それどころか、結構しんどい。だってそれは勉強だから。

新しいことを学ぼう、覚えようとすると脳にストレスがかかる。
あなたも新しい職場で、覚えるべき情報の洪水に溺れたことはないだろうか。
チュートリアルワールドの解説を受けている初心者は、あの状態になっている。

その状態で帰してはいけない。
「VRChatはなんか大変なもの、しんどいもの、気力のいるもの」という印象がついてしまう。
それは次の起動をためらう要因になってしまうからだ。

ここで大切なのは、「しんどいけど、楽しかった」と思って帰ってもらうこと。
「しんどい」という体験だけで帰してはいけない。

解説は最低限に。エンターテイメントは最大限に。

チュートリアルワールドの解説文を、初日に隅から隅まで説明する必要はない。
では、「絶対これだけは覚えてほしい」という項目はなんだろうか?

それほど多くはないはずだ。
私なら移動の仕方、フレンドの登録、Joinの仕方。この3つに絞る。
この3つがわかれば、ワールドツアーが可能になるからだ。
ブロックやセーフティは後日でいい。
最初の数日間、ブロックレベルの迷惑ユーザーに出会わない方に賭ける。

そこまで行けば、ポータルを出してワールドツアーに駆り出す。
置き去りにしないため、初心者がポータルに入るのを見届けてから移動しよう。

ツアー先は初心者の性質による。
デスクトップユーザーでVRにも興味があるなら、パーティクルライブが良い。
Questを含むVRユーザーなら、軽く手を動かすようなゲームワールドもいいだろう。
とっておきの景色の良いワールドで、なんとなく良さげな体験をしてもらうのも良い。
最後にHimikoかアバミュあたりのアバターワールドでお気に入りのアバターを探そう。
アバターは探し始めると時間が溶けるので、最後が良い。
そうすれば「自分のアバターを探す」というエンターテイメントのためにまた起動してくれる。

とにもかくにも、「VRChatをやって楽しかった」という体験を提供することだ。
それが一番大切。

チュートリアルワールドにも「面白い」がある

チュートリアルワールドでじっくり説明したいなら、
ワールドに備え付けのギミックで多くの時間を取ろう。

我々にとっては、一瞬で説明が終わるのでさっさと次に行きたい場所
初心者にとっては、最高に面白い未知の体験ができる場所

それは「アバターチェンジ」と「ボックス投げ」だ。

初心者を案内している時に、アバターぺゼスタルとミラーのある所で
ついつい話し込んでしまったことはないだろうか。

ローカルオブジェクトとワールドオブジェクトの違いを説明するボックスで、
初心者がキャッチボールを初めてしまったことはないだろうか?

「まだ他にも説明があるから、次に進みたいんだけどなあ」と、
やきもきしたことはないだろうか。そのやきもきは、不要である。

それは初心者にとって、
初めて体験する「ミラー前のダベリ」であり、
初めて体験する「VR空間の物投げ」なのだ。
実質VRChatのメインコンテンツに触れた瞬間なのだ。
楽しくないわけがない。

ぶっちゃけた話、そのまま落ちる時間まで遊んでダベっても良いのだ。
それだけで、VRCは楽しい体験だったと思ってくれるのだから。
解説の残りは後日でいい。
いや、実は解説すら必要ない場合だってある。

ハマれば自分から調べて覚える

そうだろう?
チュートリアルワールドに来た初心者は、
チュートリアルワールドへのたどり着き方はわかっている。

つまり、わからないことがあれば、自分で調べられるのだ。
ならば私たちは「楽しさ」を提供するだけで良い。

大切なのは、続けること。
楽しさが原動力になれば、多少の不便は自分で調べて乗り越えられる。
とにもかくにもハマらせることだ。引きずり込め。沼の底まで。

そもそも全部解説しても覚えられない

うん。
それは、そう。
この「全部解説して全部覚えてもらおう」という無茶振りは
職場の新人研修とかでもありがちな罠。
人間はそこまで優秀ではない。
少しずつ覚えてもらおう。少しずつ。

ようこそVRChatへ

以上が私がVRChatの初心者案内の時に気を付けていることだ。
もちろん初心者案内で重視する点は人によって違うし、
これはあくまで私自身が個人的に重視している点に
すぎないということは記しておく。

……といった予防線を過度に張り巡らす昨今の風潮にも違和感を感じているので、
「私自身はこれが初心者案内において最も重要視すべき事柄であると考えている」ということも重ねて記しておく。このくらいは書いてもいいだろう。

なお、ここまで言っておいてなんだが、
実は従来の初心者案内もエンターテイメントとして十二分に機能していたりする。
アバターを着用した我々が自分の意志を持って動き、話しているだけで
初見の人たちにとっては、実は結構なエンターテイメントなのだ。
われわれ麻痺してるけどもその辺。われわれ。

加えて、今の時代では「親切にされた」という体験もエンターテイメントとなる。
リアルワールドはせちがらいからのう。

結局のところ、何をやっても一定数の初心者は残る。
その割合を多くするためには、こんなことをすればいいんじゃないかしら?
という、善意の呼びかけなのだ。この記事は。

あるいは、より効率的に獲物を沼に引きずり落とすための手引き書である。
奴らを逃すな。堕とせ。底まで。一人残らず。一匹たりとも、逃さずにだ。

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