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Daniel Schneemann?

 皆さんご無沙汰しております。T. バウアーに関する投稿の後、(今回の騒動とは関係なく)大谷翔平に関する投稿しようかな、などと思いながら例の如く投稿できずにシーズン開幕となってしまいました。

 どうしような、と思っていたら、CLE界隈で面白そう()なトピックがありましたので、触れてみたいと思います。

Daniel Schneemann, WHO?

 昨シーズンの6月頃にCLE傘下3A、コロンバス・クリッパーズの成績を見ていたら、やたらと打撃好調な、今まで見た事のない選手の名前がありました。

"Daniel Schneemann"

誰?😅

3Aに上がってくるプロスペクトならそれまでに名前に触れる機会が多少なりあるものですが、恥ずかしながら全くの初見で驚きました。その後傘下選手の活躍を伝える情報では名前を見かけたものの、調べても日本はおろかアメリカの媒体でもファンレベルでも殆ど言及がなく(自分が見つけられなかっただけかもしれませんが)、不思議に思いながら注目していました。

 選手ページにある様にSchneemannは複数ポジションを守れる内野手で、選手としての特徴は長打は少ないもののシュアなバッティング、堅実な守備、効果的なベースランニングといった所でしょうか。 2018年にドラフト33巡目にCLEに指名されてプロ入りし、その後地道ながら着実にステップアップして3Aに至っています。

 一方昨シーズンの前半戦においてCLEでは正遊撃手だったA. ロサリオが不振に喘ぎ、ファンからも批判の声が強かったものの、取って代わる選手もいない状態でした。その後周知の通りTDLにおいてロサリオはトレードされ、昇格済みのG. アリアスやT. フリーマン、傘下トッププロスペクトのB. ロッキオなどが出場機会が与えられましたが、Schneemannはというと7月以降調子を落としていた事や40人枠の関連もあって、昇格する事なくシーズンを終えています。

 そんな状態でしたのでオフにマイナーFAになった時に(対象だったのに)ルール5の時には名前すら出ず、そのまま退団かな、と思っていましたが、その後CLEのSpring Training(ST)の招待選手として名前が上がりました。

しかしこの記事からも分かる様に、殆ど触れられる事なくキャンプを迎えます()。

STでの活躍

 そして迎えたST、雨後の筍の様に若手ひしめくCLE内野陣において、Schneemannはライバルが苦戦するのを横目に非常に印象的な活躍を見せます。ST全体で

AVG .317/ OBP .404/SLG .561/ OPS .965

という、素晴らしい成績を残しました。

おなじみCLEの名物ラジオパーソナリティのT. ハミルトンはSchneemannがこのキャンプで一番改善した若手だと言っています。

やはり特筆すべきは長打力の向上でしょう。これは先日ARIとの試合でのHRですが、逆方向にしっかりと持っていっています。昨シーズンもある程度長打もありましたが、更なる改善が見られるようです。


 その結果STでの活躍に伴い、ファンベースだけでなく、先の引用記事などメディアでの言及も出てきました。S. ボード監督と編成責任者のC. アントネッティはSchneemannを激賞したそうです。

今後の展望

 STでの活躍にも関わらず、Schneemannは残念ながら開幕ロースター入りする事はできず、3Aで開幕を迎える事となります。本人としても忸怩たるものがあるかもしれません。

 しかし彼が未来を悲観する必要はないと思います。CLEは今オフのルール5ドラフトでARIのD. デロスサントスを指名してSTに参加させました。しかしデロスサントスはSTで

AVG .227/  OBP .227/  SLG . 318

と不調で、残念ながらARIに返却されています。直接的にはNYYからC. モリスとのトレードで獲得したE. フロリアルとの開幕ロースター競争に負けた形ですが、この決定の裏にはSchneemannの存在があったと思うのは自分だけでしょうか。

デロスサントスは20歳と若く、また長打力においては現時点でも評価の高いトッププロスペクトのK. マンサルドを除く若手内野陣の誰よりも優れていると思います。しかしSchneemannらを差し置いてまで今シーズン1年間ずっとメジャーに留まらせるのか?となった時に、それよりは同じ不調なら不安のある外野陣のデプスを考えてフロリアルを選択したのではないか、と推測しています。

 フロリアルにしてもマイナーオプションが切れているので開幕ロースター入りできましたが、活躍できなければ早々に切られるでしょう。そうなると新たな40人枠&26人枠の候補として彼の名前が上がるのではないでしょうか。ライバルと違い3Aでの活躍は証明済みですし、彼の守備におけるユーティリティ性は大きな武器になるでしょうから。その時の為にもまずは腐らずに3Aで頑張って欲しいですね。

終わりに

 選手としての特徴的にも、経歴的にも、彼の理想形はJ. マクニール(NYM)でしょうか。ちょうど昨年Schneemannが好調だった頃に3Aで彼と並んで打ちまくっていたD. フライはメジャーデビューし、チャンスをものにして控えながらメジャーに留まっているので、ぜひSchneemannにもメジャーで活躍して欲しいと思います。

ヘッダー写真:MLBより

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