見出し画像

Z-liquid - Acromyrmexについて。

概要

タイトル:Acromyrmex(アクロミラメックス)
作曲:ZION
収録アルバム:0th Album "Proto Z-Card" 1st Album "Order"
時間:4:09 (Proto Z-Card版) 4:34 (Order版)

解説

 2019年12月。当時、高校生だった私はやけにグローバルな教育方針を掲げる学校行事の一つである「米国研修旅行」参加していた。そんな中、ホームステイ先のファミリーの方々に現地の博物館に連れてもらった。幼少の頃から、昆虫をはじめ様々な生き物が好きで、しょっちゅう触れ合っていた私だが、そんな話は一回もしなかったのになぜか連れて行ってもらえて驚いた。(今思えば日本にいる母からメールで聞いたのかもしれない。)
 そこには日本では個人での飼育は法律的に許されない生物、日本の動物園や水族館でもなかなか見れない生物がいくつかいた。(アメリカではもちろんどれも合法。)その中でも特に心を奪われたのは、ハキリアリだった。

ハキリアリの一種 Atta sp.

 このハキリアリも植物防疫法の関係で、日本では研究目的以外での飼育は許されていない。日本でハキリアリが見られる動物園などもあるにはあるが、当然数は少ない。(そもそもハキリアリは生態が特殊な上に個体も作る巣も非常に大きいので法律的にOKでもやはり個人での飼育は難しいが。)数ある生物の中でも特にアリやハチなどの社会性昆虫に目が無い私は、それまで映像でしか見たことが無かったハキリアリを生で見られて感動したものだ。
 帰国後まもなく、まだ作曲を然程していなかった私の脳内に民族的な音色、疾走感のあるパーカッション、そして強烈なメロディーが浮かび始める。そしてこれらの要素が、偶然か必然か、アメリカで観たあのハキリアリとマッチしたのだ。当時の私の感動や、ハキリアリが行列を成して奔走する様、そしてハキリアリ属の原産国である南米の壮大さをイメージして形にしてみたのが、この「Acromymex」である。このように明確なモチーフを持った曲を作ったのは、おそらくこの曲が初めてだったと思われる。(これは余談だが、アフリカが舞台であるはずのアニメ映画「ライオンキング」のオープニングにハキリアリが出てきたのが納得いかない。)

 タイトルのAcromyrmexは、ヒメハキリアリ属という種類の属を表す名称であるが、私がアメリカで見たハキリアリは普通のハキリアリ(Atta)属に属する種類だったことが、名付けた後に判明した。

次回:アラガネの島について
その知られざるモチーフとは…?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?