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音楽はズボラな人間には向かない。

音楽はズボラな人間には向かない。

音楽は正直だ。
サボればそのまま音に出る。
誤魔化しがきかない。
そのためには当たり前ながら、
日々の練習が欠かせない。

練習だけじゃないんだこれが。
相手は楽器、平たく言えば物だ。
雑に扱えば不具合が出るし、壊れる。
メンテナンスをしなければいけない。
時折、思いがけない大きな故障が出たりする。
もし、それが本番中に出たならもうコトだ。
演奏不可、替えが効かなければ公演中止なんて事すらありえる。

練習は意識的に積み重ねれば何とかなる部分があるが、
機材トラブルはなってしまったらどうにもできない。
ライブ本番を迎えるうえで一番の懸念材料はそこかもしれない。

その「もしも」に対応できるためには、
ある程度の機材への理解が欠かせない訳で、
「ここがおかしくなったらこうすればいい」
「ここがダメになったら代わりにここを使えばいい」
みたいな、処方箋を数持ち合わせてなんぼだ。

ギターテックやギターに理解のあるスタッフを抱えられるような
大物ギタリストなら、その人に任せられるが、
自分みたいな体一つでやってるギタリストは、
演奏から、メンテナンス、現場対応、応急対応等々を本番中に
管理しなきゃいけないから、大変なもんだ。

機材のメンテナンスみたいな専門的な部分以前の話で、
ライブ本番で忘れ物でもしたらあんた目も当てられないよ。

恐らくなんだけど、ライブをはじめとする舞台発表をする人が見る、
怖い夢NO.1は”ライブ当日に致命的な忘れ物をする”
だと思う。

「ライブ当日なのにギター忘れてしまった!!!」
「他は全部持ってきたのに、それらを繋ぐ大事な電源コードだけ忘れた!」
「ステージに立ってるは良いけど、始まったこの曲、俺練習したことないぞ!?」

とかとか、、、

まだ殺人鬼に追われてる方がマシすらあるよ。。。

なので、当日に至るまで、そして正に当日家を出るまでは、
本当に忘れ物がないかの確認が執拗に繰り返される。
3~4回確認しても”あとは靴を履いて玄関を出るだけだ”の瞬間の前に
ダメ押しでもう一回忘れ物確認をする。

そんだけ怖い。忘れ物。。。

そしてそして、管理しなきゃいけないのは物ばかりではない。
時間も管理しなきゃいけない。

ライブ当日は会場の入り時間から、リハの時間、本番、撤収までがスケジュール管理されている。
こちらはそれに合わせて確実に入り時間には体と機材たちを現場に持っていかなきゃいけない。
電車なら乗換案内で逆算して家を出る時間を割り出したり、
車移動なら道路状況を考慮して到着予想時間より早めに出たり。
カッチカチで動かなきゃいけない。

わが母校の軽音部は「5分前行動」が徹底されていたが、
マジでそれ、ってかなんなら足りない。
「15分前行動」くらいは欲しい。

音楽をやる。ライブをする。と、いうのは、本当に本当に大変なものだ。

ぶっちゃけると、毎回、本当にウンザリする。
準備が大変だし、プレッシャーもあるし、
忙しさが重なると投げ出したくなる気持ちすら芽生える。

しかし、結局楽しい。
音楽は楽しい。
ライブは楽しい。
ギターは楽しい。

何もしていなかったら絶対繋がらないような世界に、
どんどん連れて行ってくれる。
凄いものだ。

生来、ダラしなさマックスな自分からすると、
なんとか人間として形を成せて生きていられるのも、
音楽のお陰だ。

なんとか、グニャッグニャの体に支柱を刺して真っすぐ立てるよう
律してくれている。

音楽がなかったら自分はバブルスライムだろうな。。。
音楽のお陰でシャード―サタンくらいにはなってるかな?


強くなりすぎ??


音楽のお陰でなんとかちゃんとできている


音楽はズボラな人間に向いているのかもしれない。

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