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なぜハイポリモデルはゲームに向かないのか

はじめに

 はじめましてこんにちは迅姫です。今回はタイムラインで話題になりましたハイポリモデルについて書いていきます。
本文を始める前に断っておきます。
 この記事は「私の環境で動いているから何言われても知らん!!!」という思想をお持ちの方はそっと記事をお閉じください。
というとこで本文を始めます。

ハイポリモデルってなに

 そもそも「ハイポリ」ってなんでしょう。
 非常に美味しそうな名前です。昔こんな名前のお菓子が駄菓子屋にありましたね。

 もちろんお菓子ではありません。
 ポリゴン数が高いことを言います。簡単に言えば「超絶なめらかな3Dモデル」ということです。ポリゴン数が多いためPCにかかる負荷が大きいです。ひとつひとつが細かくて編集もしづらいです。
 反対にポリゴン数が低いモデルのことを「ローポリ」といいます。こちらは簡単にいうと「粗いモデル」でしょうか。物によっては丸い部分が六角形のごとくカクカクしているくらい粗いモデルもあります。PS初代のころに出た3Dゲームなんかがいい例だと思います。ポリゴン数が少ないのでもちろんPCにかかる負荷も小さいですし、編集もしやすいです。
 ポリゴン数が高い低いと言われてもわからん!という方がいると思うので大まかに数字を出すと

  • ハイポリ…約80万〜約1億

  • ローポリ…1〜約20万

くらいでしょうか。具体的に国際法で決まっているわけではないため個人の偏見で基準値は上下しますが、大体の方の共通認識として約100万ポリゴンを超えてくると「ハイポリ」のようです。

 ここまで言葉で説明してきましたが、今度は画像で見てみましょう。
こちらがハイポリモデルの球体

ハイポリの球体

いかにも細かいです。ひとつひとつの面を認識することすら困難です。
続いてローポリモデル

ローポリのモデル

粗いです。これを球体というのは球体に失礼です。しかしハイポリよりひとつひとつのポリゴンを視認しやすいです。

ということで「ハイポリ」はポリゴン数が多くてなめらかな3Dモデルと覚えておけばいいです。次項ではそのハイポリがなぜ嫌われるかについてお話します。

なぜハイポリは嫌われるか

 なぜ嫌われるかとサブタイトルをつけましたが全部の分野で嫌われているかというと違います。主に嫌われているのはゲーム作品の場合です。映像作品で使うモデルは調べて見るとハイポリが多いようです。
ではこの差はなにか。私は「3Dモデルが及ぼす消費者側への影響力の差」だと考えています。
 映像作品では、消費者は「映像の綺麗さ・滑らかさ」を見てます。消費者は完成した動画を見るわけなのでハイポリの高負荷とは無縁です。つまり消費者には3Dモデルが消費者側に影響することは無いです。だからこそPCスペックのことは考えずに綺麗な映像を求めます。綺麗な映像を作成してきつくなるのは作者の環境だけです。
 対してゲーム作品の場合は3Dモデルを読み込んで行うため動作の快適性は消費者の環境に依存します。ハイポリの高負荷とは切っても切り離せない縁があるわけです。つまり3Dモデルが消費者側へもろに影響してきます
繰り返し書いていますがハイポリはPCに高い負荷がかかります。
よくゲームの快適度の指標としてフレームレートというのが出てきます。1秒間に何枚の画像(フレーム)を描画できるかという数値(1fps=1秒間に1枚画像を描画できるということ)です。
GTX1650 という古のポンコツGPU環境では、16万ポリゴンでは60fps出ますが100万ポリゴンになると頑張っても30fps出ればいい方です。ひどいと紙芝居状態ということもあります。それだけポリゴン数が多いとそれだけ影響するということです。ただでさえ高い負荷を長時間かけるゲーム作品、可能な限り負荷を軽減したいものです。というところから、「ゲームでハイポリはムダ!ローポリにして処理を軽くするべき!!!」という人が多いですし、嫌われる理由もこれです。あとはゲームの処理の都合などでポリゴン数に制限を設けているゲームが多いため、その制限に引っかかったトラウマからハイポリを嫌っている人もいます。

ハイポリは悪なのか

 結論、どっちでもいいよ。はい、この項目の話おわりです。解散!

 真面目に書きます。ハイポリが悪かどうかは場合によります。というのもゲームに入れた際にハイポリが原因で動かなければ悪、そうでなければ正義だからです。結局、動けばどんなに無駄があろうと正義です。差分を作る時にポリ数が多くて困るのは自分です。趣味でやっている以上ローポリにして少しでも処理を軽くするのも作者の自由です。
 あえてハイポリが悪だとしてとらえるなら、最適化を怠る怠惰な姿勢だと考えています。私も他人のモデルを見た時にポリ数が多いと「あ~諦めたんやなぁ」と思うことがあります。一応免責として書いておきますが、趣味で行っている以上、最適化するもしないも作者の自由です。これは強く主張しておきます。しかし、最適化を怠るような怠惰な部分を悪とするひとは某SNSのタイムラインを見ていると一定数いますし、そういう批判も目にします。 そして、そういう人たちをスルーできないでブチギレているひとも。
正直に言えば、趣味でやっているだけで自己成長などにも興味なく、自分の好きなものを作っているのであれば批判はスルーに限ります。「最適化くらいしろ!!ポリ数多すぎ!!!」という批判があっても「なんか呟いてるひとおるわw」くらいのマインドで過ごせば快適です。
ハイポリよりも批判に対して毅然とした態度をとれない方がダメです。BLTサンドを買ったのにトマトが入ってなかったくらいダメです。

おわり

 つらつらと書きましたが、結局伝えたいことはハイポリを批判する人は一定数いるから気にしても仕方ないということです。
あと、批判気になるくらコンプレックスあるならベテランの方にどうやってハイポリをローポリにしているか聞いて最適化の方法を勉強するのもありです。
せっかく3D作成というコアな趣味をしているのですから楽しみましょう。
以上です。

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