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仔ねこ物語 その7

現在は大人のくるみちゃんと先住ねこのはなちゃんは、エアコンレスの北海道某市にて昨日から今日にかけての猛暑ですっかりダレているが、皆さんのところのにゃんこちゃんは大丈夫であろうか?

この仔ねこ物語も早くも7作目、まだまだ仔ねこで長いな〜と思われるだろうが、
ぜひお付き合いいただければ幸いである。

さてさて主人公の仔ねこのくるみちゃん、
相変わらず段ボールハウスの蓋のウエイトになっている広辞苑とのバトルで朝を迎える。

「おかぁしゃん!起きたよー!!あけてー!!」

おはよう、くるみちゃん。元気いっぱい過ぎて広辞苑がとうとう落ちてしまった。
これは何とかしないとなー
脱走してはなちゃんと鉢合わせしたら大変だ!
信頼してなくはないけれど、仔ねこを襲うねこちゃんもいるからなぁ。

さあ、お家から出たらミルクにご飯だよ。
ね、ママの指しゃぶりが欠かせない甘えん坊さん?
終わったら運動しましょ!
ちなみにパパさんはソファーのクッションを洗いに行ってしまったのだった。

パパさんがクッションと引き換えにお友達をおいてったのだ。(もうくしゃいの諦めたママである)

「ママー、なんか変だよ?」

突然、茶色いふかふかから白色のツルツルレザーに変わっているソファーの座面。
くるみちゃんにしたら、スケートリンクなのかも知れないな。
まだあんよしてないから様子を見てみよう。

「コシヒカリ」ハウスを背にいざ行かん!

不安なのか、慎重にそろーりそろーりとあんよを進める。
つるっ!ズシャー!(お手手が8の字に開いて伏せてしまった)
それでも頑張るくるみちゃん。
良いよ良いよ、ゆっくり自分のペースで良いんだよ。

肉球、まだそんなに出来上がってないのかな。
はなちゃんはツルツルしたフローリングでも平気なのだが。
仔ねこは色々大人の人間に教えてくれることがあるものだ。

1番最初にあんよの一歩を踏み出した勇気がその時にも生きているようだった。
この子は本当に賢い。

おや?落下防止に置いてあるママの上着まで着いたかな?

お目目うるうる。まさにぴえんの心境なんだろうな。

「おかぁしゃーん、怖かったよー」

到着おめでとう!くるみちゃん。良く頑張ったね。
もうちょっとしたら、サプライズがあるんだよ。
それまで良い子でいてね。

起きている時のお行儀は良い。どこで習ったのか。

「おかぁしゃん、ねぇーねぇー、サプライズってなぁに?」

サプライズのヒントは、クッションを綺麗にするという事。
いっぱい遊んで既に毛が凄かったからなー

床の主、はなちゃん。

床を見ると先住ねこのはなちゃんがすやすやとねんねしている。
そう、まだこの2匹はご対面したことがないのだ。
床レベルの違いは大違いというやつである。

この子は快適なスポット探しに余念が無い子だ。1番良い所にいる。

それじゃサプライズの準備をしましょうか。
と、い、う、こ、と、は、、、?

じゃじゃーん! さーてお立ち会い、お立ち会い!

初顔合わせ。よろしくね。

「おかぁしゃん、お家はどこー!? ここなぁに?!」
「うぁー!見たことも無いおっきなねこさん来たー!!」

と、パニック気味というか、はなちゃんの登場に焦って小さくなってるくるみちゃん。
そう、その日をもって「コシヒカリ」のお家とさよならなのだ。
日々の成長著しいくるみちゃんには、もはや段ボールハウスは限界(安全面)と判断したためである。

以前にいたうさぎさんのケージが、これからのお家になる日だ。
で、どうかな?くるみちゃん、居心地は。

ご挨拶中の2匹。仲良くなってくれると良いけどな。

「はなちゃん、こんばんは。くるみといいます。よろしくお願いします。」
「ふーん、そう、にゃんこの匂いの原因はこの子なんだ。まあ、よろしくね。」

人間側は勝手にそう解釈してしまっていた。
しかし、悠然と構え、ボス風を吹かすはなちゃんにくるみちゃんの腰が退けている。
慣れないお家のせいでもあるのだろう。

向かい合うことしばしの間。状況はわずかながら変化を見せた。

あっち向いてホイ!

くるみちゃんが大分慣れたのか、少し積極的になっていく。
はなちゃんはプイっと知らん顔。

人間の心配をよそに、2匹は特に鳴きもせず静かに対面を終えた。
そして、くるみちゃんは新たなお家の中で離乳食をもらったのであった。
これも初体験。良いのか、そんなに一遍にあれこれ経験させて。
と、ママはちょっと胸を痛める。

負担にならなきゃ良いけど・・・

ありゃ?もうこんな時間。そろそろくるみちゃんはねんねの時間だ。

天使の寝顔。いっぱい経験しておっきくなーれ!

おやおや、流石に疲れちゃったね。
ケージに布を被せて暗くするまでもなく、快適な寝床を把握してねんねしちゃった模様。
この子は甘えん坊だけど、賢い分、手が掛からなくてこの先が楽しみだ。

さあ、ねこ2匹の生活環境になったくるみちゃん、
これからどうなるのかはこの時はまだまだ分からないのでありました。



_________ 続く。




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