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仔ねこ物語 その1


ピー、ピー、、、

LINEの着信音が鳴る。
朝、出勤したばかりなのに、夫は忘れ物でもしたのか?

「すまん、道端に落ちてた。(画像を載せて)見捨てる訳にもいかんし、どうしよう?」
「答えは一択しかないと思うが」
「①拾う」「②拾う」「③拾う」

。。。見た。可愛らしいが生後2〜3週間くらいのヨレヨレの仔猫。

「ーーーーーすぐに拾って来てー!!」

全く、先住猫はなちゃんがいるけれども、1匹も2匹も同じだ。
そんな形で「コシヒカリ」の段ボール箱に入って我が家にやってきた仔猫くるみ。
そのまま夫が見逃していたら、海の街だけにカラスやカモメの格好のご馳走になっていただろう。

我が家には、先住猫のはなちゃんが来る前にウサギが居た。
その関係で小型のペットケージがある。
しかし、常に温めてやらなければ命に関わるような状況でケージは使えない。
単価0円と安価で暖かい段ボールを「お家」に設定する。

身体が冷え切った状態で弱っている様子。とにかく温めてやらねば、、、

はてさて、温めるためにタオルを敷き詰めるのはいいが、レイアウトはどうしよう?
まずは温めるのに必要な「湯たんぽ」が要る。
1リットルのペットボトルに50℃くらいのお湯をミルクを作りがてら注ぐ。
そのままでは低温火傷を起こしては困るので、夫のスキー用靴下がサイズが合うのでカバーに、、、
その夫の普段使用していた靴下で、仔猫の抱っこ用に一足を両端を折り返し筒状にして入れる。

「俺のくちゃいの平気かー?」
・・・やめてくれー

さてさて、そうなると次の問題はトイレである。
こんなにちっちゃくても歯が生えている。トイレトレーニング出来るかも!
「ねぇねぇ、この子のトイレ、いちごパックに砂敷いたらどうかな?」
「え゛、い、いちごパック?! 可愛すぎる、、、」
で、設置してみた。よし、いい感じだ。
あとは良い子でちっちを拭いたティッシュを入れておけば、、、

やったー!!完璧に1発で覚えてくれた!良い子だー(感涙)

サイズ的にはこのように手に乗る大きさ。

はぁ。。。
何とかこの子は我が家で暮らせそうだ。ミルクは誰でもあげられるが、住環境が問題であるからだ。特にくるみのように発育不全の子にとっては命取りであるからだ。

さてと、さあ、ミルクだ。お待ちかねのホカホカミルクだよー!

チュパチュパチュパチュパ(ごくんごくん)、、、
まぁ、大層良すぎる飲みっぷり。後でゲーしなきゃ良いけど。
多めにはあげたものの規定量とっくにオーバーする勢いに押され、
「こりゃ、元気になるよ」
「ミルクの時間は交代で忘れずにね!」

さあ、迷い猫(?)くるみは我が家に新しい衝撃をもたらしていくのであった。

______ 続く。




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