相手に伝わる論理的な文章は『接続詞』で決まる

論文、相手に送るメールなど誰が読んでもわかる文章を書くには、いくつかルールやコツがあります。その1つが適切な接続詞です。相手に伝わる論理的な文章かどうかは接続詞で決まるといっても過言ではありません。それほど大切な接続詞ですが、多くの方が蔑ろにして適当に利用しています。逆にいうと、接続詞を使えるようになるだけ、今まで論理的な文章が苦手だった人でもすぐに論理的な誰が読んでもわかりやすい文章を書くことができます。これほど重要な接続詞について今回は詳しく解説していきたいと思います。まず接続詞の意義を解説した上で、接続詞の種類や使い方について詳しく解説していきます。

そもそも接続詞とは?役割や存在意義を解説
接続詞とは活用のない自立語で、前の語句や対して、後ろに続く語句や文がどんな関係なのかを示す言葉であると定義できます。

接続詞は後ろに続く文脈の方向づけをしてくれる役割
接続詞は、前の文脈をうけて後ろに続く文脈の方向づけをする役割があります。例えると、道路標識みたいなものです。例えば「しかし」という接続詞がくれば、前の文章と逆のことが後ろに続くだろうと予測がつきます。「なぜなら」がくれば、前の文章に説明を加える文章が後ろにくるだろうなと予測ができますよね。このように、接続詞は、文章がどのように論理展開するのか方向性を決める重要な役割があります。

相手に伝わる論理的な文章とは、接続詞が適切に使われている文章である
相手に伝わる文章を書くには、論理的な文章でないといけません。論理的な文章というのは、筆者のメッセージが矛盾なく筋道立てて構造的に説明された文章のことです。論理的な説明は、相手を説得させて行動させるために必要です。なぜなら、あなたが送った文章が論理的でないと理解できず、納得しないため、あなたの思うように行動しません。したがって、論理的な文章を書く必要があります。この論理的な文章を書くに必要なのは、適切に接続詞です。なぜなら、接続詞が文章を論理的に組み立てる役割があるからなんです。

パラグラフとパラグラフの前後関係を明確にし論理的につなげていくのが接続詞の役割
論文、レポート、本など論理的な文章の構造には型があります。例えば、序論・本論・結論であったり、PREP法(Point,Reason,Example,Pointの略)であったり、SDS法(Summary,Detail,Summaryの略)など、さまざまな型があります。これらの型の各部分は「パラグラフ」という文章の最小単位を組み合わせて作ります。パラグラフとは、「1の主題を扱う最小のまとまり」です。小学校で学ぶパラグラフは、読みやすさで1マスあけるルールですが、論文やレポートにおいてのパラグラフは、1主題を扱う最小のまとまりを指すので、文章の途中で区切ることはなく、1主題で区切ることを覚えておいてください。
このパラグラフとパラグラフの前後の関係を明確にし、論理的にパラグラフ間をつなげていくのが接続詞の役割であります。

接続詞の種類と分類
日本語の接続詞は広く数えて300種類程度ありますが、大きく分けて4つに分類することができます。
・論理の接続詞
・整理の接続詞
・理解の接続詞
・展開の接続詞
の4つに接続詞が分類されます。

論理の接続詞・・・因果関係を用いて帰結を予告させる
1つ目の論理の接続詞は、因果関係を用いて帰結を予告させる働きがあります。論理の接続詞は、「順接」と「逆接」を分けることができます。

順接・・・前の事柄や理由として、順当な結果・結論が続きます。
だから/ゆえに/


逆接・・・前の事柄や理由に反する結果や結論が続きます。
しかし/であるが/ところが/

整理の接続詞・・・類似のものを並べて整理する
整理の接続詞は、共通点や類似性のある事象を並べて整理する役割があります。整理の接続詞は、「並列」「対比」「列挙」の3つにわけることができます。

並列・・・似たものどうしを並べる
また/そのうえ/さらに/

対比・・・似たものの違いを並べて違いを際立たせる
一方/これに対して/反面

列挙・・・文章中に箇条書きを生み出す
第一に、/まず、次に、/最初に、ついで、最後に

理解の接続詞・・・足りない情報を補う補充関係を作る
理解の接続詞は、前の文章に足りない情報を補足し、読み手の疑問の解消や文章への理解度を高める役割があります。理解の接続詞には、「換言」「例示」「補足」の3つに分けることができます。

換言の接続詞・・・前文で述べたことを、内容はできるだけ保持しつつ表現を読み手に分かりやすく言い換える
つまり/ようするに/むしろ

例示の接続詞・・・前文で述べた内容に対して、具体的な前文の内容に関係する例を示す
例えば/具体的には/事実/実際

補足の接続詞・・・前文だけでは情報不足の場合に後に続く文章で補足する気につなげる
なぜなら/というのも/なお/ただし

展開の接続詞・・・前の話題を変えて、後の事象を続けること
展開の接続詞は、前の文脈でのべたことと後の文脈で述べることに直接関係ないことを示すものです。直接関連ないということは、言い換えると、それぞれ大きな話題でまとまることを示しています。文章の全体構成を知る上で欠かせない接続詞です。「転換」と「結論」の2つに分けることができます。

転換の接続詞・・・前の文脈と後の文脈に全く関係がないことを示す。
それはさておき/それはそうと/では/思うに

結論の接続詞・・・まとめにはいることを予告する役割
このように/まとめると/いずれにしても/とにかく

まとめ
接続詞の重要性について解説してきました。論理的な文章いかに正しいのか?いかに構造化されているか?が重要であり、それを助けるのが接続詞です。文章を書く際に接続詞を意識して書いてみてはいかがだろうか?

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