富の格差は広がり続けるが生活格差は縮まっている

「世界の富裕層の上位2100人の資産が世界の総人口の6割にあたる46億人分の資産を上回る」と国際的なNGO(非営利組織)の「オックスファム」が2020年1月20日、ダボス会議(世界経済フォーラムの年次総会)に合わせて発表した最新の報告書ででていました。

コロナの影響で給料の低下、会社のリストラなど労働者階級の多くの人々が辛い思いをしている中で、株価が上がり続けてビットコインが1年で5倍にまで成長している経済の中で、お金でお金を生んでいる資本家階級はどんどんとお金持ちになっています。

経済学者トマ・ピケティ著の『21世紀の資本』という本で、トマ・ピケティ氏は「r>g」をいう不等式を唱えました。「r」は資本収益率を示し、「g」は経済成長率を示します。この不等式が意味することは、資産 (資本) によって得られる富、つまり資産運用により得られる富は、労働によって得られる富よりも成長が早いということを指しています。つまり、今後労働者階級と資本家階級はどんどんと差が広がる一方であります。

さて、ここから本題に入りたいと思いますが、資本家と労働者の間で「金額的な財産の格差」は広がる一方ではあるが、「保有の財産で享受できるサービスの質の格差」は縮まっているのではないのか。つまり、資本家も労働者の昔ほど享受できるサービスや生活の質の部分の格差は縮まっているのではないか、ということであります。

生活の格差とはどういうことか?について詳しく解説します。例えば、昔私が小さい頃は音楽を聞くためにTSUTAYAに借りに行っていました。一つのアルバムを1週間借りるのに500円もしていたので、親からは週に1本のみと言われていました。できるだけ曲数の多いアルバムを選んで聞いていたのを覚えています。しかし、現代だとSpotifyという音楽サービスのおかげで1000円ほどで何曲でも音楽を聞くことができるようになりました。昔であれば、たくさんのCDを借りるのにはお金を多く持っている人のみがサービスを享受できましたが、現代であれば資産家も労働者も同じサービスの質が受けれるようになったということです。

金額的に財産の格差は広がる一方である世の中ですが、ITやその他テクノロジーの発展により、資産家階級も労働者階級もみんな似たような服を来て、スマホを使い、そこまで質の変わらない食事を食べて...など生活面での格差が縮まりました。幸にも日本の基礎は他の国よりも整っていて、アメリカでは医療レベルに財産格差が出ますが、日本であればだれでも高い治療を受けることができます。また、他の国ではスラム街など治安が悪い地域やエリアがありますが、日本であればどこでも治安がよく安心して生活することができます。

まとめ

富の格差は広がり続けるが生活格差は縮まっているということについて自分の考察を書いてきました。今回は生活格差について述べましたので、例えば教育格差であったりなどその他色々な格差はありますが、やはりこれらの格差はどうしても富がある方がより良いサービスを受けれることができます。つまり、どのくらいの選択肢を持てるのかは、富の多さによって比例します。例えばですが、がんになった場合、より多くの富を持っていれば、がんの治療方法を世界中から医者に出会い最適な改善アプローチを選択することができます。そう言った意味でいうと、富による格差はあるといえそうです。

今日はこの辺で。

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