続編には魔物が棲んでいるの?《TVドラマ編》

《映画編》から引き続きでございます。

色々と続編のあり方に衝撃を受けたこの夏ですが、その原因の半分はこのドラマにあります。

『おっさんずラブ』。

2016年年末の単発ドラマを皮切りに、2018年には全7話の連ドラ。
そしてこの夏映画化されてロードショー公開、且つ未だロングラン上映中という化け物みたいな成長を遂げたドラマです。

ファンは、そりゃもう大いに盛り上がりました。
かくいう私、応援上映にも4回ほど参加。応援上映をオススメする記事も先日アップしております。

私はドラマ自体はリアタイで見ていないのだけど、そもそも映画好きなので、劇場で予告を見たあとたまたまドラマ本編を無料配信していることを知り、視聴。
そこでものの見事にドハマりしました。

だって、めちゃめちゃ面白いんだもん。
ついでに田中圭さんの大ファンにもなってしまった。あの役者さんマジ凄いですね。何モンなんですか?ってなりました。今でもそう思ってる。
他の作品も色々と追ってみて、瞠目&驚愕しかない。機会があれば後日書きます。

閑話休題。

劇場版公開前に、もちろんキャンペーンありますよね。役者さんや監督さんのインタビューとかワサワサ出てくる。ありがたいですね。

そこで「この映画でやり切った。この作品は完結」的なことを聞いていたのです。
いや、聞いたよ。

ファンは惜しみつつも、最後までこの作品を応援して駆け抜けようぜ!みたいな空気があった。ありましたよ。

さて、夏もそろそろ終わるなというある日。スマホの画面見ながら思わず
「えええぇぇぇーーーー?!?!?」って会社の休憩室で叫んでしまうようなニュースが流れてきた。

おっさんずラブ シーズン2、今秋スタート。

え!? 終わったんじゃなかったの??
しかも、シーズン2!?!?

あのものすっっっっごくキレイに終わったエンディングの後に続けるのかーー!!
って一瞬ビックリしたのだけど、受け手の予想を超えてまいした。こんなモンじゃなかった。

連ドラの舞台は不動産屋だったんだけど、今度は航空会社。
メインキャスト2人だけそのままで、全く別の設定になるらしい。

そりゃもう公式アカウントへの書き込みは、InstagramもTwitterも荒れまくった。
そこに続編擁護派も加わって更にカオス。敢えてそれほとんど読みましたけど、エグかったですよ。

個人的には、なぜ映画で綺麗に完結した直後に、続きでない別ストーリーを同じメインキャストを置いてドラマ化するのかが全く理解出来なかったです。

過去、こんな続編が日本でありましたか…??
いや、日本以外でもないんとちゃうかなぁ?と思います。

ファンの阿鼻叫喚を眺めながら、一番可哀想すぎるだろ!と思ったのが、
「春田(主役名)さんは不動産屋さんを辞めて、CAになったってことですか?」という書き込み。
どうやら嫌味でなく、素朴に混乱されている方みたいで哀れしかなかった。
テレビ会社に振り回されているだけですよ、アナタ!って。

どうせ続編をするならほとんどのファンが映画版のきちんと続きを望んでいたし、私はそれはそれでこのシーズン2はしばらく時間をおけばいいのにと思いました。
だって、それならまだ受け入れられるから。もちろん、あくまで個人の意見です。

しかし、作品のファンとして「止めてくれ!」と思った感情を排してなるべく冷静に考えても「色々としんどいのでは…」と感じました。

まずこのタイミングで何のために、誰のために作るのかが解らない。
だって、「人気あるうちに2匹目のドジョウを」ってオトナの事情しか考えられないもん。

最終的に問われるのは作品の質だけど、連ドラと映画で魅せた演出から役者さんの演技の機微までのクオリティが高かったからなぁ……。

危惧したのは、このまま何だか無理矢理感満載で進んだら、ただの二次創作になるんじゃないの?ってこと。

設定的には、主役とオッサンヒロインの恋愛をイチから展開するらしいので、例え周辺の登場人物・設定をイジっても
「安っぽいシチュエーションコメディに落ちるだけなのでは…?」と。

前作の連ドラから映画までの流れは、もちろんコメディ要素満載だけど、愛って何なんだろね?ってそもそも考えさせられたし、田中圭と林遣都のカップルの純愛に胸を打たれたんですよね。
あの二人の演技が本当に良かったのです。

映画で「死んでも一緒にいたい」って言わせたセリフを全消しかーーー!!!って。
うん、だからなぜ本家がニ番煎じみたいなことをするのかが解らないんです。

もちろんこの頃は「楽しみです!!」って書き込んでるファンも大勢いらっしゃいます。
しかし、先週も映画館で応援上映観た身としては
「君達、切り替え早いな〜!」って冷めた目で見てる。

そして。
作品に対する愛って何なんだろうな、とも考えてしまってる。
これ、受け手としても制作側に対しても、です。

今晩、このドラマのシーズン2がスタートします。
もちろん観ますよ。
作品のファンでもあるし、田中圭のファンでもあるので。

ただ最前《映画編》でも書いたけど、
「映画本編でのあのやり取りを打ち消すみたいになるんだから、それを凌駕するくらい面白いモン作ってるんだろうな!!」っていう目線です。
どうしても、私はマイナスからしかスタートできない。

願わくば、予想を超える面白さを魅せてくれて
「やっぱ、ドラマって素晴らしい!!」って思わせてくれよ!って祈るのみ。
せめて「あぁ〜…こういうのもアリだよね」と思わせてほしい、心底。

シーズン2ドラマ放映前にアップしたかったので、言いたい事がなんだか支離滅裂になってしまったかな?
あと数時間で明らかになる。
不安99%期待1%で、作品のファンとして放送開始に臨みます。

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