55本目 戸惑いマーキュリー

デビステのてんぷら 55本目 (週刊PONTE vol.56, 2019.12.9)

少し前の話、嫁の会社の先輩の結婚式に招かれた 新郎新婦のお二人は、車と運転経験がない私たちをコストコに連れて行ってくれたり、先日の小説の授賞式にも来てくれたり、夫婦ぐるみで仲良くしてくれている もちろん私が昔ジャグリングをやっていたことはバレているので、余興を頼まれた 嫁(非ジャグラー)とのチームパフォーマンスであり、あれこれ考えた結果こんな具合になった

嫁:「この度はご結婚おめでとうございます」から始まる感じの手紙を読み始める
私:横で待機
音響:結婚式の手紙朗読の時にかかりがちなしっとりした曲
嫁:「お二人には本当に良くしていただいて」
私:横で待機
音響:しっとりがフェードアウト
嫁:「お祝いの気持ちと致しまして」 
音響:QueenのDon't Stop Me Nowのイントロが薄く流れ始める
会場:小さく戸惑う
嫁:「マジックを披露したいと思います」
会場:完全に戸惑う
嫁:一瞬でハンカチを棒に変える
音響:ハバナグッタイム ハバナグッタイム!
私:デビルスティックタイム "ぶっつけ本番とりあえずダブルレッグオーバーしとけばなんとかなるだろルーチン"を披露
会場:戸惑ったまま要所要所で拍手してくれる
私:フィニッシュ
音響:La da da da daah
嫁:おもむろにバルーンを膨らませ始める
会場:引き続き戸惑う
嫁&私:バルーンをひねりながら物陰に隠れ、事前に外注していたバルーン作品を「じゃーん!」という感じで出す
「ご結婚おめでとうございます!」

手紙からマジック、そして説明もなしにジャグリングに繋げていく問答無用の流れは、以前週刊PONTEでも書いたビッグワンを彷彿とさせる
また、オチを外注の小道具に頼ってるところも非常にビッグワンっぽい
やっていて非常に楽しい余興であった

かようにして戸惑いを振りまいた我々だったが、後日お二人から「授賞式の司会者が結婚式の司会者と同じ人だった」と聞かされて、あまりの世界の小ささに戸惑いを隠せないのであった

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きんまめ:ジャグリグサークルジャグてっく元部長 くらいしか経歴がない デビルスティックをやっていました 言葉の綾で小道具と言いましたが、バルーンを作製してくれたのは、リアルを追い求める日本屈指のバルーンツイスターのisopresso氏(https://twitter.com/isopresso)で、お二人が飼っているネコを再現してくれた素晴らしい作品だったことを記しておきます 好きなジャグラーは特にいません
デビステのてんぷら冊子版を売るサイト:https://kinzokumame.booth.pm/

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