63本目 小説の中の大道芸人

デビステのてんぷら 63本目 (週刊PONTE vol.64, 2020.2.3)

戯れに小説を書くのに加えて、近頃落ち着いていた読む熱の方もぶり返してきて、合わせ技で時間がなくなってしまった。ので、週刊PONTEの方の連載ペースを落とそうと思う。月イチくらいに。

先週、小説すばるの2月号の表紙が大道芸人のイラストだったという話をしたが、最近読んだ木下古栗(きのしたふるくり)の「金を払うから素手で殴らせてくれないか?」という不穏なタイトルの小説にも、奇遇なことに大道芸人が登場した。こちらの大道芸人も椅子の上で逆立ちをしているという記述があり、非ジャグラーから見ると大道芸人は椅子の上でバランスを取る種族なのだと思われているフシが伺える。

大道芸人が出てくる小説といえば、個人的には小川洋子の短編集「夜明けの縁をさ迷うひとびと」に収録されている「曲芸と野球」なのだが、この曲芸師も椅子の上でバランスをとる芸の練習をしているのである。ステレオタイプなのだろうか。逆にこちら側としては椅子の上でバランス芸をしている大道芸人ってあまり見たことがない。

昔ジャグリングをしていた者として、私も時間の使い方のバランスを取っていかなくてはいけないのである。

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きんまめ:ジャグリングサークルジャグてっく元部長。くらいしか経歴がない。デビルスティックをやっていました。一旦の節目をジャグリング関連の記事にできたので、胸をなでおろしています。好きなジャグラーは特にいません。
デビステのてんぷら冊子版:https://kinzokumame.booth.pm/

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