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【おいたち09】苦行のあまりパニック発作に


常に緊張の連続で不眠が続き、仕事の前日は全然眠れなくなった。

そんな私を心配した友人が気分転換に映画に誘ってくれた時のこと。

映画館で、呼吸困難。

映画は、ケビンコスナーのウォーターワールド。

海に溺れるように倒れる。

そして、初めて心療内科のお世話になる。

日々の緊張が自律神経を極度に酷使していたというのだ。

「もっと楽にいい塩梅で・・・」とアドバイスを受けたが

~そのいい塩梅がわからない~のだ。

そこで紹介された自宅で出来る手軽な治療法というのが、

日々自分で行う自律神経呼吸法。

音声を聞きながら深く安定した呼吸をする訓練だった。

病院の診療室のベットに横たわり、音声をながしてもらう。

「ゆったりとゆっくり息を吸いましょう・・・・・・」

あれれ?なんか聞いたことのある声?

「今度は鼻から息を吐いていきます 」

「1、2、3~~~」

数字のところで我に返った。

なんとその誘導する声は、・・・そう自分だった。

医師に聴くと、多くの方患者さんがこの自律神経呼吸法を使っているというのだ。

「先生、私はいやされません・・・だってこれ私の声なんです」

張り詰めた思いで言ったのだが、先生は爆笑して。

「だったら、あなたの声で癒されている人が沢山いるんだね

あなたも自分の声をもっと優しく聞いてあげれば」

と言われてしまったのだ。

声と呼吸の深い関係。

自律神経の安定をも促す声の力・・・・・

しかも、それを知らないうちに仕事として行っていた私。

こころとからだがぐらぐらしているはずなのに、声にはそんな効果があるのか。

パニックがきっかけとなり、声とからだの関係により興味をもつようになった。

<つづく>

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