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僕は混ざることを許されない色

近寄って離れた
ヒビの入ったガラス
どうして割れてしまうのとあなたは言った
一人で歩いていた一人の少年

孤独のまま歩いたガラスの少年
何を混ぜても色の出ないバルコニーの中
僕たちは溺れている。
色を持った子供を見て羨ましそうに微笑む

どれだけ塗っても色の出ない絵具
君には何色に見えるの
楽しそうに描く君の姿が
黒色にしか見えなくなってしまった。

落とされてしまったこびりついた青
もう2度と混ざることを許されないという。

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