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洋館の中で見つけた日記 27 【一庶民として】
20☓☓年。
研究所にて自分らしさを忘れてしまうP-ウイルスが流出した。
瞬く間にウイルスは蔓延。世界はポカンハザードに陥る。
ポカンから逃れるため、
古い洋館に駆け込んだ。
そこである日記を見つけた。
読んでいただき、ありがとうございます。
ポカンハザードの世界で日記を書いております。
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【一庶民として】
一庶民である私の思いです。
あなたが日本のリーダーでよかったです。
具体的な政策の賛否や悲しいことが起きてしまった背景について、主張する気持ちはございません。
あなたの著書で書かれていたこと、つまりこの国に誇りを持つことに賛成します。
生まれた場所を大切にする心は尊いものです。
その場所を大切にし、自分を大切にし、周りの環境を大切にし、家族を大切にし、コミュニティを大切にし、隣国を大切にし、世界を大切にする。
生まれた場所に関心を持つことは、優しさを持つための源泉だと思います。
あなたのおかげでこの国に生まれたことの意味を考え、この国をもっと知り、この国に誇りを持つきっかけをもらえました。
私はあなたがお持ちの難病と同じ消化器官の難病、クローン病を患っています。
大学入学の年、2015年に発症しました。
寛解期に入るまではそれまでの自由がなくなり不安な時間を過ごしました。
あなたの病状が悪化し辞職された際はひと事とは思えませんでした。
どんな激務やどんな困難があっても日本のために尽力されたことと思います。
私が社会に出ていく際あなたがこの国のリーダーで幸運でした。
この国を良くするためにリーダーとして引っ張っていただきありがとうございました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
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