祖父が死んだので感情の備忘録

祖父が死んだ。
享年86歳。
日本人男性の平均寿命が81歳とちょっとだったので、まぁ日本中でありふれた、どこにでもある死だと思う。
でも自分でもびっくりするぐらい泣いた。

定年退職後もボランティアやスポーツ、文化活動に精を出し、余生を満喫していた祖父。
私が自転車に乗れるようになったのは、祖父が公園で練習に付き合ってくれたからだ。
相撲と国会中継を見る横顔がやけに印象に残っている。
晩年になって、一日中身体の痛みに苦しんで唸り声をあげるようになったとしても、ずっと私の仕事のことを心配してくれていた。
小さな心残りは、私が結婚式を挙げる姿は見せてあげたかったなと思う。結婚できる気はしないけど。自分がこんなテンプレートみたいな後悔をするとは思わなかった。

通夜では、会場に入るなり説明2秒で受付を任されたため、悲しむ暇がなかったが、焼香がはじまってから死の実感がわいてきてぼろぼろ泣いた。
なんとか気を紛らわそうと、ずっとギガンティックOTN(歌詞が大分過激なボーカロイド楽曲)のことを考えていた。
通夜が終わった後も気を回さなければならないことが多くて気疲れしたが、親戚の子が好きな給食の話をしてくれて、気が紛れて助かった。
子供の明るさって宝。

通夜の帰り道、久しぶりに上を見てみたら星がたくさん輝いていてなんだか泣けた。

どうか安らかに、また会おうね。