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第二十九話
1
00:02:09,040 --> 00:02:09,840
誰か
2
00:02:12,600 --> 00:02:13,630
誰かいないか?
3
00:03:03,880 --> 00:03:05,800
師叔 まだいけますか?
4
00:03:12,720 --> 00:03:13,550
温公子
5
00:03:14,280 --> 00:03:16,000
あなたの功力が深くとも
6
00:03:16,480 --> 00:03:18,400
内力も無尽蔵ではありません
(*无穷无尽=尽きることがない、果てしない《踏莎行》晏殊)
7
00:03:18,970 --> 00:03:19,920
このままいくと
8
00:03:20,200 --> 00:03:21,610
重い内傷を受けることになります
9
00:03:22,280 --> 00:03:24,920
むしろ韓英はどのように責任を負えましょう
10
00:03:26,840 --> 00:03:29,810
韓兄弟 私に気遣いはいらない
11
00:03:30,400 --> 00:03:31,530
君がもし死んだら
12
00:03:32,200 --> 00:03:34,330
阿絮は生涯ずっと悔やみ続ける
13
00:03:34,890 --> 00:03:35,810
ましてや
14
00:03:36,400 --> 00:03:38,640
九霄師弟が彼の心のしこりになっている
15
00:03:38,890 --> 00:03:39,920
もう十分では?
16
00:03:40,810 --> 00:03:41,730
安心なさい
17
00:03:42,480 --> 00:03:43,760
疲弊して死のうとも
18
00:03:44,120 --> 00:03:45,400
君の命は守る
19
00:03:46,090 --> 00:03:48,090
師叔 少し休んでください
20
00:03:48,200 --> 00:03:49,640
どうすべきか教えてくだされば
21
00:03:49,810 --> 00:03:51,400
少しのあいだ韓大哥を支えます
22
00:03:51,480 --> 00:03:52,370
おバカさん
23
00:03:52,730 --> 00:03:55,010
君のそんな微々たる内力じゃ何の役にも立たない
24
00:03:55,330 --> 00:03:56,730
今焦りを知ったなら
25
00:03:57,010 --> 00:03:58,120
これからは
26
00:03:58,330 --> 00:04:01,920
もう君の師父に甘えて怠けることはできないぞ
27
00:04:02,560 --> 00:04:06,920
小兄弟 君は荘主の弟子になったのか
28
00:04:09,170 --> 00:04:10,040
小兄弟
29
00:04:11,280 --> 00:04:13,250
私たちがどれほど君が羨ましいか分かるか?
30
00:04:15,760 --> 00:04:17,930
荘主が一日でもいいので
31
00:04:18,010 --> 00:04:19,210
私を弟子にしてくだされば
32
00:04:19,520 --> 00:04:20,800
安らかに死ねる
33
00:04:22,330 --> 00:04:23,240
しゃべらないで
34
00:04:23,450 --> 00:04:24,240
入定を続けて
(*入定=禅定、瞑想、無我の境地)
35
00:04:28,210 --> 00:04:29,050
韓大哥
36
00:04:29,450 --> 00:04:30,450
あなたが快復すれば
37
00:04:31,050 --> 00:04:33,280
師叔と一緒に師父に弟子入りを頼みます
38
00:04:33,800 --> 00:04:34,960
あなたを私の師兄にしてもらい
39
00:04:36,330 --> 00:04:37,800
共に四季山荘で
40
00:04:38,680 --> 00:04:41,400
練功や読書 田畑を耕し花を育てましょう
41
00:04:45,890 --> 00:04:46,960
何の音だ?
42
00:04:51,960 --> 00:04:54,520
もし私が琉璃甲を複製して世に広めなければ
43
00:04:55,520 --> 00:04:57,560
このバカも晋王に謀られて命懸けで
44
00:04:58,210 --> 00:05:01,280
偽物を盗み出す必要はなかった
45
00:05:55,360 --> 00:05:56,330
段鵬挙
46
00:05:57,730 --> 00:05:59,330
老温はもう奴と一戦交えたのか?
47
00:06:01,240 --> 00:06:03,890
そうか 奴は俺を待ってる
48
00:06:13,080 --> 00:06:13,890
師父
49
00:06:15,730 --> 00:06:16,650
お前の師叔は
50
00:06:17,360 --> 00:06:18,210
無事です
51
00:06:18,960 --> 00:06:20,280
外の者はお前がやったのか
52
00:06:23,170 --> 00:06:24,210
良い子だ
53
00:06:25,890 --> 00:06:28,170
布陣せよ 両側に分かれて
掖門(えきもん)から攻め入れ
54
00:06:28,960 --> 00:06:30,170
まず奎木狼(けいぼくろう)を引け
(*奎木狼=二十八宿の一つ、西方白虎七宿第一宿)
55
00:06:30,800 --> 00:06:32,050
次に星日馬(せいじつば)を回せ
(*星日马=二十八宿の一つ、南方七宿第四宿)
56
00:06:32,170 --> 00:06:32,890
はい
57
00:06:54,560 --> 00:06:55,520
死んじゃダメだ
58
00:06:56,120 --> 00:06:57,170
君を死なせるわけにいかない
59
00:06:57,650 --> 00:06:58,400
韓兄弟
60
00:07:00,560 --> 00:07:01,650
死んじゃダメなんだ
61
00:07:02,010 --> 00:07:03,120
死なせるわけにいかない
62
00:07:03,360 --> 00:07:04,490
阿絮と約束したんだ
63
00:07:04,890 --> 00:07:05,930
死んじゃダメだ
64
00:07:06,520 --> 00:07:07,490
韓兄弟
65
00:07:09,930 --> 00:07:10,730
老温
66
00:07:12,280 --> 00:07:13,080
老温
67
00:07:13,490 --> 00:07:14,240
離れてろ
68
00:07:14,560 --> 00:07:15,680
君を死なせるわけにいかない
69
00:07:16,120 --> 00:07:16,930
韓兄弟
70
00:07:17,400 --> 00:07:18,280
老温
71
00:07:18,610 --> 00:07:19,560
死んだらダメだ
72
00:07:19,890 --> 00:07:21,930
老温 俺だ 阿絮だ
73
00:07:23,490 --> 00:07:24,520
俺は阿絮だ
74
00:07:25,930 --> 00:07:26,930
阿絮
75
00:07:27,930 --> 00:07:29,120
大巫は?
76
00:07:36,730 --> 00:07:37,840
まず韓英を降ろせ
77
00:07:37,960 --> 00:07:39,960
ダメだ 彼を放したら
78
00:07:40,170 --> 00:07:41,120
行ってしまう
79
00:07:41,330 --> 00:07:42,400
彼を放したらダメだ
80
00:07:42,520 --> 00:07:44,010
韓兄弟 早く起きて
81
00:07:44,170 --> 00:07:45,080
早く起きろ
82
00:07:45,840 --> 00:07:47,010
彼はもういない
83
00:07:47,800 --> 00:07:48,730
嘘だ
84
00:07:49,610 --> 00:07:50,560
死んでない
85
00:07:50,680 --> 00:07:51,490
韓兄弟
86
00:07:51,800 --> 00:07:53,010
彼を降ろすんだ
87
00:08:07,450 --> 00:08:08,170
韓英
88
00:08:09,930 --> 00:08:11,240
韓兄弟 安らかに眠れよ
89
00:08:17,800 --> 00:08:18,770
阿絮
90
00:08:24,520 --> 00:08:25,450
私のせいだ
91
00:08:26,560 --> 00:08:27,450
阿絮
92
00:08:28,490 --> 00:08:33,480
韓兄弟が最初 彼に構わず
成嶺を守って出て行けと
93
00:08:33,720 --> 00:08:34,850
突き放そうとするので
94
00:08:35,600 --> 00:08:36,600
従わなかったら
95
00:08:37,330 --> 00:08:38,240
彼は
96
00:08:40,800 --> 00:08:42,400
彼は自分で心脈を断ち切った
97
00:08:45,930 --> 00:08:47,130
全て私の誤ちだ
98
00:08:48,520 --> 00:08:50,050
もし私が最初に
99
00:08:51,520 --> 00:08:53,760
偽の琉璃甲を作って世の中を害さなければ
100
00:08:55,930 --> 00:08:56,930
韓兄弟は
101
00:08:59,080 --> 00:09:01,370
彼もこんな無駄な犠牲になることはなかった
102
00:09:02,490 --> 00:09:03,330
老温
103
00:09:03,930 --> 00:09:08,050
全部私だ 全部私だ 全部私だ
104
00:09:16,840 --> 00:09:17,720
老温
105
00:09:27,130 --> 00:09:28,250
脈象が沸騰したように乱れてる
106
00:09:28,960 --> 00:09:30,280
丹田も空っぽだ
107
00:09:31,690 --> 00:09:32,640
老温の
108
00:09:33,250 --> 00:09:34,490
彼の内力は?
109
00:09:39,600 --> 00:09:41,450
師父 心月狐(しんげつこ)はまだ修理中です
(*心月狐=二十八宿の一つ、東方七宿第五宿)
110
00:09:41,570 --> 00:09:42,370
どうしましょう
111
00:09:48,250 --> 00:09:49,370
師叔は
112
00:09:49,640 --> 00:09:50,930
彼と韓大哥はどうしたんです?
113
00:09:51,760 --> 00:09:52,490
成嶺
114
00:09:52,760 --> 00:09:53,600
師父の言うことを聞け
115
00:09:53,690 --> 00:09:54,490
聞きません
116
00:09:55,330 --> 00:09:57,330
師父 言わなくていいです
117
00:09:57,570 --> 00:09:59,570
父上は最期に私と話した
118
00:10:00,130 --> 00:10:01,570
あなたは今その表情をしています
119
00:10:02,570 --> 00:10:03,930
私はそれならあなたたちと一緒に死にます
120
00:10:04,890 --> 00:10:05,930
決して無駄に生き長らえません
121
00:10:08,330 --> 00:10:09,600
誰が死ぬって言った
122
00:10:10,130 --> 00:10:11,450
誰ももう死んだりしない
123
00:10:12,160 --> 00:10:14,690
師が前に言ったことを覚えてるか?
124
00:10:14,960 --> 00:10:16,400
私は天窗の主だった
125
00:10:16,810 --> 00:10:19,520
外の追手も天窗の者だ
126
00:10:20,760 --> 00:10:22,200
彼らは韓大哥と同じで
127
00:10:22,490 --> 00:10:24,280
全員私が一手に育てあげた
128
00:10:24,760 --> 00:10:27,570
彼らが仕えている晋王は私の従兄だ
129
00:10:28,370 --> 00:10:29,760
私を捕まえに来ただけだ
130
00:10:31,010 --> 00:10:32,010
信じません
131
00:10:32,130 --> 00:10:34,080
師父 私を慰めなくてもいいです
132
00:10:35,130 --> 00:10:37,160
温叔 早く起きてください
133
00:10:37,930 --> 00:10:39,010
温叔 成嶺
134
00:10:39,400 --> 00:10:41,010
師父がどうしてお前を騙せるんだ
135
00:10:41,640 --> 00:10:43,400
彼らは本当に私を捕えに来ただけだ
136
00:10:43,520 --> 00:10:44,890
絶対に私の命を取ることはない
137
00:10:45,370 --> 00:10:46,720
お前の師叔こそ
138
00:10:47,760 --> 00:10:49,080
内力の消耗が激しい
139
00:10:49,250 --> 00:10:50,640
走火入魔の兆候がある
(*走火入魔=気が暴走し現実と幻覚の区別がつかず混乱した精神状態になること、何かに取り憑かれたようにのめり込むこと《胡雪岩全伝・紅頂商人》)
140
00:10:50,760 --> 00:10:51,960
もし調息が間に合わなければ
141
00:10:52,370 --> 00:10:53,720
軽ければ武功を全て失い
142
00:10:54,010 --> 00:10:55,330
重ければ命の危険がある
143
00:10:56,370 --> 00:10:57,930
彼らはまだお前の存在を知らない
144
00:10:58,010 --> 00:10:59,720
今からお前たちを密室に連れていく
145
00:11:02,640 --> 00:11:05,130
周荘主 お出まし願います
146
00:11:05,160 --> 00:11:08,490
王爺の詔令により
周荘主は晋州へお戻りを
147
00:11:08,690 --> 00:11:09,450
聞こえたか
148
00:11:10,890 --> 00:11:13,280
彼らは本当に私を晋州に連れ戻しに来ただけだ
149
00:11:14,050 --> 00:11:17,370
成嶺 お前はまずしっかりお前の師叔を守り通せ
150
00:11:17,810 --> 00:11:18,930
お前の師叔が目醒めてから
151
00:11:19,280 --> 00:11:21,080
晋州に私を助けに来ればいい
152
00:11:23,600 --> 00:11:24,570
言うことを聞け
153
00:11:25,250 --> 00:11:27,760
周荘主 お出まし願います
154
00:11:27,890 --> 00:11:32,050
王爺の詔令により
周荘主は晋州へお戻りを
155
00:11:47,720 --> 00:11:48,490
鵬挙
156
00:11:49,960 --> 00:11:52,640
周荘主 お変わりありませんか
157
00:11:53,810 --> 00:11:54,810
あなたのお姿を拝見するに
158
00:11:55,330 --> 00:11:56,840
確かにお変わりあるようではない
159
00:11:57,640 --> 00:12:00,810
七竅三秋釘はやはり解くことができる
160
00:12:01,520 --> 00:12:02,490
そうと知っていたら
161
00:12:03,200 --> 00:12:04,400
荘主に釘打たれ
162
00:12:04,570 --> 00:12:06,130
生きた死人に成り果てた兄弟の
163
00:12:06,450 --> 00:12:08,200
感情は如何ように堪えられましょうか
164
00:12:13,080 --> 00:12:14,130
周子舒 貴様
165
00:12:15,520 --> 00:12:16,370
止まれ
166
00:12:19,400 --> 00:12:22,490
鵬挙 王爺の詔令ではないのか?
167
00:12:23,010 --> 00:12:23,690
バカな
168
00:12:24,600 --> 00:12:27,690
お前は天窗を離反し 主君を愚弄した
(*欺君罔上=君主を騙して欺き侮辱すること《嘆世》楊朝英)
169
00:12:27,840 --> 00:12:30,840
お前は王爺が今回もまだ大目に見ると思うのか
170
00:12:33,490 --> 00:12:34,370
捕らえよ
171
00:12:34,490 --> 00:12:35,160
はい
172
00:12:44,080 --> 00:12:46,250
金風は玉露 ひとたび相に逢わば
173
00:12:46,400 --> 00:12:48,490
天上人間(じんかん)の数かぞえず
(*秋風白露の中の出会いは他に勝る《鵲橋仙》宋秦觀)
174
00:12:48,640 --> 00:12:50,330
天に在りては願わくば比翼の鳥となり
175
00:12:50,400 --> 00:12:52,490
地に在りては願わくば連理の樹に結ぶ
(*二人で一つの愛の誓い、蔚寧はさらに実を結びたいと願っている《長恨歌》白居易)
176
00:12:53,330 --> 00:12:54,080
曹大哥
177
00:12:54,200 --> 00:12:56,490
またなんか奇々怪々なこと言ってさ
178
00:12:56,600 --> 00:12:58,130
どうして毎日そんなに嬉しそうなんだ
179
00:12:58,200 --> 00:12:59,330
もちろん嬉しいよ
180
00:12:59,450 --> 00:13:00,840
君がいればそれで十分なんだ
181
00:13:01,600 --> 00:13:02,450
阿湘
182
00:13:02,600 --> 00:13:04,960
僕にはなぜか君が少し落ち込んでるように見えるよ
183
00:13:05,080 --> 00:13:07,080
周温の兄さん方お二人のことを思ってるの?
184
00:13:07,600 --> 00:13:08,810
あんたは馴れ馴れしく呼んだらダメだ
185
00:13:09,050 --> 00:13:11,330
呼ぶならあたしと同じように"主人"と
186
00:13:11,450 --> 00:13:13,490
と
187
00:13:14,840 --> 00:13:16,520
阿湘 何を笑ってるの?
188
00:13:24,640 --> 00:13:26,010
見て この三粒のトウモロコシ
189
00:13:26,160 --> 00:13:28,520
あの金豆侠を連れた彼ら二人みたいじゃない?
190
00:13:28,600 --> 00:13:30,520
家族みたいで めちゃ可愛いな
191
00:13:31,160 --> 00:13:32,010
阿湘
192
00:13:32,160 --> 00:13:34,400
君がそんな心から笑ってるのを
久しく見てなかったよ
(*开怀大笑=屈託なく笑うこと)
193
00:13:34,520 --> 00:13:36,570
この間ずっと君は楽しくなかったよね
194
00:13:36,810 --> 00:13:37,720
彼らを恋しく思うなら
195
00:13:37,840 --> 00:13:39,330
四季山荘に行こうよ
196
00:13:40,370 --> 00:13:41,130
ダメだ
197
00:13:41,600 --> 00:13:44,450
ここにいるのは結構良いと思うよ
198
00:13:44,810 --> 00:13:45,720
山を下りる気はない
199
00:13:46,200 --> 00:13:49,200
それに 主人があたしを帰らせないのに
200
00:13:49,330 --> 00:13:50,520
あたしが勝手に決めたりしたら
201
00:13:50,690 --> 00:13:51,760
間違いなくあたしを殺すよ
202
00:13:51,890 --> 00:13:53,200
温兄はそんな凶悪じゃないよ
203
00:13:53,450 --> 00:13:55,450
君を自分の妹のように扱ってたでしょ
204
00:13:55,570 --> 00:13:57,330
僕たちが訪ねれば彼は喜ぶだけだよ
205
00:13:57,450 --> 00:13:58,600
君を殺したりはしないよ
206
00:14:00,600 --> 00:14:02,050
あたしはただの下女だよ
207
00:14:03,130 --> 00:14:06,010
阿湘 やっぱり何か悩み事があるんだ
208
00:14:06,130 --> 00:14:08,080
話し合おうよ 僕は君を助けるよ
209
00:14:08,690 --> 00:14:09,840
君がため息つくたびに
210
00:14:09,960 --> 00:14:11,890
僕は心が塞いで やりきれない
211
00:14:13,600 --> 00:14:14,400
ないよ
212
00:14:14,930 --> 00:14:15,930
なんでもないよ
213
00:14:16,490 --> 00:14:17,400
だけど
214
00:14:18,130 --> 00:14:19,640
あたしは物心ついてから
215
00:14:19,930 --> 00:14:21,330
こんな気楽な日々を
216
00:14:21,450 --> 00:14:22,690
過ごしたことがなかった
217
00:14:23,600 --> 00:14:25,010
あんたはあたしにとても優しいし
218
00:14:25,160 --> 00:14:27,760
師兄 師叔もあたしに優しいし
219
00:14:28,250 --> 00:14:30,400
ちょっと慣れないだけだよ
220
00:14:31,760 --> 00:14:33,760
蜂蜜の缶の中に住んでるみたいで
221
00:14:34,130 --> 00:14:35,370
快適過ぎる
222
00:14:35,890 --> 00:14:37,280
あたしは心配なんだ
223
00:14:37,810 --> 00:14:39,840
ある日彼らを失ったら
224
00:14:40,960 --> 00:14:42,690
童の言に禁忌無し 大風が吹き飛ばす
225
00:14:51,810 --> 00:14:54,160
心配しないで 僕は君から離れない
226
00:15:23,720 --> 00:15:24,640
警報だ
227
00:15:24,760 --> 00:15:25,960
敵襲だ 早く戻ろう
228
00:15:26,690 --> 00:15:27,450
聞いて
229
00:15:31,450 --> 00:15:32,330
薬人軍だ
230
00:15:32,490 --> 00:15:33,450
毒蝎の薬人軍だ
231
00:15:33,570 --> 00:15:34,370
何軍?
232
00:15:34,810 --> 00:15:36,570
後で説明する 早く
233
00:15:47,450 --> 00:15:48,160
鬼だ
234
00:15:48,370 --> 00:15:50,200
こんな白昼にどうして鬼が出るんだ
235
00:15:51,050 --> 00:15:52,520
師兄 どうしました?
236
00:15:52,640 --> 00:15:53,330
毒だ
237
00:15:54,160 --> 00:15:55,080
毒がある
238
00:15:55,280 --> 00:15:56,280
怪物の身体に
239
00:15:56,450 --> 00:15:57,960
師兄 しっかりして
240
00:15:58,080 --> 00:15:59,200
あなたを連れて師叔を探しに行く
241
00:16:02,010 --> 00:16:03,130
早く行こう 行こう
242
00:16:14,490 --> 00:16:15,450
早く行こう 行こう
243
00:16:22,520 --> 00:16:23,450
師弟
244
00:16:32,520 --> 00:16:33,600
これはどうした事か
245
00:16:41,840 --> 00:16:42,810
曹師兄
246
00:16:43,720 --> 00:16:44,810
蔚藍(ウェイラン) どうなってる
247
00:16:45,200 --> 00:16:46,080
私は大丈夫です
248
00:16:46,520 --> 00:16:47,160
これは…
249
00:16:47,250 --> 00:16:47,720
昔話はやめて
250
00:16:47,960 --> 00:16:48,890
早く 裏山に行くぞ
251
00:16:49,130 --> 00:16:50,490
師叔が裏山でみんなを守ってる
252
00:16:50,600 --> 00:16:51,370
行こう 早く行こう
253
00:16:51,600 --> 00:16:52,330
行こう
254
00:17:00,890 --> 00:17:01,690
首領
255
00:17:01,930 --> 00:17:04,160
逆徒の身体には確かに七竅三秋釘がありますが
256
00:17:04,330 --> 00:17:05,880
すでに血肉と一体化しています
257
00:17:27,240 --> 00:17:30,520
これは自縄自縛と言うべきだな
(*请君入瓮=君主に請われ考えた熱した甕に入れるという刑罰を自ら受ける、自ら墓穴を掘ること《朝野僉載》)
258
00:17:31,450 --> 00:17:32,450
まだ何かを待ってるのか?
259
00:17:34,240 --> 00:17:35,210
何を焦っておられる?
260
00:17:36,210 --> 00:17:37,160
周荘主
261
00:17:38,000 --> 00:17:40,360
長年あなたは寵栄を誇ってきたが
(*荣宠=主君からの寵愛を受けて出世すること)
262
00:17:40,610 --> 00:17:42,730
何が風光無限か
(*风光无限=限りなく見渡せる景色、上の方から見渡す)
263
00:17:43,520 --> 00:17:46,640
あなたはずっと
"身は曹操陣営にあるも 心は漢にある"
(*身在曹营心在汉=身は敵中でも心は味方とともにある《三国演義》)
264
00:17:47,450 --> 00:17:49,160
老段は常々
265
00:17:49,450 --> 00:17:52,520
この四季山荘の何が稀有なのかと
納得できずにいたが
266
00:17:53,400 --> 00:17:56,400
やはりそんなでもなかった
267
00:18:00,280 --> 00:18:01,400
周子舒
268
00:18:02,850 --> 00:18:05,480
長い間 上を欺き下を騙してきたそのやり口
269
00:18:05,610 --> 00:18:06,520
王爺が知らぬとしても
270
00:18:06,610 --> 00:18:09,570
老段には鏡のごとく くっきり見える
(*心如明镜=鏡に詳細までくっきり映したように観察理解すること、心があけすけなこと)
271
00:18:10,000 --> 00:18:10,970
鵬挙よ
272
00:18:11,810 --> 00:18:12,880
まだ行かないのか
273
00:18:14,120 --> 00:18:16,450
お前は夜長夢多が怖くないか?
(*夜长梦多=時間が長引けば良くないことが起きる)
274
00:18:19,120 --> 00:18:22,690
もしやここにまだ仲間が潜伏してるのか?
275
00:18:23,730 --> 00:18:24,810
韓英か
276
00:18:28,360 --> 00:18:29,930
韓英はもういない
277
00:18:33,850 --> 00:18:36,400
そうか 良かった
278
00:18:37,400 --> 00:18:40,280
周荘主 韓英という暗杭を
279
00:18:40,760 --> 00:18:42,000
あなたは深くに隠していた
280
00:18:42,360 --> 00:18:43,330
老段は感服です
281
00:18:44,000 --> 00:18:44,610
しかし
282
00:18:44,730 --> 00:18:47,610
こちらの忠心あふれる道案内の先導がなければ
283
00:18:48,160 --> 00:18:49,210
あなたが四季山荘に隠れていると
284
00:18:49,330 --> 00:18:51,640
いまだに信じられなかった
285
00:18:53,760 --> 00:18:55,850
さすが晋王の走狗だけのことはあるな
286
00:18:56,450 --> 00:18:57,810
良い手だ
287
00:19:01,210 --> 00:19:02,000
そうだ
288
00:19:02,450 --> 00:19:04,570
周荘主 教えて差し上げよう
289
00:19:05,690 --> 00:19:07,690
韓英が死の危険を冒して盗んだ琉璃甲は
290
00:19:07,850 --> 00:19:09,120
もとより偽物
291
00:19:12,360 --> 00:19:14,090
晋王は神機妙算だ
292
00:19:14,450 --> 00:19:17,810
韓英が陰陽冊の秘密を知れば
293
00:19:17,970 --> 00:19:20,880
必ず琉璃甲を携えあなたを捜すと賢察された
294
00:19:23,450 --> 00:19:27,520
こやつがこれほど四季山荘に忠実ならば
295
00:19:27,690 --> 00:19:30,090
彼を貴荘に陪葬させよう
296
00:19:30,160 --> 00:19:32,480
仁を求めて仁を得たりとも言える
(*求仁得仁=願ったり叶ったり、理想が実現すること《論語》)
297
00:19:37,970 --> 00:19:39,240
両の目でたっぷり見ろ
298
00:19:39,930 --> 00:19:42,280
見ていられるのは今だけだぞ
(*看一眼少一眼=今見ておかないと見る機会は減っていく、もう見る機会はない)
299
00:19:47,450 --> 00:19:49,000
四季 花は常に在り
300
00:19:50,090 --> 00:19:52,050
九州の事 尽く知る
301
00:19:59,930 --> 00:20:00,880
王爺の口宣である
302
00:20:02,240 --> 00:20:04,160
彼が故剣の情深ければ
(*故剑情深=古剣への愛着、旧情が深い、故剣は主に古妻を指す《漢書》)
303
00:20:05,050 --> 00:20:06,330
それを手折り
304
00:20:08,210 --> 00:20:10,050
彼が郷土を離れ難ければ
(*故土难离=故郷から離れたくない思い)
305
00:20:13,520 --> 00:20:14,760
それを壊せ
306
00:20:21,160 --> 00:20:24,730
周荘主 これは全て自業自得だ
307
00:20:25,760 --> 00:20:29,120
十年の恩寵でも馴染まぬこの白眼狼は
(*白眼狼=恩を忘れ義に背く、恩を仇で返す人、恩知らず《自寿詞》)
308
00:20:29,690 --> 00:20:31,000
もし老段ならば
309
00:20:31,120 --> 00:20:33,480
飼い主を失った犬にするだけでなく
310
00:20:34,520 --> 00:20:37,360
そのまま棒で殴り殺したはずだ
311
00:20:38,610 --> 00:20:39,760
王爺に会ったら
312
00:20:40,240 --> 00:20:41,970
自身で謝罪せよ
313
00:20:44,280 --> 00:20:45,360
出立
314
00:21:07,330 --> 00:21:08,000
そうだ
315
00:21:08,480 --> 00:21:11,050
お前の私軍はもう程よい規模だ
316
00:21:11,360 --> 00:21:13,160
呼び名があってしかるべきだな
317
00:21:14,120 --> 00:21:16,520
昆州軍などと名乗らぬか?
318
00:21:18,690 --> 00:21:20,120
世子爺ご諒察願います
319
00:21:21,210 --> 00:21:22,280
子舒 恐れながら
320
00:21:23,040 --> 00:21:24,320
世子爺に進言致します
321
00:21:24,650 --> 00:21:27,400
この私軍に天窗という名を賜りたく存じます
322
00:21:28,890 --> 00:21:30,890
子舒一人の能力は微薄で
323
00:21:31,370 --> 00:21:33,250
大功偉業など考え及びもつきません
324
00:21:33,730 --> 00:21:35,520
ですがただ我が身を賭して
325
00:21:35,920 --> 00:21:38,850
この暗闇の世に射す一筋の天光を
もたらすことができれば
326
00:21:39,250 --> 00:21:42,440
先賢諸師の教えに背くことにならぬのでは
327
00:21:43,970 --> 00:21:44,800
良いぞ
328
00:21:45,370 --> 00:21:46,520
天窗がよかろう
329
00:21:50,010 --> 00:21:50,890
子舒
330
00:21:51,370 --> 00:21:53,800
今日 我らはこの暗晦(あんかい)の乱世に
331
00:21:53,920 --> 00:21:54,920
天窓を一つ開くのだ
332
00:21:55,280 --> 00:21:56,200
いつの日か
333
00:21:56,320 --> 00:21:57,770
私は必ず腐敗を打ち砕き
334
00:21:57,890 --> 00:21:59,920
白日を遮る一切を破壊する
335
00:22:01,370 --> 00:22:03,200
十年血の海を浮き沈みした
336
00:22:04,320 --> 00:22:06,560
俺は窓を開きさえすれば
337
00:22:07,090 --> 00:22:08,800
外には光があると思っていた
338
00:22:11,680 --> 00:22:13,730
身を以て道に殉じたと思っていたが
(*以身殉道=天下に道がなければ自ら道に殉ずる、正しいと思うことに従え 孟子)
339
00:22:14,010 --> 00:22:15,920
結局 身を以て虎を飼うことになるとは
(*以身饲虎=舍身饲虎、腹をすかせた虎に自分を食わせる、犠牲になる《賢愚経》)
340
00:22:16,650 --> 00:22:17,770
この長い年月
341
00:22:18,650 --> 00:22:22,560
周子舒 お前は何を思い描いていたのだ
342
00:22:36,920 --> 00:22:38,680
師叔 師叔
343
00:22:39,440 --> 00:22:40,400
水をお飲みに
344
00:22:48,650 --> 00:22:49,800
師叔 人です
345
00:22:51,130 --> 00:22:52,920
私です 早く開けて
346
00:22:53,920 --> 00:22:55,280
蔚寧 蔚寧だ
347
00:22:55,730 --> 00:22:57,610
早く 早く開けろ 開けろ
348
00:22:57,850 --> 00:22:58,370
早く開けろ
349
00:22:58,490 --> 00:22:59,090
はい
350
00:23:03,770 --> 00:23:05,730
師叔 姑娘がいます
351
00:23:05,920 --> 00:23:07,320
師叔 師父
352
00:23:11,800 --> 00:23:13,280
師叔 師兄
353
00:23:14,090 --> 00:23:16,130
これはどういうことだ
354
00:23:16,490 --> 00:23:17,920
蔚藍 無事なのか?
355
00:23:18,040 --> 00:23:19,610
師叔 私は大丈夫ですが
356
00:23:20,370 --> 00:23:22,090
師兄は妖怪に掻かれて傷つきました
357
00:23:22,280 --> 00:23:24,400
南方の通路口は化け物だらけです
358
00:23:24,850 --> 00:23:26,280
もうよい 分かりました
359
00:23:27,250 --> 00:23:29,560
早く 彼らを手当てしてやりなさい
360
00:23:30,090 --> 00:23:30,680
来て
361
00:23:34,520 --> 00:23:35,400
小阿湘
362
00:23:35,560 --> 00:23:36,920
あなたは 無事ですか?
363
00:23:37,280 --> 00:23:38,560
師叔 あたしは平気
364
00:23:38,650 --> 00:23:39,400
怖くないよ
365
00:23:39,520 --> 00:23:40,370
あの妖怪どもはめちゃくちゃ間抜けだよ
366
00:23:40,440 --> 00:23:41,200
あたしたちが木に登ったら
367
00:23:41,280 --> 00:23:42,400
捕まえることができないんだ
368
00:23:42,610 --> 00:23:44,560
無事で何よりです
369
00:23:44,730 --> 00:23:46,200
師叔 こちらの姑娘は
370
00:23:46,610 --> 00:23:47,280
いいんです
371
00:23:47,400 --> 00:23:49,730
老眼で目がかすんで男女の区別が
つかないわけじゃない
372
00:23:49,850 --> 00:23:51,730
しかしこの掌門は禁地ですよ
373
00:23:52,010 --> 00:23:54,730
規則がなんです 緊急事態なのが分かりませんか
(*事急从权=権力にさえ逆らうことを厭わず柔軟に対応すること《后漢書・王允伝》范曄)
374
00:23:54,850 --> 00:23:56,280
これは曹師兄の妻ですよ
375
00:23:56,400 --> 00:23:58,090
お前の未来の兄嫁です
376
00:23:58,400 --> 00:23:59,800
彼女が身内であるかはさておき
377
00:23:59,920 --> 00:24:01,370
知らない姑娘だからとて
378
00:24:01,490 --> 00:24:02,560
この山の中腹に住んでる
379
00:24:02,730 --> 00:24:04,010
彼女を洞窟に入れずに
380
00:24:04,130 --> 00:24:05,970
怪物に食われるのをまさか見ていろとでも?
381
00:24:07,090 --> 00:24:09,320
この楡(にれ)の木の根っこめ
(*榆木疙瘩=とても堅い、頑固者)
382
00:24:09,440 --> 00:24:10,440
お前は…
383
00:24:10,560 --> 00:24:12,730
無駄にお前をこんなに育てた私は 私は…
384
00:24:13,440 --> 00:24:14,160
師叔
385
00:24:14,370 --> 00:24:15,160
師叔
386
00:24:19,280 --> 00:24:20,200
毒に中ったんだ
387
00:24:21,090 --> 00:24:22,370
大したことはない
388
00:24:22,490 --> 00:24:24,680
怪物に一噛みされただけです
389
00:24:26,770 --> 00:24:28,890
大丈夫 大丈夫 大丈夫
390
00:24:29,010 --> 00:24:29,800
師叔
391
00:24:30,200 --> 00:24:32,680
これはあたしの主人の友人が精製した粉薬です
392
00:24:32,800 --> 00:24:33,730
この屍毒用です
393
00:24:33,850 --> 00:24:34,680
持ってって
394
00:24:36,610 --> 00:24:37,920
この毒はキツくないけど
395
00:24:38,010 --> 00:24:39,250
根絶するのが難しいんだ
396
00:24:39,370 --> 00:24:40,160
この粉薬を使って
397
00:24:40,280 --> 00:24:42,040
血の色が深い紅に変わればそれでいい
398
00:24:49,090 --> 00:24:52,490
蔚虚 ほら 薬だ すぐ師弟を治療しなさい
399
00:24:53,770 --> 00:24:54,680
感謝します湘姑娘
400
00:24:55,280 --> 00:24:56,130
早く行け
401
00:24:57,610 --> 00:24:59,090
師叔 ほら
402
00:25:04,040 --> 00:25:04,770
行きなさい
403
00:25:05,400 --> 00:25:06,130
小阿湘
404
00:25:06,850 --> 00:25:11,040
あなたのご主人はこの怪物どもと
以前にやりあったことがあるのですか
405
00:25:12,090 --> 00:25:14,650
主人は前に何度かこの怪物どもに
遭遇したことがある
406
00:25:14,920 --> 00:25:16,370
あいつらはもとは生きてる人だ
407
00:25:16,610 --> 00:25:17,890
巫蠱毒術を使われた人は
408
00:25:18,010 --> 00:25:20,090
こんな生きても死んでもない姿に錬成される
409
00:25:20,250 --> 00:25:22,130
力は大きくて 痛みを知らない
410
00:25:22,200 --> 00:25:23,610
だけどバカだよ
411
00:25:23,730 --> 00:25:25,650
ただ爪に毒があるから注意が必要なんだ
412
00:25:26,560 --> 00:25:27,920
生きた人に蠱術をかける?
413
00:25:29,440 --> 00:25:30,730
おのれ鬼谷め
414
00:25:31,490 --> 00:25:34,850
こんな良心の欠片もない事をやってのけるとは
(*丧尽天良=良心をすっかり失う、極悪なこと《履園叢話》)
415
00:25:35,040 --> 00:25:35,890
まさか
416
00:25:36,010 --> 00:25:38,440
まさか天雷に打たれるのを恐れぬのか
(*天打雷劈=天罰を受ける《紅楼夢》)
417
00:25:39,160 --> 00:25:40,090
鬼谷?
418
00:25:40,970 --> 00:25:44,090
誰がこの怪物たちが
鬼谷の仕業だって言ったんだ?
419
00:25:47,970 --> 00:25:52,200
昨夜 四大悪鬼が揃って 奇襲をかけたのです
420
00:25:52,370 --> 00:25:53,970
掌門師兄に撃退され
421
00:25:54,130 --> 00:25:56,850
我々は対応の策を協議中でした
422
00:25:57,010 --> 00:26:01,520
しかし山の麓から
大量の怪物が殺しにやって来たのです
423
00:26:07,160 --> 00:26:11,440
この鬼谷がこのような妖の軍隊を養成していたとは
424
00:26:13,280 --> 00:26:15,850
この鬼と名乗る悪魔どもは
425
00:26:16,440 --> 00:26:18,890
まことにもう人とは言えぬ
426
00:26:21,800 --> 00:26:24,200
小阿湘 心配しなくていい
427
00:26:24,680 --> 00:26:25,520
ここはな
428
00:26:25,730 --> 00:26:28,850
我々清風山歴代の先祖が清修した場所
429
00:26:29,040 --> 00:26:30,280
山深くに隠されています
430
00:26:30,730 --> 00:26:33,280
怪物たちは攻め入って来ません
431
00:26:37,800 --> 00:26:38,560
師叔
432
00:26:39,440 --> 00:26:40,400
師父は?
433
00:26:42,250 --> 00:26:43,610
師父はどこですか?
434
00:26:43,920 --> 00:26:45,490
どうして師父に会えないのですか?
435
00:26:45,610 --> 00:26:46,440
師叔
436
00:26:47,520 --> 00:26:49,130
師父は我々を救出し山に入られた
437
00:26:49,440 --> 00:26:51,010
私はこの目で薬人どもの中に
438
00:26:51,200 --> 00:26:53,090
お一人で突入する師父を見ました
439
00:26:53,200 --> 00:26:54,130
その後
440
00:26:54,560 --> 00:26:55,920
その後見えなくなりました
441
00:26:56,650 --> 00:26:57,770
このうるさい嘴め
442
00:26:57,890 --> 00:26:59,040
人語をしゃべりなさい
443
00:26:59,560 --> 00:27:00,280
あり得ません
444
00:27:00,400 --> 00:27:00,970
蔚寧
445
00:27:01,090 --> 00:27:01,920
それは無茶です
446
00:27:02,130 --> 00:27:04,090
蔚寧 小僧のでたらめを聞いてはならん
447
00:27:04,200 --> 00:27:05,890
掌門師兄の武功は抜きん出ておる
448
00:27:06,010 --> 00:27:07,130
こんな妖魔の道化どもが
449
00:27:07,280 --> 00:27:09,010
彼に何をどうすると言うのか
450
00:27:09,370 --> 00:27:14,160
掌門師兄は擒賊擒王(きんぞくきんおう)を考えて
(*擒贼先擒王=三十六計の一つ、敵を討つには先に王を討つ《前出塞》杜甫)
451
00:27:14,320 --> 00:27:16,800
山を下りて応援を求めに行ったのでしょう
452
00:27:17,770 --> 00:27:18,770
大丈夫大丈夫
453
00:27:18,920 --> 00:27:20,730
"賊を擒(とら)えんとすればまず王を擒えよ"?
454
00:27:23,680 --> 00:27:25,610
この四大悪鬼が揃ったなら
455
00:27:26,010 --> 00:27:29,800
鬼主 温客行も恐らく来ている
456
00:27:30,730 --> 00:27:34,400
掌門師兄がこの諸悪の元凶を殺しさえすれば
(*罪魁祸首=悪事の首謀者、災禍の元凶《玉玦記》鄭若庸)
457
00:27:38,280 --> 00:27:39,400
師叔
458
00:27:40,280 --> 00:27:41,370
先程おっしゃった
459
00:27:42,730 --> 00:27:45,920
鬼谷谷主は温何ですか
460
00:27:51,320 --> 00:27:52,560
鬼谷谷主
461
00:27:55,490 --> 00:27:56,890
温客行
462
00:28:17,680 --> 00:28:19,370
太師父 小師叔
463
00:28:20,250 --> 00:28:21,040
韓大哥と
464
00:28:21,650 --> 00:28:24,040
四季山荘先祖代々の英霊のご加護を
465
00:28:25,440 --> 00:28:28,560
我らは 災い転じて福となす
きっと安全に脱出できます
466
00:28:51,320 --> 00:28:52,130
止まれ
467
00:28:54,370 --> 00:28:55,440
逃げられないぞ
468
00:28:57,650 --> 00:28:58,490
来るな
469
00:28:59,850 --> 00:29:00,770
よこせ
470
00:29:01,730 --> 00:29:04,850
いい子 早く逃げろ
早く家に戻ってママのところへ行け
471
00:29:07,370 --> 00:29:08,730
甄一鍋
472
00:29:09,320 --> 00:29:10,610
私を放せ
473
00:29:19,920 --> 00:29:20,680
ありがとう
474
00:29:24,730 --> 00:29:27,490
坊や 君の姓は甄なのかい?
475
00:29:30,370 --> 00:29:33,010
甄じゃない 人違いです
476
00:29:34,650 --> 00:29:36,130
坊や 怖がることはない
477
00:29:37,680 --> 00:29:38,920
私は君の趙おじさんだ
478
00:29:39,610 --> 00:29:41,560
太湖剣派の趙敬です
479
00:29:43,250 --> 00:29:46,090
私は君のご両親と良いお友達ですよ
480
00:29:48,280 --> 00:29:51,440
如玉と妙妙はきっと君に
私のことを話したことがある
481
00:29:51,610 --> 00:29:52,440
そうでしょう?
482
00:29:59,130 --> 00:30:01,970
母さま 趙敬おじ上に会いましたよ
483
00:30:09,250 --> 00:30:11,650
母さま 趙敬おじ上に会いましたよ
484
00:30:12,200 --> 00:30:13,650
五湖盟の趙おじ上
485
00:30:14,850 --> 00:30:16,440
母さま 見て
486
00:30:16,850 --> 00:30:19,440
これは趙おじ上が買ってくださったサンザシ飴です
487
00:30:19,560 --> 00:30:20,560
美味しいよ
488
00:30:21,090 --> 00:30:23,650
阿敬 どうしてあなたが?
489
00:30:24,680 --> 00:30:25,560
気をつけて
490
00:30:26,730 --> 00:30:28,650
趙二哥 座って
491
00:30:29,650 --> 00:30:31,650
さあ座って 座って
492
00:30:35,770 --> 00:30:37,560
衍儿 外で遊んでなさい
493
00:30:37,680 --> 00:30:38,920
大人たちはまだ話すことがあるから
494
00:30:52,200 --> 00:30:53,610
なぜそんなことになったんです
495
00:30:58,920 --> 00:31:00,970
師兄 趙二哥と話しててください
496
00:31:01,090 --> 00:31:02,440
私はお茶を入れてきます
497
00:31:03,130 --> 00:31:03,920
ああ
498
00:31:08,010 --> 00:31:09,130
食べたい?
499
00:31:10,200 --> 00:31:11,370
あげない
500
00:31:18,920 --> 00:31:19,680
趙敬
501
00:31:20,160 --> 00:31:21,850
ついに尻尾を出したね
502
00:31:22,400 --> 00:31:23,280
私は知ってた
503
00:31:23,800 --> 00:31:25,400
あなただと知っていた
504
00:31:27,280 --> 00:31:28,130
弟妹よ
505
00:31:28,890 --> 00:31:31,040
相変わらずの癇癪持ちですね
506
00:31:31,800 --> 00:31:33,680
容大哥と容夫人はもういません
507
00:31:34,090 --> 00:31:35,400
その上容家には跡継ぎもない
508
00:31:35,610 --> 00:31:37,370
この武庫の大門を開けずに
509
00:31:37,680 --> 00:31:39,680
我々皆の心血をまさかここで
510
00:31:39,800 --> 00:31:41,130
埋没させることはできませんよね
511
00:31:41,610 --> 00:31:42,610
白々しい
512
00:31:43,010 --> 00:31:45,250
容大哥は一体どうして死んだ?
513
00:31:45,520 --> 00:31:47,040
高崇大哥はどうして三屍毒なんて
514
00:31:47,200 --> 00:31:48,850
歪門邪道な物を持ってた?
515
00:31:49,090 --> 00:31:50,090
あなただけだ
516
00:31:50,320 --> 00:31:52,010
この下三濫だけだ
(*下三滥=下九流の中の強盗窃盗売春の下賎な者)
517
00:31:56,090 --> 00:32:01,250
そう 私は下三濫 下九流
(*下九流=九つある下賤な稼業をする者)
518
00:32:01,650 --> 00:32:02,730
それがどうした
519
00:32:04,200 --> 00:32:07,560
今や私がまな板となり君が魚肉となった
520
00:32:08,680 --> 00:32:09,800
鍵を寄越せば
521
00:32:10,320 --> 00:32:11,730
私は即刻身を翻して去り
522
00:32:12,560 --> 00:32:14,610
我々は今生では二度と会わぬ
523
00:32:17,250 --> 00:32:18,090
さもなくば
524
00:32:18,680 --> 00:32:19,890
さもなくばどうするの?
525
00:32:22,850 --> 00:32:23,770
さもなくば
526
00:32:24,090 --> 00:32:24,800
ケダモノ
527
00:32:24,970 --> 00:32:25,560
趙敬
528
00:32:27,770 --> 00:32:29,400
師兄 師兄
529
00:32:29,520 --> 00:32:30,520
何をする気だ
530
00:32:33,850 --> 00:32:37,370
如玉よ しっかり考えなさい
531
00:32:37,520 --> 00:32:40,090
この武器庫にはまだ陰陽冊があります
532
00:32:43,130 --> 00:32:44,090
鍵を寄越しなさい
533
00:32:44,730 --> 00:32:46,130
趙二哥は約束します
534
00:32:46,250 --> 00:32:47,400
武器庫を開けた後
535
00:32:48,010 --> 00:32:49,770
この陰陽冊をあなたに贈り
536
00:32:49,970 --> 00:32:51,280
手足の怪我を治しましょう
537
00:32:51,890 --> 00:32:55,040
その時になればあなたはまたあの尊敬する神医
538
00:32:55,200 --> 00:32:57,280
もう若妻と愛息子を引き連れて
539
00:32:57,520 --> 00:33:00,490
このボロ家に身を寄せ 名を隠す必要もない
540
00:33:03,920 --> 00:33:06,920
如玉よ 自分のことは考えずとも
541
00:33:08,800 --> 00:33:10,920
子供のことは考えるべきでは?
542
00:33:16,280 --> 00:33:19,250
趙二哥 あなたはまず
自分のことを考えた方がよいのでは?
543
00:33:20,010 --> 00:33:21,520
あなたは先ほど真気を巡らせた
544
00:33:21,970 --> 00:33:24,040
何かおかしいと感じなかった?
545
00:33:31,400 --> 00:33:34,280
毒婦め 茶に毒を入れたな
546
00:33:34,520 --> 00:33:36,200
古より"医毒は道を分かたず"
547
00:33:36,490 --> 00:33:38,610
あなたは我ら神医谷を見くびりすぎよ
548
00:33:39,850 --> 00:33:41,160
如玉の武功はすでに廃され
549
00:33:41,650 --> 00:33:43,010
私は一人の弱い女
550
00:33:43,280 --> 00:33:44,920
人への警戒は怠らないの
(*害人之心不可有,防人之心不可无=人をだますなだまされるな)
551
00:33:56,650 --> 00:33:57,850
解毒薬を寄越しなさい
552
00:33:58,160 --> 00:33:59,610
我々には話し合う余地がある
553
00:34:00,090 --> 00:34:01,520
そうね 趙二哥
554
00:34:06,400 --> 00:34:08,480
趙二哥 早く飲んだら?
555
00:34:08,610 --> 00:34:09,650
この毒は一旦発作が起きたら
556
00:34:09,800 --> 00:34:11,520
全身を蝕む激痛で苦しみ
557
00:34:11,690 --> 00:34:13,410
その人は肝と胆が崩壊して死ぬのよ
558
00:34:13,800 --> 00:34:15,520
あなたと私はなにしろ旧識だし
559
00:34:15,690 --> 00:34:17,560
小妹もそんな苦しみをあなたに受けてほしくない
560
00:34:18,090 --> 00:34:19,890
瓶の中は三月分の解毒薬よ
561
00:34:20,930 --> 00:34:22,000
まだ話しは終わりじゃない
562
00:34:22,410 --> 00:34:24,930
この毒は一旦発作が起きれば根絶は不可能よ
563
00:34:25,170 --> 00:34:27,000
我が一家三人がなお健在なら
564
00:34:27,210 --> 00:34:28,690
趙二哥は時を置いて
565
00:34:28,850 --> 00:34:30,040
私たちをまた訪ねて来て
566
00:34:31,130 --> 00:34:32,040
さもなくば…
567
00:34:33,690 --> 00:34:34,480
貴様
568
00:34:48,210 --> 00:34:49,320
二哥お気をつけて
569
00:34:49,890 --> 00:34:51,280
弟妹は見送らないわ
570
00:35:00,850 --> 00:35:01,520
父さま
571
00:35:01,690 --> 00:35:02,240
衍儿
572
00:35:02,370 --> 00:35:03,650
母さま どうしたの
573
00:35:04,210 --> 00:35:08,000
趙おじ上は悪い人ですか?
574
00:35:08,210 --> 00:35:12,000
私は家に連れて帰るべきじゃなかった
ごめんなさい
575
00:35:13,240 --> 00:35:15,960
母さま 私を打って
576
00:35:20,320 --> 00:35:22,170
師叔 師叔
577
00:35:22,320 --> 00:35:22,960
私だ
578
00:35:23,090 --> 00:35:23,720
師叔 どうしたんです?
579
00:35:23,890 --> 00:35:24,450
私だった
580
00:35:24,560 --> 00:35:25,090
師叔
581
00:35:25,240 --> 00:35:25,960
殺してやる
582
00:35:26,130 --> 00:35:26,850
師叔
583
00:35:27,130 --> 00:35:28,170
あいつを殺してやる
584
00:35:28,280 --> 00:35:29,040
師叔
585
00:35:46,320 --> 00:35:48,280
烏渓 状況はどうです?
586
00:35:49,090 --> 00:35:50,210
再三検証したが
587
00:35:52,130 --> 00:35:53,170
廃墟の中には
588
00:35:55,890 --> 00:35:57,650
男性一人の焦げた屍しかない
589
00:35:59,560 --> 00:36:00,480
あり得ぬ
590
00:36:01,610 --> 00:36:02,650
自分で見てみる
591
00:36:02,760 --> 00:36:03,610
北淵
592
00:36:05,520 --> 00:36:07,930
私がすでに阿沁莱(アーチンライ)にその骸を…
593
00:36:09,170 --> 00:36:10,800
その人を丁重に埋葬させている
(*入土为安=死者を埋葬し弔うこと《耍孩児》)
594
00:36:11,690 --> 00:36:12,960
烏渓 君は分かってない
595
00:36:13,370 --> 00:36:15,040
子舒がこんな死を遂げるわけがない
596
00:36:15,450 --> 00:36:17,040
王爺も彼を殺せるわけがない
597
00:36:18,000 --> 00:36:18,760
北淵
598
00:36:20,560 --> 00:36:21,850
誰が分かってないのだ
599
00:36:22,370 --> 00:36:23,850
彼は人を寄越してあなたを殺すことができるのに
600
00:36:24,000 --> 00:36:25,450
どうして周荘主を殺せない?
601
00:36:26,040 --> 00:36:26,690
違う
602
00:36:27,370 --> 00:36:28,650
子舒が天窗を出たなら
603
00:36:29,410 --> 00:36:31,560
四季山荘の旧部が必ず着いてくる
604
00:36:32,240 --> 00:36:35,520
それに彼の二師弟と弟子だって
605
00:36:36,240 --> 00:36:38,960
それが彼の遺体だとどうして判断できる
606
00:36:42,930 --> 00:36:43,800
北淵
607
00:36:45,480 --> 00:36:47,170
ずっとあなたに伝えずにいたが
608
00:36:48,000 --> 00:36:49,560
四季山荘の旧部は
609
00:36:50,800 --> 00:36:55,240
晋王によってほとんどがもう命を奪われた
610
00:36:56,090 --> 00:36:57,650
周荘主はまさにこのために
611
00:36:57,890 --> 00:37:00,240
天窗を出奔し天涯を放浪している
612
00:37:03,930 --> 00:37:05,130
平安を責めてはいけない
613
00:37:08,410 --> 00:37:09,560
私の下した判断だ
614
00:37:10,170 --> 00:37:11,690
烏渓 君は
615
00:37:12,480 --> 00:37:13,800
放せ 師叔
616
00:37:14,560 --> 00:37:16,560
私を放せ 行こう 師叔
617
00:37:18,610 --> 00:37:19,560
私を放せ
618
00:37:19,720 --> 00:37:20,850
私を放せ 師叔
619
00:37:21,130 --> 00:37:22,610
師叔 あいつを殺すんだ
620
00:37:23,090 --> 00:37:24,240
私を放せ
621
00:37:24,520 --> 00:37:25,370
師叔
622
00:37:26,560 --> 00:37:27,890
師叔 私を放せ
623
00:37:28,040 --> 00:37:28,800
師叔
624
00:37:28,960 --> 00:37:29,960
あいつを殺す
625
00:37:30,170 --> 00:37:31,930
師叔 あいつを殺す
626
00:37:32,090 --> 00:37:34,850
あ あれは周荘主の弟子ですよ
627
00:37:35,000 --> 00:37:35,930
あいつを殺してやる
628
00:37:38,650 --> 00:37:39,690
お前を殺してやる
629
00:37:39,850 --> 00:37:41,480
師叔 お前を殺してやる
630
00:37:42,090 --> 00:37:43,040
師叔
631
00:37:43,650 --> 00:37:44,610
張小公子
632
00:37:45,410 --> 00:37:46,720
張小公子
633
00:37:47,370 --> 00:37:48,210
平安大哥
634
00:37:48,480 --> 00:37:49,370
平安大哥
635
00:37:49,760 --> 00:37:51,650
これはうちの七爺と大巫です
636
00:37:51,930 --> 00:37:52,930
周荘主は?
637
00:37:54,090 --> 00:37:56,960
心配しないで少年 私は君の師父の親友です
638
00:37:57,130 --> 00:37:58,690
何かあったなら話を聞かせて
639
00:37:58,850 --> 00:37:59,690
一緒に方法を考えましょう
640
00:37:59,850 --> 00:38:02,240
七爺 私の師父は天窗の人に連れ去られました
641
00:38:02,800 --> 00:38:04,320
師叔は走火入魔したみたいです
642
00:38:04,480 --> 00:38:05,520
彼をお助けください
643
00:38:08,480 --> 00:38:09,800
お前を殺してやる
644
00:38:19,130 --> 00:38:21,720
公子 気を確かに あなたは走火入魔している
645
00:38:21,890 --> 00:38:22,850
お前を殺す
646
00:38:25,210 --> 00:38:27,370
公子 私どもは周子舒の旧友です
647
00:38:27,800 --> 00:38:28,800
阿絮
648
00:38:29,130 --> 00:38:30,210
彼はどこだ
649
00:38:33,800 --> 00:38:34,720
師叔
650
00:38:35,930 --> 00:38:37,240
私の師叔はどうなりましたか?
651
00:38:38,240 --> 00:38:39,130
彼は無事だ
652
00:38:39,560 --> 00:38:40,560
疲弊しているだけだ
653
00:38:40,890 --> 00:38:42,090
彼をまず休ませよう
654
00:39:22,960 --> 00:39:24,000
腹が空いたでしょう
655
00:39:24,170 --> 00:39:26,850
ほら これは師叔が君たちにくれた分です
早く食べて
656
00:39:32,000 --> 00:39:32,800
師弟
657
00:39:33,890 --> 00:39:34,850
湘姑娘
658
00:39:36,090 --> 00:39:37,090
どうしたんです?
659
00:39:38,930 --> 00:39:39,760
なんでもない
660
00:39:43,040 --> 00:39:44,210
これはなんて難局ですか
661
00:39:44,610 --> 00:39:46,000
この時を選んで仲違いとは
662
00:39:50,720 --> 00:39:53,040
師兄 外の状況は如何ですか?
663
00:39:55,560 --> 00:39:56,890
彼らは攻め入ることはできませんが
664
00:39:58,280 --> 00:39:59,560
我らも出ることができません
665
00:40:00,480 --> 00:40:02,000
洞窟には食べ物も多くはありません
666
00:40:04,800 --> 00:40:06,000
師叔はどうするつもりでしょう
667
00:40:06,320 --> 00:40:07,370
我らはもう二日閉じ込められています
668
00:40:07,520 --> 00:40:08,800
空腹では剣も持てません
669
00:40:09,130 --> 00:40:11,320
その時が来てから命を懸けても仕方がない
670
00:40:12,890 --> 00:40:13,930
これなら
671
00:40:14,240 --> 00:40:16,960
出て行ってあの悪鬼どもと一人が一人を殺す計算で
672
00:40:17,130 --> 00:40:18,410
相打ちになった方がましです
673
00:40:18,690 --> 00:40:19,560
蔚寧
674
00:40:20,090 --> 00:40:21,090
落ち着きなさい
675
00:40:21,450 --> 00:40:23,040
師父の武功は神に通じる
676
00:40:23,280 --> 00:40:25,210
外のあの妖魔どもに彼が捕らわれたという
677
00:40:25,370 --> 00:40:26,720
報せは今に至っても出ていない
678
00:40:28,280 --> 00:40:30,610
きっと脱出して救援を求めに行ったのでしょう
679
00:40:30,930 --> 00:40:32,000
師叔がおっしゃっていました
680
00:40:32,280 --> 00:40:34,610
あと一昼夜待てば
681
00:40:35,520 --> 00:40:36,960
まだ報せがなくとも
682
00:40:37,560 --> 00:40:39,210
外に出てやり合います
683
00:40:39,560 --> 00:40:42,000
その時君は全力を尽くして阿湘を守り
684
00:40:42,170 --> 00:40:43,130
窮地を脱して生き延びなさい
(*逃出生天=危険な状況から脱出し生き延びること《正法念処経・観天品》)
685
00:40:56,410 --> 00:40:57,040
師兄
686
00:40:57,210 --> 00:40:58,040
これは師叔の差配です
687
00:40:59,280 --> 00:41:01,240
我ら清風剣派百年の伝承は
688
00:41:02,480 --> 00:41:04,720
絶対に我らの手にあるうちに壊してはいけません
689
00:41:06,040 --> 00:41:06,850
それに
690
00:41:07,560 --> 00:41:09,720
阿湘のような外部の人を巻き添えにして
691
00:41:10,090 --> 00:41:11,450
我らのために命を投げ出さてはいけません
692
00:41:12,280 --> 00:41:14,170
彼女のご主人が俗世を離れた高士なら
693
00:41:14,320 --> 00:41:15,090
その時が来たら
694
00:41:15,280 --> 00:41:17,480
君は歴代先祖が残した秘籍と
695
00:41:17,560 --> 00:41:18,170
書簡を携え
696
00:41:18,280 --> 00:41:19,520
彼に庇護を求めなさい
697
00:41:20,240 --> 00:41:22,450
莫大哥 そんなこと言わないで
698
00:41:23,800 --> 00:41:24,960
あたしはどこにも行かない
699
00:41:26,090 --> 00:41:27,800
あんたたちは一度決めたら取り消さないはずなのに
(*出尔反尔=もとは自己責任の意、転じて言うことが前後で矛盾していること《孟子・梁惠王》)
700
00:41:28,000 --> 00:41:28,890
今はあたしを外部の人って言う
701
00:41:29,930 --> 00:41:31,210
あたしがここにいる以上
702
00:41:31,520 --> 00:41:34,610
あんたたちと一緒にこの命を懸けるよ
703
00:41:35,520 --> 00:41:36,450
莫大哥
704
00:41:36,720 --> 00:41:38,650
あたしが若い娘だからってバカにするなよ
705
00:41:38,920 --> 00:41:41,080
あたしが殺した人は
あんたより多いかもしれないんだ
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