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CFA回顧録 - Level 3

こんにちは、じぇがながです。
今回はCFA Level 3について書いていこうと思います。
ご参考までに、Level 1 & 2に関してはこちらの記事にまとめております。

CFA Charterholderまでの道のり

  • 2018年12月: Level 1 合格(PBT)

  • 2019年6月:   Level 2 不合格(PBT)

  • 2020年6月:   Level 2 コロナ延期

  • 2020年12月: Level 2 コロナ延期(2回目)

  • 2021年5月:   Level 2 合格(CBT)

  • 2021年11月: Level 3 不合格(CBT)

  • 2022年9月:   Level 3 合格(CBT)

2021年11月受験 - 不合格

使用したテキスト

Schweserと協会テキストを使いました。
ここで、Level 3のスタート地点でよくある議論ですが、「Level 3はSchweserだけで乗り切れるのか」問題です。

個人的な見解ですが、「Schweserテキストだけ」では不十分と思います。
(※SchweserのPractice Examsは使用していないのでわかりません。)
この理由ですが、L3協会テキスト → L3 Schweserの簡素化は凄まじいものがあります。練習問題を解いていると、L3 Schweserで丸ごと抹消された論点を、L3 協会テキスト内で新発見、という事は多々ありました。

要するに、L3 Schweserを基軸に勉強する場合、L3協会テキストで再確認するステップが頻繁に発生することを念頭に置いておく必要があるでしょう。これはL1、L2と戦い方が大きく異なるポイントでした。

使用した問題集

協会テキストの章末問題、協会HP上の練習問題、Mark Meldrum、協会Mock過去3年分、を使用しました。

私個人の結論としては、協会HP上の練習問題と協会Mockで充足すると思います。
(ただし、QBankなど様々な練習問題は存在するので、どれくらい残り時間が確保できるのかによって、自分に合ったプランを立てるのが良いと思います。)

まずは、L3鉄板の「協会テキスト章末問題」ですが、協会HP上の練習問題が、協会テキスト章末問題を全問網羅している上に、問題数も章末問題の2~3倍くらいあった気がします。

私自身の経験ですが、2021年11月受験に向けての勉強では、協会HP上の練習問題は1周しかできず、深い理解に至らないまま時間切れでした。

最後に、Mark Meldrum(MM)を紹介したいと思います。これは、Web上で練習問題を提供している有料のプラットフォームです。自分が解きたい問題数にあわせて、複数のパッケージの中から選べました。

MMの良かった点は、選択式問題の各問題ごとに、他の回答者の正答率が表示されるので、自分が客観的にどのあたりの位置にいるのか、なんとなく把握できるところです。
一方で、MMのイマイチだった点は、記述式問題です。PBT時代の問題をリサイクル/部分変更というスタイルがメインだったので、本番のCBTとテイストが違うような気がしました。

反省点

スコアがあまりにも悲惨だったので、不合格の要因は、根本的な理解不足に他ならないものでした。
仮に、少しでも合格の可能性を上げる方法があったとすれば、6ヵ月の限られた時間の中で、MMに手を出さないこと、だったかもしれません。
その代わりに、協会HP上の練習問題に注力すべきだったかな、と振り返って思います。

2022年9月受験 - 合格

勉強方法

2022年9月の勉強に向けて、下記の新たなアプローチを導入しました。

  1. iPad Proを購入し、紙スタイルを完全廃止

  2. 協会テキストの例題に注力

<iPad Pro>
安くない買い物でしたが、iPadのGoodNotesアプリを活用したことで、勉強効率が各段に上がりました。
勉強スタイルの好みや個人差はあると思いますが、個人的にはデジタルに切り替えて良かったと思っています。

メリット①:大量のテキストを持ち運ぶ必要がない
メリット②:GoodNotesアプリ内で、複数のPDFファイルを横断してキーワード検索ができる
メリット③:日本語の記事から、GoodNotesアプリ上でコピペができる
メリット④:ワンタッチで単語の翻訳ができる

デメリット①:スクリーンを長時間凝視していると目が疲れやすい
デメリット②:電池が切れると作業できない

<協会テキストの例題>
以前どこかの合格者の記事でおすすめされていたので、自分も例題に着手することに決めました。
良かった点は、全範囲を網羅的に押さえることができたことです。全ての例題を1周したことで、論点の抜け漏れを最小限にして、一定の安心感は得られました。
一方で、あまり本番では出題されなさそうなマイナー論点も混在しているので、濃淡をつけて勉強するには不適だったかもしれません。

試験結果

2021年11月 Level 3(不合格)

2022年9月(合格時)のスコア開示はありませんでした。

読んで良かったと思う書籍

経済循環、イールドカーブ、債券セクション全般に対する苦手意識が大きかったのですが、この本のおかげで理解が深まり、懸念を払拭できました。

Essay

Level 3はEssay形式(正式名称:Constructed Response)の問題が登場し、非ネイティブにとっては、Level 2までの選択式問題とは異なり、大きな心理的ハードルとなります。

学習方法

  • 回答に含めるべき適切な「キーワード」が何かを常に意識して学習する

  • タイピングに慣れる(普段から英語を業務で使っていない人は要注意)

  • LOS Command Wordsを正しく理解し、設問のタスクを読み間違えないようにする

正確な英文法や、おしゃれな言い回しなど、そういった語学的側面は、CFA試験の採点においては関係ないので、内容で勝負しましょう。

試験当日で気を付けること

  • 通貨の単位を明記する(例:EUR 30M、JPY 10B、など)

  • とにかく簡潔に

  • 基本的に箇条書きスタイル

  • 「理由を2つ述べよ」で3つ以上書かない(3つ以上書いても、最初の2つしか採点対象にならない)

余談

ここからは、CFAの試験内容とは全く関係の無い、単なる個人的な経験談です。(CFA試験の情報収集をされている方は、読み飛ばして頂いて大丈夫です。)

2021年11月の試験を終えた直後、シンガポール国立大(NUS)のパートタイムMBAの受験を決意しました。そして2022年3月中旬に、NUSの8月入学が確定しました。MBA受験の詳細については、また別の記事でまとめたいと思います。

CFA Level 3の再受験を9月4日に設定したことで、MBAの授業開始の8月1日から約1か月間、①仕事(フルタイム)、②MBA(パートタイム)、③CFA Level 3のラストスパート、の同時並行という未知のライフスタイルに突入していきました。
全てを効率良くこなしていく理想とは程遠く、3つの全てが中途半端になっていきました。

さらに、大勢の学生と交流せざるを得ないMBAの新しい環境から来るプレッシャーで、メンタルを平常に保つためのリカバリーの時間が常に必要になり、隙間時間のCFA学習どころではなくなっていきました。

最終的には、オンラインの日本語カウンセラーを探し、お金を払ってメンタル維持の手段を模索したほどでした。。

この経験から学んだことは、別の新しいチャレンジとCFA学習の平行作業は、単に時間的なリソース配分の問題ではない、ということです。
それだけ、CFAの試験勉強にはメンタルが安定できている生活環境が不可欠だと思いました。

おわりに

これまでTwitter上で、一部の強すぎる日本人Candidateの方々が、2年以内の短期間で全レベルを合格している実績を頻繁に目撃してきました。
私が声を大にして言いたいのは、あなたがその超人仲間でなくても、全く焦る必要は無い、ということです。

実際に、NUS MBAの同級生の中にCharterholderやCandidateは何人かいますが、ほぼ全員がどこかのレベルで1回以上は不合格になっています。
日本人より英語が得意なはずのMBA生の彼らでさえも不合格になるのですから、全レベルをストレート突破できなくても、全然気にする必要はないのです。

この記事が、これからCFA受験をされる方にとって少しでもお力になれたら幸いです。
以上、拙筆ではございますが、最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました。


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