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estou feito

Harry Potter e a câmara dos segredos の第3章から、ターズリー一家に監禁されてしまったハリーをロンたちが真夜中にこっそり救出しようとしているときに言ったハリーの一言。

Se os Dursleys acordam, estou feito 

「もしおじさんやおばさんが起きたら、僕はおしまいだ」みたいな感じの邦訳になっていたと記憶しているが、estou feito  でこういう意味になるのが興味深い。
feito は fazer の過去分詞形だが、直訳的には「僕は出来上がった状態である」ということになる。つまり「行くところまで行った状態である」ということ。どうやらその状態はいい意味でも悪い意味でも使われるらしく、今回の文脈では「ダーズリー氏の大事な商取引を台無しにして、その罰として檻に閉じ込められているハリーが逃げようとしているところを見られたら、もうどうしようもない状態になる」という感じか。日本語では「詰んだ」という将棋由来の表現があるが、「もうほかに施すべき手がない状態である」という意味では、似たような表現かもしれない。口語だと「終わった」とか「死んだ」とかが対応しそう。ちなみに、estar feito で辞書を引くと、「人生成功した、功成り名遂げた」と出ていて、こちらは「成し遂げた」という意味を全面に出した表現と見える。また、coisa feito で「魔法」の意味で、そこから派生した feiticeiro はハリー・ポッターでは頻繁に出てくる。個人的には mago の方が「魔法使い」のイメージに近いのだが、どちらかというと「魔術師」という感じか。

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