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ジャンパーボタンの使い方

前回に引き続き、今回はバネホックボタンとどっちにしようかいつも迷うジャンパーボタンについて解説します。

ジャンパーボタンとは

ジャンパーボタンはボタンの中でも保持力の強い、バチンと留めたい場所に使用する金具です。バネホックボタンが小物などに使うのに対し、ジャンパーボタンは重さのかかるトートバッグや開閉の回数が少ない場所、強い保持力が必要な場所に使います。
逆に小銭入れなど比較的小さいもの、薄い革を使用している場所にはあまり向きません。開閉に必要な力で革が変形してしまう可能性があります。そのような場所にはバネホックボタンを使います。

ジャンパーボタンは内側と外側のパーツの組み合わせを自由に変えることができます。両面頭にもできますし、両面足にすることもできます。ゲンコとバネの入れ替えも可能です。

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ボタンの両面が見えてしまう場合、ジャンパーボタンなら両面頭にできるので金具の裏側が出ずに取り付けられます。

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両面足にすれば厚みを抑えることができるので、コインケースの被せ部分など、革で挟んで金具を隠すデザインにも便利です(頭を使うと時間が経つとともに金具の裏側が擦れて濃くなったり、傷がつきやすくなったりします)。

また、一般的なネジ式コンチョはジャンパーボタンのバネを使っている場合が多いです。


使用工具

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ジャンパーボタン
ジャンパーボタン打ち棒
ハトメ抜き
打台またはメタルプレート
木槌、ゴム板

ジャンパーボタンの一般的なサイズは#7050(大)、#7060(小)、#7070(極小)、#7201(少々)などがあります(メーカーによってサイズの呼称は異なります)。
打棒はそれぞれに合ったサイズのものが必要ですが、#7070と#7201は兼用できます。固定部分のサイズは同じですが、頭のサイズが異なります(#7201の方が頭が大きい)。

ハトメ抜きの対応サイズは以下の通りです。

7050 12号
7060 10号
7070、7201 8号

ジャンパーボタンは各サイズで頭も足も同じ軸径なので、ハトメ抜きはそれぞれ1種類でOKです。また、打ち棒も両面同じ形なので、各サイズ1本あればOKです。

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打ち方

取り付ける場所に目打ち等で印をつけ、そこに取り付けたいボタンのサイズに対応したハトメ抜きで穴をあけます。
頭にはバネを、ゲンコには足を組み合わせて使うことが一般的ですが、逆の組み合わせや両方とも頭にする等、好みの組み合わせでセッティングします。
頭を打つ場合はメタルプレートまたは打台の丸いくぼみを使い、ゲンコを打つ場合は裏側の平面の部分を使います。

サイズに対応した打ち棒で打ち込みますが、出来るだけ垂直に打ち込むよう心掛けましょう。特に頭側はまっすぐ打つのがやや難しく、頭とバネの中心がずれてしまうことがあります。

両方の金具を打ちつけたら、何度かつけ外ししてみて固定が十分か確認します。特にジャンパーボタンはバネホックよりも保持力が強いため、足の長さがギリギリだったりすると外れてしまう場合があります。もし足の長さが足りない場合、革の厚みを調整するか、足長タイプのジャンパーボタンを使用します。

まとめ

・頭とホソは自由な組み合わせで使える
・しっかりとした保持力が欲しい場所に
・バッグの口や、頻繁には開閉しないキーホルダーなど
・使用工具はそれぞれのサイズによって異なり専用のものが必要
・使用する革の厚みに注意!

財布などの革小物でも、バイカーウォレットのような重厚なアイテムはジャンパーボタンの方が相性が良いでしょう。使用する革の厚みと必要な保持力のバランスを見ながらバネホックボタンと使い分けましょう。



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