山奥に軟禁された話
これは恋愛とか一切関係ない、昔の話で結構今考えると怖い話。
当時私は高校卒業目前で、ほぼ授業も無いから短期のバイトを詰めていれてた。
ほんとは友達数人とシフト入る予定が、途中からドンドン人数が減っていって結局私1人で働く事に。
今は1人でも平気だけど、当時は心細さでいっぱいだった。休憩時間もぼんやりテレビ観ながらご飯食べるみたいな。
そんな時に声を掛けてきた人がいて、その人は私と同じ短期のバイトで働いてるオバサンだった。
優しい人で私の話を聞いてくれた。心地よくてその時悩んでたことまで話してしまってた。私は当時進路のことで結構悩んでいて、自分で決めたこととはいえ心の中では不安でいっぱいな状態だった。
おばさんは、「その気持ち分かるわ!1人だけ周りと違うと不安だよね。でも絶望ちゃんは立派だよ!」と肯定されることで、この人は私の味方をしてくれる、嬉しい気持ちで心がいっぱいだった。
すぐ連絡先を交換して、ドライブに連れていってくれることになった。そのおばさんが何処に住んでいたかまではもう覚えていないけど、確か遠い方だったと思う。
うちまで迎えに来てくれて、今日は何処に行くの?と聞くと知り合いの別荘に連れて行ってあげる!と。
別荘??ただのドライブじゃなかったっけ・・・
「皆、優しいし絶望ちゃんと同じくらいの歳の人もいるから大丈夫!」
????
なんの集まりに連れていかれるの・・・?
既に車は走ってる途中。なんとなく嫌な予感はしたけど、私は未成年だし夜になったらちゃんと帰れるよね・・・?
「それってなんの集まりなんですか・・・?」
思わず敬語になるぐらい警戒してた。
「○△×○だよ」
ほんとに何回聞いても聞き取れない言い方で言うから、聞き返すのもやめた。
まじなんの集まりに連れてかれるわけ?怖・・・
相手への不信感で口数も減った。それに反比例しておばさんはめちゃくちゃ饒舌に話し始める。何の話をしていたかは覚えてない。
辺りが暗くなる頃着いたのは山奥の、確かに別荘と言える程の大きなログハウスだった。
そこには色んな人がいて、皆ニコニコ話していた。長毛の猫がいて私はずっと猫のとこにいたから分からないけど、なにやら皆が凄く親しそうだった。
その後ホワイトボードの前に椅子が大量に用意されている所に通されて、座らされた。
「今から凄い人が話してくれるから聞いててね。絶対絶望ちゃんの為になるよ!」となりでおばさんが言う。
海外製の洗剤がコスパがいいみたいな話だったと思う。そこに立ってるオッサンは慣れたように司会しながら話してた。
周りは笑ったり拍手したり、とりあえず異常だった。空気が・・・。
その後は各々が自由にしていて、冷蔵庫にあるグループごとのお菓子(?)を取ってお茶会をしている人もいれば、先程司会をしてた男に群がってキャッキャしてるおばさん集団も。
たぶんそのおっさんが1番偉い人だった。周りの媚び方が異常だった。
私はずっと猫を撫でて周りを見てただけなので話の輪には入ってない。
不気味な雰囲気にのまれたくなかった。。
夜9時も回った頃、やっと帰れることになったけど普通に走っても1時間以上はかかる。この時間頃から親からのLINEが止まない。
「ドライブって予定だったのに変な家に連れて来られて、講演を聞かされた。今から帰るけどまだ時間かかると思う」とLINEした。
帰りの車でおばさんは、次会うなら何するか、そういえば絶望ちゃんの誕生日近いからお祝いしたい!今日はどうだった?など物凄いマシンガントーク。
私は気疲れして喋る気力も無く、寝たフリで帰るまで過ごした。
もう会うことはないから下手に話すのも避けたかった。
0時前家に着いた。
母親に事の経緯を話すと
「それアム○ェイやん!」と笑って言われたが、私は結構怖かった。だってドライブ行くって言われて山奥の知らん人の家行くと思わないじゃん。
その後丁度契約終了日でバイトは辞めたしそのおばさんのLINEはブロックしたからその後は知らない。
でも後から調べたら、勧誘の件を伏せてそういう講演会に連れていくのは法律に抵触するらしいね
私は未成年だったからどうせ契約なんか出来ないけど、成人したら契約させれるように周りから固めるつもりだったのかな~と思うとかなり怖い。なんでもありかよ。
今考えれば変にポジティブだし毎回毎回謎のパーティしてんな~と思うことあったけど、今考えるとなるほどね・・・と。
意外と身近にそういうビジネスをしてる人はいて、相手は弱みに漬け込むスキを狙ってるから
皆さんもお気を付けて。。
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