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第3部に向けてのX-GEAR復習教室

ヒエン「おう、ジアフェイ・ヒエンだ」

赤羽「どうも。赤羽美咲です」

久遠「ハロハロー。馬場久遠寺。久遠ちゃんって呼んでね」

ヒエン「今日はいろいろあって滞ってるX-GEARの復習と言うか情報収集をこの場を借りてしたいと思う」

久遠「基本的に使いまわしなんだよね」

赤羽「復習ですから。でも最初と最後だけこの会話形式で文を用意しているそうです」

ヒエン「と言うわけでだ。まずは第1部の各章のあらすじをコピペするぜ」


第1章:始まる世界~あらすじ~

1:主人公はジアフェイ・ヒエン。本名は甲斐廉だけど記憶喪失のためフランス語読みと中国語読みが混ざってこんな名前で覚えてしまっている。

2:空から赤羽美咲が降ってくる。赤羽は飛翔のGEARと言うのを持ってて空を飛べるがまだ制御できていないため訓練中に降ってきてしまった。ヒエンと激突するけどヒエンは零のGEARって言う能力があり、対外干渉を一切受けないので無傷でセーフ。

3:足をくじいた赤羽を一人暮らしのアパートまで運ぶ。どういう訳か感情と表情が死にかけてる赤羽を不思議に思うヒエン。

4:赤羽を回収するために大倉機関を名乗る黒服達が来た。ヒエンは抵抗するも数が多すぎてどうしようもない。見かねた赤羽が自ら投降することに。また、赤羽はもう1つGEARを持っててそれは零のGEARの僅かな隙間を狙える狙撃のGEARだからヒエンにわずかながらダメージを与えられ気絶させた。

5:翌日から赤羽捜索を行うヒエンは人間を触れただけで粉々に出来る破砕のGEARの持ち主である爆乳少女の最上火咲と出会う。ついでに火咲のクラスメイトでストーカーやってる矢尻達真とも遭遇する。

6:黒服達に捕らえられたヒエンは大倉会長に直談判して大倉機関入りを果たす。そこで赤羽とも再会するし、機関の仲間達とも出会う。

7:学校での遠足中にヒエンの仲間<メンバーズ>の一人である十毛が支配のGEARに目覚めて暴走。他の仲間を襲うもヒエンにボコボコにされる。おかげで暫く登場しません。

8:赤羽の中学に転向してきた火咲と達真。大倉機関関係者の中学生組もほとんど同じ中学に通ってる。

9:大倉機関の表の顔である空手道場に通い始めたヒエン。そこで噂の双子や久遠などと出会う。双子の妹・潮音と久遠のガチ勝負が起きるもお互い命に別状はなし。険悪な関係も生まれずに済んだ。

10:赤羽と出会って数週間。2年前に赤羽が監禁されて色々肉体改造などを受けていたりクローンの製造をされていたりした三船機関から赤羽の兄である剛人が妹を連れ戻しにやってきた。妹と違って完全に飛翔のGEARを制御していたがヒエンの前に敗れる。

11:火咲が剛人と接触。三船機関からの任務で本格的に赤羽の奪還を行うことに。

12:赤羽が暮らしている駅前のホテル。そこを襲撃した火咲と剛人。赤羽は可愛がってる久遠と共に投降しようとするがそこに大倉機関のトップエースである馬場雷龍寺がやってきて剛人と対決。さらに火咲も達真によって止められては高層階の窓から投げ捨てられる。

雷龍寺との戦いを相打ちに近い形で制した剛人はギリギリの状態で赤羽の奪還に成功し、共に三船機関へと去っていく。

13:三船のスパイとして活動していた岩村が大倉の病院から興味深いとされている噂の双子の遺伝子を採取して三船へと戻ろうとしていたが同期であり大倉の相方でもあった加藤に見つかって夜通しバトル。お互い動けなくなるまで戦ったことで岩村の三船入りを阻止できたが双子の遺伝子は何者かに回収されていた。

14:赤羽の救出に向かうヒエンと、雷龍寺の弟である早龍寺。メンバーズから鴨と雲母も随伴して三船機関へと襲撃。

三船所長ラールシャッハによって兵器として改造されていた赤羽兄妹と対決。追いつめられるが鴨が次元連結によって謎の空間から偶発的に持ち込んだ鉄扇「ザインの風」によりヒエンは赤羽を撃破して救出。早龍寺の方も捨て身の切り札で剛人を撃破するも互いにダウン。

15:ついにラールシャッハと対面したヒエン。そこで零のGEARが100年置きに記憶をリセットするだけで不老不死の存在であることを聞かされる。さらにはラールシャッハは異世界から来た事も判明。しかし抵抗する気はないらしくヒエンに自分の研究材料として使っていた娘クローン達を任せる。そこでついに乗り込んできた大倉所長と学生時代以来の対決。互いの拳が相手の心臓を潰したことで大倉、三船両機関の所長は共に息絶えた。

16:目的も達したことで帰ろうとしたヒエンだが突然ラールシャッハが所有していた機械が起動してそこから謎の少女が出現するのを見た。


第2章:Unchained Skat~あらすじ~

1:三船研究所から回収した少女は記憶喪失だった。覚えてる名前から唯夢と仮称することに。

また、ヒエン以外の大倉機関の人間は大部分が今回の作戦により入院したため一時的にヒエンが指揮権を有することに。

2:保護観察の意味も含めて唯夢と暮らすことになったヒエン。どうやら唯夢は別世界と言うよりはるか未来から来た様子。それもラールシャッハと同じで1000年近く未来から来た可能性あり。さらには寝てる間に体を見た結果唯夢はふたなりだと言う事も判明する。

3:唯夢の検査のために大倉病院へと連れていくヒエン。その道中で突然自分以外の時間が止まる。そこで遭遇したヘカテーと言う謎の足なし幽霊少女からこれはダハーカと言う生物の時間制御の影響だと判明。時間を止めながら人間を食う生物の存在をここで知る。

4:空手の稽古。唯夢も連れて来て久遠と戦わせる。ここで唯夢は空手よりかはプロレスに近い武術をやっていた可能性が判明。手加減できずに久遠をボコボコにしてしまう。一方でヒエンも零のGEARなしでも戦えるようにするため馬場兄妹3番目の龍雲寺と対決。厳しい状況ながらも運よく勝利する。妹だけでなく素人にまで負けてしまったことで龍雲寺は結構落ち込むことに。

5:達真に投げ捨てられた火咲は三船のクローン少女リッツとシフルによって救出され治療カプセルで回復していた。今回の傷だけでなく生来使えなくなっていた両腕も回復。そこでシフルが今回の礼として殺してほしい相手を火咲に話す。その名前が矢尻達真だと判明。

6:火咲を中学校で監視する鈴音。しかし目障りになってきたとして火咲に殺されかけるも何故か反射が発生して火咲の右腕が破裂する。どういうことか不明のまま鈴音は火咲の右腕を回収して大倉機関へと向かった。

7:空手の稽古後。紫音の忘れ物を届けるためにヒエンと唯夢は紫音の家に。しかしその途中再び時間制御が発生。謎のダハーカの襲撃を受けるもそこで鉢合わせになったダハーカの少年夏目黄緑と遭遇。ヒエンとは少しだけ戦うもヘカテーによって仲裁。互いにはめられて同士討ちを狙われていたことが発覚する。

8:黄緑やヘカテーからダハーカについての知識を得るヒエン。対して紫音は偶然にも唯夢の秘密を知ってしまう。また、紫音のGEARが零のGEARを貫通することも判明。

9:三船での戦いから一週間。鈴音を除くメンバーが病室に集まって会議。そこで赤羽とも再会する。

10:会議が終わった後、紫音は大倉機関本社の地下施設の存在を偶然知りそこへ向かう。と、そこには鈴音がいて回収した火咲の右腕を分析していた。それにより火咲のDNAは100%赤羽の物と一致していることが判明する。

11:再び発生した時間制御。以前ヒエンを狙っていた蜘蛛のダハーカの仕業であり、どうしてか真実に近づきつつあるとして紫音と鈴音の二人を狙う。迎撃するヒエンと黄緑は劣勢になりながらも相手が水に弱いことを知り、鴨と雲母を酷使して相手の技を封殺。そのまま蜘蛛のダハーカを撃破する。しかし、時間が戻った時唯夢の姿はどこにもなかった。


第3章:偽りに立つ魔王~あらすじ~

1:かつてヒエンの仲間であった少女ルーナ・クルーダがこの世界にやってきた。前世界の残滓が集まって発生した少女のまほろを偶然出会った甲斐月仁に預けて行動を開始する。

2:ヒエンは鞠音から潮音が唯夢同様ふたなりであると明かされる。その上その肉体には強い殺戮本能とそれに見合う強力無比な力も宿っていた。そしてヒエンは何故かその人外の力に対して強い殺意を孕んでいることも自覚する。

3:唯夢は甲斐爛を名乗る青年の私有する甲斐機関なる施設にいた。月仁の兄である爛は唯夢だけでなく大悟の保護も目論んでいる。そしてどうやらそれには達真が邪魔らしく、火咲やリッツ、シフルの元へと赴き彼の始末を依頼する。ついでに邪魔した火咲を撃破して拉致監禁して凌辱する。

4:唯夢の捜索も大事だが基本は学生であるヒエン達は期末試験に向けて勉強会を開く。

「最上火咲はもしかしたら前の世界の赤羽美咲かもしれない」との言葉を残したまま鈴音は変わらず不参加。

回復した潮音が八千代を好きだと判明する。ついでに赤羽と久遠が一線超えてる事実も発覚する。

「おかしいな、女の子の群れの中男は一人だけなのにどうして自分を介さないカップルが複数存在するのか」ヒエンは嘆いた。

5:完全にいじけて稽古にも参加しなくなった龍雲寺。クラスメイトの月仁や兄の思い人でもある紫音からのエールを受けて復帰する。一瞬だけだがヒエンとまほろがニアミスする。

6:邪魔者排除のため爛が高校へやってくる。そこで変身したデンジャラスライダーズと対決。3対1ながらもギリギリで爛は勝利を収める。その帰り道、爛は世界が忘れた少女ファンタズマと遭遇する。

7:中学。ついに達真殺害を決意したリッツが達真を呼び寄せて襲撃。しかしそこへルーナ、シフル、爛がやってきて戦況は混沌に。結局シフルの発砲した銃弾が達真を穿つ。爛からの攻撃を受けながらもルーナは達真を連れて逃げることに成功した。

8:投降したリッツとシフルから爛の存在を知ったヒエン達は黄緑とも合流して唯夢や火咲の救出のため緊急任務を開始する。

9:任務の道中、立ちふさがった象狼のダハーカを黄緑が引き受けて辛勝。

10:甲斐機関に到着したヒエン達。しかし零のGEARが通じないほど格上の爛相手に完敗。残った赤羽達に爛は自分の目論見を騙る。

「この世界は長倉大悟のGEARによって分岐させられちまった世界だ。つまり奴がその気になればこの世界は終わってしまう。この世界が終わったらどうなるか分かったもんじゃない。だから保護するんだ。唯夢ちゃんに関してはその前に元の世界に帰ってもらう」

11:気絶したヒエン。しかしルーナから一時的にザ・プラネットの力を返却されたことでアースレイビーストと化したヒエンは月仁に時間稼ぎをさせられていた爛をぶっ飛ばす。アースレイビーストから元の姿にヒエンはその力の半分近くが蘇っていてそのまま爛をフルボッコにする。

12:パラディンの暗躍もあり救出された唯夢と火咲。しかし唯夢は満月を見たことでその血に宿るアルデバラン星人”天死”の力が暴走してしまう。同じ力を持つ潮音と激突するも時間稼ぎがやっと。だが爛を倒して帰ってきたヒエンによって止められる。また、唯夢の本名がライランド・円cryンだと判明する。記憶もここで回復する。

13:作戦終了後、大倉機関にて爛やパラディンは今回の件の真相を話す。それは2年前、とある事故で死んでしまった鈴音を生き返らせるために大悟が歴史を分岐させてしまった。しかしその大悟が生み出した分岐後の世界に寿命が来始めている。第一大悟がその気になればいつでもこの世界を終わらせることが出来る状態にあるため大悟を保護しようとしていた。

また、世界の分岐によって小夜子は二人になり、かつての赤羽美咲は最上火咲になっていた。

さらにパラディンはヒエンの正体を知っていた。それは全宇宙の秩序を守る十三騎士団の一人ナイトスパークスであり、零のGEARを継ぐもの黒主零だった。そして話の後にヒエンはルーナと再会し、より詳しく自分について語り始めた。

第4章:D.C.P.F~ダ・カーポ ファンタズマフォーチュン~および第5章:ファイトトゥディストピア~あらすじ~

3章後夜

・セックスしながらヒエンはルーナから自分の過去について聞く。

十三騎士団、ザ・プラネット、パラドクス、全宇宙の調停者<ディオガルギンディオ>、初代赤羽美咲、妹の和佐、かつての嫁について。

一日目

・小夜子に朝フェラされて目を覚ます大悟。元気がない鈴音や大分お疲れ気味な八千代、怪我で学校を休む達真と火咲、突然学校帰りに襲い掛かってきた黄緑など日常に変化が起きていることを実感する。

・銃撃された怪我から目を覚ました達真はカプセルによる治療後、紫音の初段昇格試験の相手に任命される。

・早龍寺に睨まれながらも紫音と対決する達真。火咲やヒエンも絡む。

・遅ればせながら世界の事実を知った黄緑が大悟を襲う。矛盾の安寧と名付けられたこの世界に上書きされた世界には彼の思い人である来音がいる可能性が高いためここで大悟を殺して来音と会おうとするがヒエンに止められる。

・その帰り。ついに矛盾をエサとする宇宙の悪魔騎士パラドクスの一人カオスナイト・スパークスが襲来。爛を瞬殺しヒエンすら圧倒。しかし宇宙の彼方からナイトスパークスの証である稲妻の剣・至上の万雷が飛来してそれを手に取ったことでナイトスパークスとしての力を取り戻したヒエンによってカオススパークスは撃破される。

・深夜。二人の小夜子が対決。勝者の方が大悟と結ばれて近親相姦。

・朝方。カオスインフェルノに寄って噂の双子が拉致されてしまう。

二日目

・朝。大悟の精神が極めて乱れているのが発見されたためすぐさま二人の小夜子を回収。月仁、八千代が多大な代償を払って時間を12時間巻き戻す。

・キャオリストロが英雄部の世界からやってくる。伏見機関の雅劉現る。

・かなり多くの力を使った八千代は生き返った方の小夜子と共に帰宅。

・昼。チートになって帰ってきた十毛とヒエンが学校で決戦。プラネットの力をある程度自由に使えるようになり辛勝。

・夕方。本格的に大倉機関に接触する伏見機関。爛と雅劉が模擬戦。

・夜。八千代が大悟に真実と現状を話す。

三日目

・未明。インフェルノの攻撃を受けて生死不明だった加藤が死亡。

・期末試験。終了後にヒエンは赤羽とデート。

・イシハライダーにぶっ飛ばされたトゥオゥンダ、ジキル、十毛がインフェルノと遭遇して対決。最強フォームになったイシハライダーの参戦もあってインフェルノは撃退される。その後、ヒエン&赤羽、トゥオゥンダ&ジキル&十毛、キャリオストロ、大悟&姉妹が遭遇する。

6日目

・夕方。大倉機関入りを果たしたトゥオゥンダ、ジキル、大悟が訓練。

・夜。ルネとUMX襲来。大悟にダハーカのDNAが混入される。UMXがヒエンに倒される。

7日目

・午前中。大倉と伏見で会議。噂の双子の場所が異次元だと判明。

・夜中。ヒエン達が伏見に黙ってキャリオストロとルネの力で双子救出に向かう。ライラにナイトメアカードが復活する。達真と陽翼が再会する。大悟が暴走した潮音から天死のDNAを吸収することで止める。

8日目

・かなりいじけたトゥオゥンダとジキルだが勝負の末納まる。

10日目

・夜。赤羽、久遠がヒエンの家に止まる。そこでルネの母親がヒエンの妹であり十三騎士団の一人和佐だと判明する。

・夜中。大悟が目を覚ます。双子からダブルフェラされる。しかし大悟が果てた後双子が近親相姦。中出しはライラに止められる。

・早朝。紫音と火咲が殺し合う。

・昼休み。大悟と八千代が屋上でセックス。

・午後。ライラ&十毛VSカオスナイトアルケミー、トゥオゥンダ&ジキルVSカオスナイトディンゴ、優樹VSカオスインフェルノ、ヒエンVSカオススパークス。すべて味方側の勝利。それから大悟が矛盾の安寧を終わらせる。

回想

・2年前に大悟、八千代、小夜子、鈴音は故郷に帰る。

・謎の男:パラディンから開示オープンのカードを受け取る。

・大悟は過去に枯れない桜の木の悪意の部分を取り込んでしまっていて1年に1度故郷に帰って浄化しないといけない。

・鈴音は大悟の中の悪意を肩代わりできる。そのために浄化の儀式で犠牲になりかかる。

・小夜子の助けもあったのだが結局鈴音は死んでしまう。

・最果ての扉の先に待つものの声に導かれるがままに大悟は枯れない桜の木の力で莫大なまでに強化された主人公のGEARを発動。鈴音が死ななかったifの歴史に世界を分岐させた。それが本編で矛盾の安寧と呼ばれる世界である。


ヒエン「第1部はこんな感じになってるな」

赤羽「途中から隠語がすごいですよね」

ヒエン「あまり中学生には見せたくない内容だが肝心の相手が中高生ばかりと言う暗黒期」

久遠「中高生ばかりか小学生の久遠ちゃんも相手してるよね?」

ヒエン「……あまり言うな。ここでも居場所がなくなったら困る」

赤羽「しかし4章とかよくタイトル通りましたよね。サーカスから怒られてもおかしくなかったでしょうに」

ヒエン「……通ってるといいね」

赤羽「……あ、はい」

久遠「でも確かプロット版は第二部がメインであって第一部はアドリブなんだよね?」

ヒエン「ああ、そうだぞ。それも本当に最初計画していた第1部は3章くらいで終わる予定だったし、第3部である新世界編に登場するはずのキャラまで出る予定だったという中々すごいことがメモされてた」

久遠「ねえ死神さん。第2章くらいで突然天音ちゃんってキャラ出てるけど誰?」

ヒエン「あー!!あー!!きこえないー!!あー!あー!!!」

赤羽「…………では、第二部のおさらいをしてみましょうか。今度は完全に新規文章です」


第6章:Sforza学園~あらすじ~

1:矛盾の安寧が消滅し、世界は元通りの時代になった。しかしそこは西暦2300年。しかも宇宙からやってきた侵略者スライト・デスによって完全に支配されていて人類の文明は完全に荒廃していた。

2:人類の生存圏の中央に位置する十路川に生活している黒主果名、黒主切名、黒主借名はGEARを所有していた。おまけに腕も立つ。それを利用して力なき人々の依頼を受けては仕事をする何でも屋をやっていた。

3:果名の元に甲斐心の名前で依頼が届く。それにより3人は学園都市に向かうことになった。学生の年齢の若者が亜GEARと呼ばれる能力を与えられて血で血を洗い、日々殺し合いをして生活している地帯・学園都市。そこにやってきた果名たちはスライト・デスに立ち向かう力を持った甲斐シンや赤原紅葉などと合流していく。

4:学園都市でレジスタンスをしている宝子山校長のもと、学園都市の2大勢力である伊藤派と海東派の戦争を潜り抜けながら仲間を集めた果名たちはついに学園都市ひいては地球上の文明をここまで衰退させた張本人であるフォルテと出会う。元々は人類を守るために生み出された人工生命のフォルテは、しかしスライト・デスの前では人類は一瞬で絶滅してしまうと判断したために敢えてスライト・デス側について人類に緩やかな衰退による絶滅と言う運命を与えて絶滅の結果を延長させた。

5:アカハライダーズの二人にエクシードプラズマーの力が与えられ、それをもとにもっと強くなればスライト・デスにも対抗できるかもしれない。そう判断したことでフォルテはついに人類をスライト・デスと戦わせる運命へとシフトをしたのだった。


第7章:輝き、反撃~あらすじ~

1:矛盾の安寧は終わった。それから赤羽美咲達はバラバラになりながら、しかし再合流しながら荒廃した時代を生きていた。元々未来人であるパラディンや蛍達別世界の人間の力を借りてスライト・デスに対抗していく。また、達真の世界を選ぶか蛍の世界を選ぶかで火咲は葛藤する日々を迎えることになった。

2:西部の都市にて果名たちと合流した赤羽一行。だがそこで姿を見せたのがスライト・デス最高幹部であるゴースト。ゴーストのあまりに強すぎる力の前に果名たちは命からがら再びバラバラになって逃げ伸びるのが精いっぱいだった。

3:バラバラに逃げ延びた先でさらに仲間たちと合流した果名たちは再び合流してはゴーストとの決戦に臨む。ここでスライト・デス最高幹部であるゴーストを何とか撃破することに成功すればそれはスライト・デスに人類は対抗できるという証にもなるからだ。突然現れたイシハライダーなどの応戦もあり、ゴーストとの天空決戦はそこそこいい勝負に落ち着く。

4:ついに5人そろった心愛戦隊エターナルFは心の力で生み出したフォノメデスと言うPAMT(……のような機械の化け物)に乗って巨大化したゴーストと激突。キル首領の横やりが入ったりしたものの、突然やってきた紫歩乃歌の協力もありついにゴーストの撃破に成功した。しかし、これによりキル首領は本格的に地球を滅ぼすべく行動を開始したのだった。


第8章:my monochrome maybe~あらすじ~

1:元未来人であるライランドの家に集合した仲間たち。ヒエン含む一部の仲間たちとまだ合流していない状態だがそこで果名は剣人、歩乃歌と共に過去へ行き、武者修行を行なうことになった。だがそこで果名が見たのは西暦2007年。かつて自分が黒主正輝……即ちジアフェイ・ヒエンこと黒主零の息子であった時代だった。

2:果名たちが2007年の世界で過去の記憶を紐解いている中、現代ではフォルテとは別に地球人類の最後の砦として活動していた政府組織であるテンペスターズがついに活動を開始した。しかしその目的はレジスタンス軍であり人類の希望である筈の果名たちの暗殺だった。

3:西暦2007年では本来記憶から再現されているだけに過ぎない存在でありながら正輝の恩人であり、黒主零の妹である甲斐和佐が何故か果名たちを認識していた。しかも歩乃歌に憑依する形で追随していたルーナと戦い、撃破。戦友である歩乃歌をも封殺し、しかし過去巡りの旅を加速させる。果名が黒主正輝である過去は取り戻せた。だが和佐が見せたい過去はもっと別のところにあるらしい。

4:テンペスターズを迎撃するライラ達。剣人の仲間たちも応戦するが地球上に存在する意識ある天死であるシリアルも参戦することで戦いは混迷を深めていく。さらにさらに行方不明になっていたユイムさんがさらなる未来から自分の子供たちの力を借り受けた状態で帰還。チートの力でテンペスターズを撃退する。しかしそこで姿を見せたのはテンペスターズを裏で操っている張本人であり、スライト・デスの幹部であり、そしてかつて三船機関で改造された3号機ことマスターオブホワイト・白夜カズマだった。

5:テンペスターズのゼストはマスターオブホワイトやメンバーズの力で過去に強制転移させられたところで出会った三船所長ラァールシャッハから聞いた話で世界の謎に一歩迫る。それは赤羽美咲や最上火咲を中心とした羽の遺伝子は時空を超える特殊な力を秘めているらしく、それを求めてスライト・デスは地球にやってきたのだという。

6:マスターオブホワイトのチート攻撃を受けて次々と無力化されていくライラ達。過去からやってきた和佐をも撃破して赤羽達にとどめを刺そうとしたその時、全ての曇天を打ち滅ぼしてやってきたのはあの男、ジアフェイ・ヒエンだった。ほぼほぼナイトスパークスの力を取り戻していたヒエンは自分の娘であるルネ含む仲間たちの無残な姿を見て怒りに燃え、最大限にチートを発揮してくるマスターオブホワイトを圧倒し、そのまま撃破。本格的に攻めてくるスライト・デスを迎撃するために、息子である果名と合流するために自分達も過去に行くことを表明した。


9章:ANGELIC BLAZE~天使達の炎~~あらすじ~

1:西暦2010年。ただでさえ無理に加速された過去世界だというのに支えていた和佐が倒されてしまったことで混迷を極める事態となってしまった過去世界。しかし、そこで果名は自分が経験していた過去には知りえなかった真実……即ち自分の出生の秘密やかつての友人の秘密などを知っていくことになる。

2:過去世界にやってきたヒエンたち。実は西暦2010年時点で天使界にいて本来の歴史を知っているヒエンは歴史の修正を行いつつもこの世界でも襲来してきたスライト・デスと戦いを開始する。

3:過去世界における黒主正輝が死んでしまい、しかし天使界の秘密を探るべく果名たちは天使界へと向かう。途中、スライト・デスの幹部たちが立ちはだかるが歩乃歌と剣人が迎え撃つ。

4:天使界にて果名は自分が生まれた秘密、天使界と人間界とを巻き込んで当時ひそかに暗躍していた大堕天使・雛水の存在やその計画を知る。本来の出身であるパラディンも合流し、雛水と壮絶な戦いを繰り広げる果名は自身が持つ妖刀・黒竜牙の性能を引き出す。それはひそかに過去世界にやってきていたキングや剣人の兄・ムラマサにも関係する力だった。

5:スライト・デスの幹部の猛攻を前に瀕死となる剣人と歩乃歌。しかしそこで救助に入ったのはライラとユイムだった。本来の未来世界で剣人に世話になった恩を返すために戦うライラと、自分とキャラ被りの歩乃歌にやっと出会えたことで興奮しているユイムによって幹部たちは倒される。しかし調子に乗ってたヒエンは歩乃歌をレイプしてしまう。そこでヒエンは仲間たちからの不信を買い、関係に暗雲が立ちのめる。

6:天使界を揺るがす悪意の力に支配された雛水は本来の力を取り戻した果名の手に負えない。熾天使であるパラディンでさえ打ち破るその力はさらに邪悪に進化していく。だがそこでヒエンが飛来。上の事情を知らない果名にとっては数百年の時を経てやっと父親と再会した感動の瞬間だった。

7:雛水は無事闇の力から解放され、天使界は戻った。過去世界におけるスライト・デスもヒエン、果名、歩乃歌の力によって撃滅。過去世界は結局ずたずたになってしまったが果名にとっては無駄ではない時間だった。ヒエンの力で現代に戻ってきたメンツ。しかしそこで歩乃歌の件が仲間たちにも知れ渡ってしまう。特に前世からの知り合いであった火咲からは深い絶望を買ってしまい、傷心する。そんな矢先、ついにスライト・デスの本星が襲来する。さらにはそれに呼応するように現在の地球の支配者である邪神アジ・ダハーカが復活。メンタルが崩壊しつつあるヒエンは今、最悪なタイミングで最終決戦を迎えようとしていた。


10章:Xignition~あらすじ~

1:復活したアジ・ダハーカは地球人類もろともにスライト・デスを迎撃する算段であり、地球環境を著しく悪化させる。このままでは仲間が持たないと判断したヒエンは自棄じみた攻撃を仕掛けるが邪神と言えど神であり格上の存在を前にヒエンはナイトスパークスとしての力も奪われてしまう。しかもそんなヒエンを庇って歩乃歌は生死不明となる。

2:学園都市ではフォルテがスライト・デスを迎撃しながらアジ・ダハーカによる環境浸食を防いでいた。そこへアカハライダーズ達が帰還、それから蛍たちは一度学園都市に籠城して事態を見守ることにした。歩乃歌を失い、完全にメンタル崩壊し、汚染された吹雪に体を弱らせたヒエンが無様に帰還したのはそれから間もない事だった。

3:地球のプラネットの力、ナイトスパークスの力、零のGEARさえも失ったヒエン。しかし火咲やルーナは知っていた。ヒエンには最後にあと1つだけ力が残っている事。それはどんなに理不尽な状態であってもあるからこそ力を発揮する倒錯のGEARだった。だがそれだけでは事態をどうにかすることは出来ない。しかしそれを利用して蛍や火咲と協力することで最終兵器を生み出すことにした。その名は最強のPAMT・ライクーザ。

4:夜。霊柩室に眠るルネを生き返らせる和佐。さらに夏目群青と四つ足のダハーカも動き出す。その中、甲斐心の名を使って果名たちを学園都市に向かわせたり、亜GEARを人類に配布したりと物語の動向を裏で手を引いていた存在・フラワルドが姿を見せる。フラワルドの正体はヘカテーだった。ヘカテーはすべては邪神アジ・ダハーカのためにと自分の中のプログラムを受けて行動していたが果名と刹那によってそのプログラムは破壊され、重傷を負った。

5:一方でアカハライダーズは今のままでは幹部級にも勝てない実力のためかイシハライダーからスパルタ訓練を受けることになる。発からの声援や来音に作ってもらった最後の鍵を通した二人はついに最強の姿であるハイパープラズマーを起動させたのだった。

6:イシハライダーの用意したメデューサを瞬殺したハイパーアカハライダーズ。そのまま邪神アジ・ダハーカへと勝負を挑む。しかしイシハライダーの援護があってもなお邪神には歯が立たない。そこで異変が起きる。分かたれたもう1つのジ・アースの力を持った存在であり黒主零の孫であるアドバンスが姿を見せ、その力で邪神アジ・ダハーカを封印したのだった。しかしアドバンスは人類の力に絶望。やはりスライト・デスごと人類を滅ぼそうとする。しかしそこでライクーザが完成し、ヒエンが乗り込んだうえでアドバンスと対決。相手がジ・アースでもあると判断したため地球の外に追い出すという手段で勝利を収めた。これで残すはスライト・デスだけ。

7:仲間を全員集めて最後の作戦会議を行なう。そして始まった最終作戦。ヒエンが本星めがけて砲撃を行なうがしかし防がれてしまう。キル首領は惑星キルデバランのプラネットだった。さらにパープルブライドによってアドバンスが地球に帰ってきてしまい、神クラスの相手と再び2正面作戦を開始することに。

8:シリアルは自分の運命がもはや成立しないほど狂っている事実を知っていた。だからキルに気付かれないようにキルデバランに潜入してキル首領を暗殺するために向かう。しかし気付かれて戦闘が開始される。プラネットの力を使わずとも実力の差は明確であり、追いつめられるシリアル。しかしピンチを救ったのはライラ達パラレル部だった。

9:シリアルやパラレル部の力でもキルには歯が立たず追い詰められていく。しかし運命を狂わせられても希望を諦めないシリアルはついに希望(シリアル)のカードを発動。その力で反撃に出る。自身の肉体を改造して全力で攻撃を開始したキル。そこへ剣人たちの力で転移したエターナルFとアカハライダーズが参戦。全力を尽くした最後の戦いの末についにキル首領を内倒し、スライト・デスとの戦いは幕を閉じた。

10:再び激突するヒエンとアドバンス。ジ・アースの力を還元されてからの激突は仲間の力を借りたヒエンに分があった。しかしアドバンスはついに現れてくれた自分と対等以上に戦える存在を前に歓喜。肉体の限界を迎えながらも激闘を続ける。ヒエンの最後の一撃を受けて滅びる寸前。アドバンスは人間としての最後の未練である母親との再会を幻で済ませ、消滅を果たした。

11:幻ではあるがしかし本人の意識もある中でアドバンスの母であり黒主零の長女である怜悧は自分の母は生きていると発言し、消えていった。二つの大きな戦いを終えてヒエンたちは元の世界に帰ることにした。しかし果名含めこの西暦2300年の世界で生きていくと決めたものもいた。いつかまた会えることを約束し各々の世界へと帰っていくのだった。


ヒエン「って感じが第二部だな」

久遠「死神さんの印象の変化が凄まじいよね。8章ラストで格好よく登場したのに9章でレイプ魔、10章で負け犬。最終的に勝ったからいいものを」

赤羽「コラ久遠。あまりそう言うことは言わないでください」

ヒエン「……いやまあ、実際に久遠の言うとおりだし。何より今これがわりと洒落になってないんだよな。レイプはしてないけども」

赤羽「……こほん。この第2部はかなり設定が多いうえ複雑なため各設定資料集を読むことをお勧めします。それでもわかりかねるところは多々あると思いますが」

久遠「ネクストボックスみたいにうまくいかないもんだね」

ヒエン「で、本来ならここで終わりだと言いたいところだが実は2.5部とも言うべき間の物語があるんだよな。それが真スーパーヒーロー作戦X-GEAR~anotherwars!!」

赤羽「2018年12月3日放映の平成ライダー最後の映画の裏舞台……と言う名の間借をさせてもらったお話ですよね」

久遠「この話、久遠ちゃん登場しないからあまり好きじゃないんだよね。さりげなく初代の久遠ちゃんは半端に死んじゃった事明らかにされるし」

ヒエン「まあな。版権が絡んでいるからそう言うのにうるさくないところでしか書けなかったってのも大きいが久々にそういう感じのを描いたから少しハッスルしてる。……まあ、じゃああらすじ行くぜ」


真スーパーヒーロー作戦X-GEAR~anotherwars~あらすじ~

1:AD2018の世界。ヒエンはジキルの誕生日を祝うためトゥオゥンダを含めたいつもの3人で集まる。しかしそこでアナザーほむらが変身するアナザー鎧武の襲撃を受けてしまう。いきなりトゥオゥンダとジキルは仮面ライダーWに変身して応戦するもアナザー鎧武を倒す条件を満たしていなかったためじり貧になり最終的に敗北、死亡してしまう。が、そこで門矢士と木之本さくらがやってくる。士により、時空を自由に歩き支配するタイムジャッカーがジアフェイ・ヒエンに眠るエンハンスの力であることを聞く。エンハンスの力をアナザー化させて戦力として使うためにタイムジャッカーはヒエンにとって絡みが深い時代を侵略してそこのキャラクターをアナザー化させてヒエンからエンハンスの力を引き出そうとしているのだと言う。同じ魔法少女の力を用いるさくらによってアナザー鎧武は変身者であるアナザーほむらが封印されたことにより消滅。士はさくら、ヒエンを連れて時空の旅に出ることとなった。

2:2014年。ヒエンとなじみの深いドレッシングパフェがいる世界。また遊戯王アークファイブのメンツなどもいる。いろいろ遊び惚けながらユーゴが変身するアナザー電王やユーリが変身するアナザーエグゼイドを退ける士。しかし一瞬のスキからアナザー赤セイバーによって士は剣で貫かれてしまう。自身とドレッシングパフェやさくらの末路を見させないように士は時空のカーテンの力を使ってヒエンを次の時代へと強制転移させた。

3:2003年。迷宮の十字路、ガッシュのフランス編が進む世界。しかし乾巧は突然現れたアナザーファイズによってその力を奪われてしまう。ヒエンと合流を果たすも戦力のない状態。しかしそこで現れたクラッドによってヒエンは一時的にナイトバーニングの力を得ることになる。そうしてヒエンは時の秒針の中に入り、アナザーパープルブライドにとらわれ、洗脳された丹羽大助が変身するアナザースパークスと対決。2対1だが相手が戦闘初心者と言うこともあり、撃破。無事大助の中のダークと再会し、再びナイトスパークスとしての力を授かる。そうして現実世界に戻り剣人やボーボボ、ガッシュたちの力でアナザーファイズからその力を回収した巧が変身するファイズによってアナザーファイズと中身であるアナザーコロッケは倒された。アナザーライダーを撃破し、自分の力を取り戻したヒエンは巧たちに別れを告げて次なる時代へ自力で向かうのだった。

4:2011年。アナザーパープルブライドの正体に察しがついたヒエンは懐かしの囲碁部へとやってくる。過ぎ去った時代、全裸のボディビルダーから逃げながらゆっくりと味わうヒエンは赤羽美咲と再会する。そう、アナザーパープルブライドの正体は赤羽美咲……それも人間だった頃のヒエンつまり甲斐廉しか知らない初代赤羽美咲だった。本来のパープルブライドから頼まれ、タイムジャッカーを利用してまで赤羽美咲はヒエンをもとの甲斐廉に戻すために戦っていたのだが今はまだその時ではないため、彼女を打ち破る。そこでタイムジャッカーはヒエンの記憶を頼りに関連の深い時代へと行き、アナザー化をすることで戦力を整えるために敢えて敵の多い時代に侵略していることと1999年以前の歴史が消滅しかかっていることを知る。ヒエンはあと2回、相手の戦力をそぎ落とすために寄り道をしていくことにした。一方で赤羽は本来の歴史で消滅する寸前の肉体をつなぎ留めていたフェニックスのガイアメモリをまだアナザー鎧武と戦う前の時代のトゥオゥンダとジキルに託し、人知れず消滅するのだった。

5:2006年。かつて最も放送されたアニメの数が多いと言われた時代。そこへやってきたヒエンだが世界は既に滅亡しかかっていた。タイムジャッカーの手が加えられていたのは確実だったがワーム、デジモン、妖、怪獣、悪夢などの害悪存在が数多く出現した結果タイムジャッカーも手に負えずに撤退した可能性が高い究極の混迷世界だった。しかもそれでいてこの世界の1999年ではワームが乗った隕石が地球に落ちていないことが判明しているにもかかわらずワームだけでなく原作同様に日下部日和が存在しているという謎もあった。さらにはタイムジャッカーの手が加えられた灼銅の鬼仮面=アナザーウィザードや悪夢の塔子=アナザーゴーストの襲来、そして日下部日和が実はアナザーダークカブトでありハイパークロックアップを用いて別の世界からやってきたことを知る。なんやかんやで3体のアナザーライダーを破り、しかし日和の命は救ったままヒエンは次の時代へ進むのだった。

6:1996年。それは究極のドラゴンボールの力によって一度地球の運命が消えてしまった時代。しかも邪神ガタノゾーアやベビーの侵略もあって地球の運命が大きく変動しようとしていた。さらにジャポネスのセイバーマリオネット・ライムとロマーナのセイバーマリオネット・ライムが最初からいてロマーナの方がアナザーライムでありながら本来の歴史を無視して間宮小樽に恋しているという時代錯誤もついていた。さらにさらにベビーは既にツフル星にいるため地球の外に出られないヒエンは完全に戦力外と言う状態。しかしアナザーライムやマドカ・ダイゴ/ウルトラマンティガの力も借りてベビーやアナザーティガを撃破する。しかしアナザーティガはアナザー龍騎と言う第二の姿を持っていた。ヒエンはアナザーライムに未来を託すといよいよタイムジャッカーとの決戦のため2014年へと向かうことにした。

7:2014年、2015年は既にタイムジャッカーによって完全に侵略されていた。ここでこの2年間だけ元に戻しても意味がないためヒエンは2016年の世界に行くことにした。ユーリ/アナザーエグゼイドやプロフェッサー/アナザーディケイド率いるアカデミアや洗脳されアナザーライダーにさせられたソラミドレッシング、そして魔王獣。これらの障害をこれまで救ってきた時代の仲間たちと共に打ち破り、士との再合流も果たしたことでアカデミアを粉砕。ついに完全なる時代の修正を完了した。しかしまだ決着がついていない最後の舞台があった。

8:2018年。ティード率いるタイムジャッカーの対ジオウ部隊。ティードの策略により閉ざされた時空となっていたがアタル青年と野上遼太郎の絆によって時空にゆがみが生じ、その歪みに乗じてヒエンたちは無事2018年の世界に戻ってこれた。アナザーW、アナザー電王を撃破し、ティードが変身するアナザークウガを倒したことでジオウに関しない部分で行動していた全てのタイムジャッカーは倒された。一夜の宴の後にヒエンは士と最後の言葉を交わして本来の世界へと帰還を果たすのだった。


ヒエン「って感じだな」

赤羽「今度は初代の私が死ぬことが明かされるわけですね。尤もX-GEAR本編でもとっくの昔に初代赤羽美咲は死んでいる設定でしたが」

久遠「でもこれぶっちゃけ本当のパープルブライドの正体って言ってるようなものだよね」

ヒエン「…………まあな。本当は平成ライダーの映画らしくこの作品ではパープルブライドの正体は初代赤羽美咲だってやりたかったんだが最終的にこの作品はX-GEARの第3部に直結するってことにしたからそれも出来なかったんだ。この作品では登場しなかったアナザードライブとアナザージオウに代わる2体のオリジナルアナザー態も必要だったし」

久遠「アナザーライムちゃんが変身するアナザーゼロワンは?」

ヒエン「……あれはサプライズと言うかアドリブだ。書いたのまだゼロワンが始まってすぐの頃だったしな。いつか拾われるであろうアナザーゼロワンネタがまさかこんなに早く原作で拾われるとは思わなかったし。書いてる内にカチューシャライムがいつの間にかヒロインになってたんだよな。展開的に第3部で出したいキャラだが流石に版権がな……」

赤羽「と言いますか第2部では本来戻っていなかったナイトスパークスの力がこの作品で戻るんですよね。これこの作品読んでなかったらまずいのでは?」

ヒエン「厳密に言えば少し違うんだよな。本作でダークが言っていたように第2部でアドバンスを倒した時点で実はスパークスの力は戻っていたんだがそれに気付いていなかったんだ。それをダークが気付かせてくれたってわけだ。だからぶっちゃけ第3部でスパークスの力使ってもおかしくはない。もちろん一番いいのはこの作品も読んでおくことだがな」

久遠「いわゆるダイレクトマーケティングだよね!」

赤羽「……まあ、そのためのコーナーですしね。これ」

ヒエン「と言うわけでざっと1万6000文字程度でX-GEARのこれまでを振り返ったぜ。で、だ。去年の7月時点で実は書いていた第3部第1話をおまけでつけておくぜ」

赤羽「太っ腹ですね」

久遠「まあ、いずれどこかで投稿する際には修正されてるかもしれないんだけどね」



GEAR168:新しい日々

・西暦2010年、12月。涼しいを通り越して肌寒いといえる日本の冬。それにも関わらず薄着の少女がそこにはいた。
「やっほほ~ん!!みんな~ウェーブしてるかなぁ~!?」
少女の声が会場全体に、そして無責任な電波を通り越して全国に響きわたる。彼女の声に対してその場にいる者はもちろんそうでない者も大半が返事である独特なシャウトをかます。
「レオドロォォォォザ!!!」
「OK!!だったら大丈V!!この私、レオナルド=ドロシーザーの不健康すぎるくらいの熱狂的プリズムライブ、始めちゃうよ!!」
彼女、レオナルド=ドロシーザーがマイクを持った瞬間、観客の全員が得物を手にとって立ち上がった。多くが手に取るのは日本刀。刀身が漆黒で、峰の部分には獅子鳴怒々露雷王の文字が刻まれている日本刀。
「レオドロォォォォォザ・ブレイドアァァァァップ!!!」
「OK!!レッツオンステージ!!」
レオナルドが歌い出すと同時、客席から雷鳴のような剣戟の音が鳴り響き、それをBGMにライブは始まった。


「……いつ見ても衝撃的だよな、これ」
大倉機関。東京都内にある企業ビルディング。そこの憩いの場に設置されたテレビから繰り出されるカオスライブに妙な笑い声を漏らすのはジアフェイ・ヒエンだ。


「そうだよね。久遠ちゃんの学校でも共鳴でもしちゃったのか、あの日本刀サイリウム持って学校に来て昼休みにブレイドアップしちゃう子とかいっぱいいるよ?」


隣で遠い目をしながら視聴しているのは馬場久遠寺。二人はここである人物の帰還を待ちながらこのカオスを目撃していた。
矛盾の安寧、スライト・デスとの戦いを経て元の世界に戻ってきて1ヶ月。本来の歴史の地球に戻ったはずだがどうにも妙なものがまだのこっているのかあるいはそれが本来の文明なのか分からないままヒエン達は久々に大倉機関の幹部(スタッフ)として生活していた。


「……向こうが日本刀だったらこっちはアサルトライフルにでもしようかしら」
ソファに座ったまま鈴城紫音は難しい顔でテレビを睨む。レオナルド同様アイドルである紫音からしたらこの異常なライブも決して見捨ててはおけない光景なのだろう、真面目に視聴している。とは言えソファよりも前に二人そろって座っているためかヒエンだけでなく久遠も紫音のスカート裾を狙っているのだが隙がない。


「ヒエン、そこまでにしてよ」
コーラを飲みながら夏目黄緑が歩いてきた。元々大倉機関ではない黄緑だが紫音の迎えのために今日はここまでやってきた。黄緑はスライト・デスとの戦いで一度死亡していて、そこからどうやって蘇ったのかが黄緑にもヒエンにもわかっていない。ただしあれ以来ダハーカを見ていない上、分離したはずのダハーカの力を黄緑がまた使えるようになっているため、大体は察せているが。


「紫音、そろそろ帰ろうよ。来音も待ってるよ」
「来音が待ってるんだったら私帰らない。ここで生活するわ」
「勘弁してよ、紫音。もう僕と来音は婚約しているんだから。来音は紫音のお姉さんにもなるわけでこれから先ずっと一緒に暮らすことになるんだよ?」
「じゃあ私これから先ずっとここで生活するわ」
「……はぁ」
ため息の黄緑。紫音にはまだ言っていないがもう婚約どころか実はその先まで行っている。来音が言うにはまだ隠せ通せる時期だから言っていないがしかしこの先行くほどに難しくなっていくだろう。
「ヒエンからも何とか言ってくれないかな?」
「そうだな。紫音ちゃんは可愛いからずっとここにいてくれても構わないけどそうするとうるさい奴もいるんだよな」
ヒエンが遠い目をすると同時にスマホに着信が入る。相手の名前を見て顔を青くする。しかし出ないわけにも行かないため通話モードにした。
「もしもし?」
「おいジアフェイ。俺に何か言うことはないか?」


電話の相手は久遠の兄である馬場早龍寺。久遠を夕方過ぎて夜と言える時間になっても帰さないから電話をかけてきたのだろうがタイミング的にはそれ以外の要因もあるのではないかと邪推してしまう。と言うのも50年後の世界にいってスライト・デスと戦ってきたという話を帰ってきてから大倉機関で報告しないわけにも行かずそこに紫音が混じっていてその紫音も決して無事とは言えない状況だったということが早龍寺に知れてから若干当たりが強くなっているような気がするのだ。実際早龍寺だけでなく、矛盾の安寧から50年後の世界に行かなかった者達に説明した時には色々苦労した。伏見機関を通じて政府への報告用の報告書まで書かされるし、伏見司令からは何時間もぶっ通しで詳細な説明を求められるし。必要だとは言え最初の一週間は身も心も休めなかった。
「久遠ならもう少ししたら数の黒に送らせるから待ってろ」
「それより紫音はそこで生活することになるのか?」
どんな地獄耳だよ。と言うか実の妹よりも気になるところはそこかよ。
声が聞こえてきたのか久遠はため息をつき、ヒエンからスマホをかっさらう。
「そーくんうざいから」
「な、おい久遠!」
何か言いたそうな早龍寺をぶっちぎって久遠は通話を切った。
「……おい、久遠。後で文句言われるのはこっちなんだぞ?」
「いいよべつに。と言うか今日死神さんの家に泊まるから」
「え!?いやそれは勘弁してくれ。早龍寺だけならともかく雷龍寺にまでどやされる!」
「死神さんは気にしなくていいよ?久遠ちゃんだってそろそろ中学生。お兄ちゃん達の世話になる歳じゃないもん」
「いやいや中学生だってまだ早いしまだ小学生だろうに」
「でももう大人の階段を少しは上ったんだからいいじゃん。死神さんのをしゃぶ……」
「はいそこまで!!禁句!無理!!あれは黒歴史!!」
黄緑とかに聞かれる前に久遠の口をふさいだ。もしもあの2回のことを誰かに聞かれたらとんでもないことになりそうだ。


「ん、お前達まだいたのか」
執務室から岩村が出てきた。成人しているスタッフの数少ない生き残りとして大倉機関の仕事は岩村が大半を担当している。寝不足なのか目の下にクマが出来ててより陰気そうに見えてしまう。三船のスパイだった頃から
仕事人間って感じの外見だったがさらに悪化してそうだった。
「10時までに未成年は帰さないと私が捕まってしまう。ただでさえ危ない立場なのだから大人しくしているように」
「わかってますって」
あまり喋ったことはないがヒエンは苦手としている。理由は言わずもがな。
「……私です。……わかりました、今行きます」
岩村はかかってきた電話に短く答えると踵を返し去っていった。
「10時までには帰るんだぞ」
それだけは言い残して。
「……紫音、そろそろ帰るよ」
「……ぶう」
頬を膨らませ、レオナルドの熱狂ライブを見ながら紫音は黄緑に手を引いて行かれた。ヒエンとは軽く目配せをした。そっちも遅くならないようにと言うことだろう。
実際これでこの大倉機関に残っているのは自分達だけになってしまった。
「久遠、本当に泊まっていく気か?」
「うん。ランドセルも持ってきてるし。着替えとかはルネちゃんのを借りるからいいよ?」
「……それだと下着がまずいことになるぞ?」
「別に死神さんの前だから気にしないもん」
「気にしなさい」
「そうですよ、久遠」
新たな声。執務室から出てきたのは二人の待ち人である赤羽美咲だ。
「美咲ちゃーん!!」
待ちきれないとばかりに久遠が飛びついてその胸に顔を押しつける。くすぐったようにしながら赤羽はヒエンを見る。
「待っていてくださったのですか?」
「ああ。別にいつものことだろう」
「……そうですが……」
「ほら、帰るぞ。そろそろ岩村さんがキレる」
3人が並んでエレベーターに乗り、1階に降りると同時に黒服達が車から出てきて3人を招く。
「今日はどの順番で?」
「……悪いがこっちのマンションだけでいいそうだ。雷龍寺と剛人への報告は任せたぞ、数の黒」
「そ、そんな」
グラサンの強面から泣きそうな声を聞きながら3人は車に乗った。


50年後の世界から帰ってきて驚かされたのは何もこの世界に残っていたメンツだけではなかった。岩村や伏見司令が大倉所長の遺品を整理していたら遺書を見つけたらしく、それによると大きく分けて3件のことが書かれていたそうだ。


1つはファンタズマ……つまり本来の長倉小夜子を今の小夜子に見つからないように手厚く保護してほしいとのこと。しかしこれは矛盾の安寧などを守るためのものだろうし色々と手遅れなので反故にすることとなった。


そして2つ目。もしも自分が死に、そして三船の所長もまた死んだ場合とある人物を新しい大倉機関の所長にして三船機関の羽シリーズ達を保護してほしいと書いてあった。そしてその新しい所長となるべき人物が赤羽美咲だったのだ。そのため赤羽は50年後の未来から帰ってきて早々に大倉機関の社長として多忙な日々を送ることになってしまったのだ。前所長の遺言に従ってシフルやリッツなどの羽シリーズ達を大倉機関で引き取り、そのメンバーとして加えることになった。ただし、例外であり前所長も知らなかったであろう関連性だろうが最上火咲に関してはその限りではなく、そして相変わらず行方知らずの女子中学生離れした生活を送っているそうだ。


で、第3に大倉機関と三船機関が激動を迎えた場合、伏見機関は絶対に動くだろうがサポートは最低限だけでいいと前所長の専用捺印付きで伏見機関への要求書が置いてあった。書かれていた口座番号から多額の費用を得た伏見司令はこれを正式な辞令と認めて、矛盾の安寧末期に敷いた布陣を解除。本当に必要最低限のサポートだけを残して以前までの関係に戻った。それ故に赤羽や岩村の多忙が集中している訳でもあるのだが。


「何はともあれ、もっと早くに見つけておいてほしかったものだな」
ヒエンがグチる。とは言え三船との戦闘直後にこの状況になっても正直困っただろう。記憶も力も戻っていない状態でヒエンが矛盾の安寧を利用しようとしてきたパラドクス達に対抗できるとは思えないし、情報量が多すぎて混乱するだけだろう。それに結局は矛盾の安寧は終わることになり、スライト・デスに立ち向かわなければならなかった。結果は大して変わらない。強いていえば、ボディガードも含めてか或いは同居人(ライラ)がいなくなったからかそれまで暮らしていたホテルを引き払って赤羽がヒエンの家に住み着くようになったと言う進展がある。
「感慨深いものだな。実際の歴史でいえば半年も経っていないのにこんなに関係が一変するなんて」
「そうですね。私もあの日ヒエンさんに会った際にはこんなことになるなんて想像もしていませんでした」
無理もない。あの頃の赤羽はその肉体の事情も合わさって事実上三船のスパイとして動いていたのだ。そして不完全な姫火の道具として使われることも予定されていた。それなのに今では三船の改造人間としてのハンデもなく、遺言に従って大倉機関の新しい所長となっているのだから。それに会った頃はパンツさえ嫌な顔されながら渋々見せてくれたというのに今では一線は越えていないがそれでも女子中学生がする限度を超えた関係になっている。ちゃんと最初の目的通り笑ってくれるようにもなった。万々歳である。
「これから先はやっと平和な歴史が再開されるんですよね」
「……そうなるといいな」
車から降りたヒエンは俯き、地球の大地を一瞥した。