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ゼロウェイストな、ヤマモモシロップ&ゼリー

今ではだいぶ実が落ちてしまいましたが、近所の散歩コースにヤマモモの木が何本かあります。

いままで実が落ちて地面が浅黒く染まるのを、なんでこんな掃除が大変な街路樹植えたんだろう?と疑問に思っていましたが、今年は違います。
毎年無駄に落ちていくヤマモモを、なんとかゼロウェイストアイテムにしたいという目標の元、まずはヤマモモがシロップにできるのか、少量で実験してみました。

これでもできるだけ赤黒い実を選びましたが、本当はもう少し熟してからの方がよかったのかも?

適当に洗って、拭くのは面倒なのでしばらく乾かします。

これまでぜんぜん注目してこなかったヤマモモも、見慣れるとつぶつぶかわいらしい。赤黒いのが熟している証拠。摘む時には赤い汁で指がべたべたになります。(汁が飛ぶので、おしゃれ着は着ていかないよう注意!)

いきなり写真が飛びますが、
瓶にヤマモモと、梅ジュース作りで余った氷砂糖を入れて数日置いた写真です。梅ジュースと同じようにシロップが上がってきました。

それでも実の部分が少ないからかシロップは少な目。実が空気に触れてカビが生えそうなので、一日数回瓶を振るのは必須です。

きれいなベリー色のシロップになりました。水で2~3倍に希釈して飲みます。シロップが途中発酵して微炭酸になり、それがまたおいしい。前述のモミジイチゴより酸味のバランスもよく、ヤマモモの方が美味しいです。

木苺ジュースって飲んだことないけど多分こんな感じ。
これはジュースの元としてはかなり優秀。なによりゼロウェイスト・ゼロコスト。

これに気をよくして、今度は別の木から実を拝借してきました。

こちらは初回のものより実が大きめ。そしてよく熟れています。このまま食べても甘くて美味しい。

初回は実の汁が流れてしまうのがもったいない気がして、適当に洗ったのですが、コケモモは結構汚れていることが分かったので、今回はよーく洗います(収穫時も、葉の裏や実に、カメムシの仲間やアリ、蜘蛛の巣などが散見され、自然の恵みを虫と分かち合っている感あり)

たっぷりの水でもみ洗い。洗った水をよく見ると虫が浮いていることはなく、汚れは枝や木の葉、ホコリ?です。
あとはヤマモモは分裂して実ができていくのか、連結部分のガクのようなところが一つの実にいくつかありました。ここを完全に取り除くと手間はかかりますが、見た目はきれいです。

乾かして、今回は氷砂糖ではなくきび砂糖と一緒に投入。

初回の木よりなっている実が大きく、熟しているためそのまま食べてもすこぶる美味しい。これは生食用にとっておきました。
4歳も1歳も夢中で食べましたが、いかんせん実離れが悪く、1歳は種ごと飲みこんでいたので泣かれつつ取り上げました。

今回も数日でシロップがあがってきます。

発酵してしゅわしゅわ。蓋を押し上げてシロップが漏れてくるので段ボールの中で保管。酵素ジュースとか流行りましたが、これも同じような効果があるのでしょうか。

シロップ部分だけ、トマトソースの空き瓶に入れました。
可食部が少ない(種が大きい)から出来上がるシロップは少な目ですが、水で割って飲むとかなり美味しいです。この美味しさは微炭酸が一役買っていると思うので、わたしにとっては発酵必須。
もし発酵しなかったらイーストを一つまみいれてシードル風にすると、炭酸水を買う手間&パッケージが省けます。

ムーミンママが、ジュースをいつでも飲めるようにして棚に置いておくといった記述をみて子ども心に不思議に思っていましたが、こういうことかと。シロップを手作りしてジュースとしてすぐ飲めるように常備していたんですね。


写真は取り出したあとの実。多少縮んだ気もしますがあまり見た目変わらず、味も十分美味しく、捨てるのは忍びなくて、ここからジャム作りにチャレンジしてみました。

圧力鍋で煮込んで、冷めてから木べらで潰して実の剥離を試みますがうまくいかず。
バーミックスの泡立てオプションでまあまあ潰れましたが、バーミックスの粉砕オプションは種が割れそうで試さず。

その後ザルで濾しても汁が出るだけで実は剥がれない。

あまりの身離れの悪さにジャムは諦めて、麻の布巾で濾しました。

ぎゅうぎゅう絞っても大した量にはならず。

残った種にも実ががっつりついたままです。

絞ったシロップは、ジュース用に作ったのと同じものでは?という気もしましたが、やはり加熱している分水分は出ているはずだし、味見したところ砂糖漬けのシロップよりもベリー感が強いです。

絞り汁には水を入れて薄めてから加熱、ゼラチンを入れてゼリーにしました。背の低いコップ4つ分くらいの量で、手間にしては得られた可食部が少ない。

ですが、ゼリー自体は濃厚でつぶつぶもほどよく混ざり、かなり、かなり美味しかったです。これはもはや、タラミではなく、タカノフルーツパーラー。

絞るのに使った布巾はピンクに染まりました。

ヤマモモシロップはかなり美味しく、手間をかける甲斐ありです。(手間と言っても洗って砂糖入れるだけですが)
余りの美味しさに、大人も子供もたくさん飲んで、常備しておくほどもたなさそうです。


ちなみに、その後近所でさらに大きいヤマモモの実を発見。スーパーボウルくらいの大きさがありますが、かじってみるとかなり酸っぱくまた渋く、大味でした。


当たり前ですが、シロップの出来を左右するのは、テクニックではなくヤマモモの種類であることが判明。生食してみて美味しいのが一番です。

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