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#36.ついに(しかしあっさり)湯シャンに成功しました

ゼロウェイストを志してから、挫折経験のある湯シャンに再挑戦してみました。そうしたらあっさりと成功したのでここにしるしておきます。

宇津木式という髪をお湯でしか洗わない方法を知ったのは20台半ば。
ずいぶん画期的に思えて、それまでのドラッグストアのシリコンシャンプーからいきなり切り替えました。そして半年ほどで挫折しました。
ブラシでよく梳かす、布手袋をして洗髪する、ガーゼで髪を拭う、クエン酸リンスで仕上げなどいろいろ試したのですが、くしを通すのに苦労するほど髪がべたべた、ごわごわ。艶はものすごいのですが、その艶もうつくしい艶というより油っぽい艶。てかてか光っていて頭頂部は一見白髪に見える程でした。これを乗り切れば快適な湯シャンライフが待っている、と常に髪をひとつ結びにしながら耐えたのですが、知り合いに「髪染めたら?」と言われとうとう挫折。白髪が出てきたように見えたようです。

それ以降はまたシャンプージプシーの日々でした。

そして妊娠中、合成洗剤の人工的な匂いを受け付けなくなり、石鹸シャンプー派に。太陽油脂のパックスオリーを使っていましたが、シャンプーコンディショナーとも、ロングヘアにはかなりの量が必要でコスパが悪く、量が足りないとまた泡立ちも悪く。アレッポのオリーブ固形石鹸を頭皮に直に塗りつけて泡立てるスタイルにし、洗髪後は市販のクエン酸リンスをしたり、クエン酸の粉を洗面器に溶かして使ったりしてきました。

元来めんどうくさがりな私は、洗面器にクエン酸を溶かして髪を浸すのが手間で、そのうち石鹸で洗うのみに。洗い上りはごわつきましたが、乾かせばそれほどでもないので、よくリンスを省略していました。

そして石鹸(+たまにクエン酸リンス)で洗うこと2年。
1か月ほど前から湯シャンに切り替え、一度もシャンプーをしていません。
ゼロウェイストを志してもう一度挑戦したいと思ったのと、育休中の今なら、職場に行くわけでもなくわたしの髪がいくらごわつきテカろうと心ゆくまで試せる状況だったからです。
幸い夫は私がロングヘアをバッサリ切っても気が付かない鈍感な性格の上、鼻もまったく利かないのでわたしの髪がどうなろうと迷惑をかけることはありません。
ゼロ・ウェイスト・ホームのベアさんは、夫に「ニシンの酢漬けの匂いはうんざりだしセクシーじゃない」と言われて、ノープーをやめたとおっしゃっていましたね)

なんと、あっさり成功しました。
わたしのいう成功とは、何のテクニックもなくお湯で洗っただけで、日常生活に支障がない髪質と清潔を保てているということです。

一応洗髪前に髪をつげ櫛で梳かしたいとは思っていますが、できずにダイレクトにお湯をかけることもよくあります。
石鹸を使っていた時よりは、多少丁寧に頭皮を流します。しかし石鹸を泡立てて洗い流す時間に比べたらはるかに短時間です。
頭皮を洗うと指が油っぽくなりますが気にせず終わります。洗うのは頭皮だけで、髪の毛はただシャワーで流すだけ。
洗い上りは多少ごわつきますが乾かすとさらさらで重たい感じはありません。テカるのではない自然な艶が出ます。
(湯シャンの場合は自然乾燥せずドライヤーで乾かすと扱いやすい気がしています。湿っている時間が長いとべたつきそうなイメージ)

唯一湯シャンに必要なアイテム、くしやブラシについては、わたしは実家でほったらかされていたつげ櫛をつかっています。ブラシは獣毛がよいと言われていますが、かつてANNA SUIの豚毛ヘアブラシを持て余した(ちゃんと手入れできなかった)ことがあり購入は控えました。

わたしの場合、はじめは一度梳かすだけで、櫛が皮脂とホコリで真っ白に汚れましたが、最近は一度梳かしてこの程度の汚れ。

数回使って見苦しくなったらステンレスのデンタルスケーラーで汚れをこそげています。

なぜこんなものが家にあるのか謎ですが、なにかと便利に使っています。
たまに気が向いたときには椿油を塗りたくって拭き取る手入れをしています。

よく湯シャンは皮脂で髪が重たくなる、悪くはないけれどシャンプーのさらさらも恋しいといった話を聞きますが、本当に安定していると、重くもならず、適度にさらりとしています。むしろシリコン系コンディショナーを使っていた時の方が重たく、乾かした後も湿っている感じがしていました。

気になる臭いについては、髪をお湯で濡らした時と、ドライヤーで乾かす時に脂の匂いがします。しかし乾かしてしまえば気になりません。
頭皮に鼻を近づければ脂の臭いがするのですが、家族間でも日常生活を送る分には臭いは気にならないと思います。(夫は鼻が利かないので実家の母に確認しました。母は私の勧めで、すでに湯シャン歴数年です)

これまでつわりや産後の慌ただしさで洗髪頻度は週2回くらいでしたが、湯シャンにしてからは一日おきを目標に洗うようにはしています。
でも3日以上間を空けても、どうしようもなくベタつくとか、その後の湯シャンで洗い切れないとかいったことはありません。

今回の成功はひとえに、石鹸シャンプーを数年経て皮脂の過剰分泌が改善していたためだと思われます。
ですので一度湯シャンに挫折した方も、合成シャンプーに戻らずに石鹸洗髪を続けていれば、いずれは湯シャンに成功するかと。
その場合も石鹸風シャンプーではなく純石鹸の必要があると思います。

わたしの場合はもともとかなり髪の量が多く、くくるのに難儀する程ですが、いまは産後で少なくなっているのでそれも功を奏したかもしれません。
あまりに通常と髪のボリュームが違うため、くせ毛の髪質改善について比較できないのが残念です。

それにしても湯シャンの楽なこと。これまで泡立ててすすぎ馴染ませてすすぎしていたのはなんだったのか。若いころから合成シャンプーなんか使わなければこんな遠回りをする必要もなかったわけで、長いことメーカー戦略に乗せられ続けていたのだなと実感しています。

節約になる、節水にもなり水も汚さない、乾くのも早い(シリコンコーティングがないため)、ツヤが出る。私の場合はくせ毛が治れば言うことなし。今後も継続して様子をみようと思います。

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