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核兵器のない世界へーー若い世代の取り組みや思いを知ってください

 3月31日(日)午後、大津駅前の「滋賀弁護士会館」で、核兵器禁止条約を日本が批准するように求める取り組みをしている県内の報告集会と、同じ会の中、日本全国でそのために行動している高校生・学生さんの講演会がありました。
 その報告をまとめてみました。この会には、様々な団体から48人の参加がありました。

今年の3・1ビキニテーに参加して

3.1ビキニデーとは?
1954年3月1日、アメリカがビキニ環礁で水爆実験を行ってから68年が経過しようとしています。
この実験によって、約160km離れたところにいた静岡県焼津のマグロ漁船・第五福竜丸をはじめ、多くの漁船に大量の放射能を含んだサンゴ礁の細かいチリ=「死の灰」が降りかかりました。その後、乗組員の方々は放射線障害にかかり、厳しい生活を余儀なくされ、亡くなられていきました。
この事件をきっかけに核兵器の恐ろしさが国民全体に広く知られ、原水爆禁止運動の機運が高まりました。原水爆禁止の署名運動は原水爆禁止世界大会の開催へとつながり、翌年には第一回原水爆禁止世界大会が広島市で開かれるなど、日本の原水禁運動の出発点となっています。

3.1ビキニデーHPより

①Hさん(滋賀県立大学生協学生委員会)の報告

 今年のビキニデーに参加してきた。核兵器禁止条約の話を聞いてきたが、日本は当然批准しているものと思っていたが、そうではないと初めて知って残念だった。核兵器の問題が各学校で講義ざれるようになってほしいと思う。

②Sさん(京都橘大学)の報告

 ビキニデーに参加してきた。第五福竜丸の補償交渉を行った当時の日本の外務大臣は、第二次世界大戦の戦犯で、自分の戦犯の赦免と引き換えに、補償金200万ドルと第五福竜丸以外の千隻の被爆の隠蔽で決着させたと聞いて、怒りが湧いてきた。またマーシャル諸島は67回ものアメリカの水爆実験で、「核難民」になった挙句、今は気候温暖化で水面上昇による「気候難民」になっている現実を知った。この現実を知らせてゆきたい。

講演会「高校生平和ゼミナールから学生平和ゼミナール~核兵器と戦争のない世界をめざして~」要旨

講師:田原ちひろさん(東京学生平和ゼミナール 事務局長) 
 高校一年の時、親に勧められて、原水禁世界大会に参加したことをきっかけに、この活動をするようになりました。高校生平和ゼミナール支援センターの支援を受けて頑張っています。
 今年の長崎での世界大会には、カンパ100万円が集まり、20人が参加した。参加報告会を班に分かれて分担してやりました。
  昨年は、イスラエル大使館前で即時停戦を求める抗議行動をおこないました。この時にはゼミナール仲間の沖縄からも参加がありました。
 過去には、岸田内閣が安保3文書と軍事費43兆円を閣議決定した時には、官邸前で寒い中、8人の高校生が集まり抗議行動のスタンディングをおこないました。東京新聞にも取り上げられ、世の中の関心があるのだと感じています。
 今年のビキニデーには現地に3人が参加し、現地での高校生平和集会にはオンラインで各地の高校生の取り組みを交流しました。また、東京では日常活動として、ヒバクシャの山田玲子さんの体験を聞く会などを開きました。
 昨年11月の核禁条約第2回締約国会議(リンク先:関連記事)にも参加してきました。批准国は70、署名国は93になっていますが、直接核被害を受けてない国の この条約にかける思いの強さに本当に励まされました。
 国連ビルから、アメリカ、ロシア、両領事館までのデモ行進を行いましたが、日本と違って沿道からも激励があり、楽しかったです。
 来年3月に第3回の締約国会議があるので、そこをめざして、高校生署名を10.000筆集めて外務省に提出できるように頑張りたと思います。

田原ちひろさんの関連記事はこちら。

ビキニ環礁で被ばくした第五福竜丸についてはこちら。


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