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“表現する”ってなそういうもんだぜッッ

 最近、『範馬刃牙』のアニメを最終話まで観た。

 本アニメは刃牙シリーズの中で最大のビックマッチとも言える「史上最強の親子喧嘩」の決着をもって完結したのだが、その激闘の中で個人的にたまらなく好きなシーン(≒文言)がある。

「人差し指から順に折りたたみ仕上げは親指で締める」
「何を握った…」
「力だ」
「力を掴むのだ」
「掴んだ力を刺し込むのだ」
「人類最古にして最良の武器」
「それが拳だ」

「折りたたんだ指は力を抜き親指でそっと抑えておく」
「構えには拘るな」

「拳の配置は肉体からだに訊け」

「防御の一切を忘れろ」

「重心を前足 拇指球へと集めろ」
「打ち込むことだけに集中しろ…」
「その他一切を濁りとしろ」
「己の全存在を乗せた“拳”は全てに勝る」
「通用するもしないもない」
「思う必要すらない」
「“強さ比べ”ってなそういうもんだぜッッ」

『範馬刃牙』より
範馬勇次郎の言葉

 ある日、散歩をしながら俺は思ったのだ。

 これって、表現も同質おなじだろッッ!!!

「白紙を机の上に取り出して仕上げは指でペンを握る」
「何を握った…」
「熱だ」
「熱を掴むのだ」
「掴んだ熱で走り出すのだ」
「人類最古にして最良の武器」
「それが”情熱心の熱”だ」

ペンを握った指は力を抜き親指でそっと抑えておく」
「体勢には拘るな」
「道具の配置は肉体からだに訊け」

「羞恥や保身の一切を忘れろ」
「重心を心 あの日の憧憬へと集めろ」
直向ひたむきな思いでペンを走らすことだけに集中しろ…」
「その他一切を濁りとしろ」
「己の全存在を乗せた“熱”は全てに勝る」
「金になるもならぬもない」
「面白くなるもならぬもない」
「思う必要すらない」
「“表現する”ってなそういうもんだぜッッ」

『九条ゼロレンヂ』より
ある日の脳内回想

 じゃあ、今日も作業します。
 バカおもしれぇ新作書いているんで、待っていて下さい。

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