【代表インタビュー】ZERO PCに込められた想い
こんにちは!ZERO PCでインターンをしている大学2年の田口です!
私は、いつも日本はプラスチック製品が多いなと感じていました。卵のパック、個包装、プラスチックカップやストロー、などです。そこで、プラスチック削減や環境に配慮に挑戦しているソーシャルビジネスというものがあることを知りました。そんなとき、このインターンを見つけ実際にどのようにソーシャルビジネスが行われているのかを知りたいと思ったので、インターンに参加させていただきました。
そこで今回はZERO PCの青山明弘さんにインタビューをしました!
ソーシャルビジネスとは何だろう?どんな想いを持ってソーシャルビジネスをしているのだろう?環境に配慮するとはどんなことをしているんだろう?と疑問に思ったそこのあなた!
これを読めばすべて分かります!
ーーそれでは、インタビューしていきたいと思います!
ーー難民と呼ばれる人たちに対して支援を行っているとお聞きしたのですが、いつから難民というものに興味を持ち始めたのですか?
もともとは、戦争が入口ですね。戦争が嫌だなと思ったのは、小学校からです。じいちゃんばあちゃんが戦争経験者で、親戚が特攻隊に行った、友達が不発 弾を触って亡くなってしまったなどの話を聞いたりしてました。あと、ちょうど小学生くらいの時に、終戦45周年とかで結構イベントとかがあったりしてそこ に参加したりしていたことがすごい心に残っていましたね。
その経験から、なんとか戦争をなくして行きたいと思っているんですけど、明確なソリューションがなくても、まずは、現在暴力を受けていて生活が厳しい人の力になろうと思いました。いわゆる、難民と呼ばれる人たちに焦点が移った感じになりますね。
ーーなるほど。
ーーどういう想いからZERO PCの立ち上げに至ったのですか?
難民と呼ばれる人たちが安心して働けるような場所を作って行きたいと思ったからですね。なんで、パソコンなのかというと3つの理由から選びました。
1つ目は、日本にきている難民の方たちは日本語が話せない方が多いので、日本語を話せなくても仕事ができるもの。パソコンは英語とアルファベットを使うので、日本語が読めなくてもできます。
2つ目は、母国に帰ることができたときに活かせるスキルが身につくもの。パソコンは世界共通なので、パソコンを直す技術を持っていれば、何処でも使えます。
3つ目は、現地社会に貢献する事業であるもの。ゴミ問題が一番にありますね。まだまだ使えるパソコンが捨てられていることが、もったいないなと感じた からです。あとは、気候変動!気候変動って難民化につながるんですよね。すごい難民問題と密接に関わっていて、将来の難民を増やす活動はしたくないという思いからです。そこで、改めてパソコンがどれくらい環境に影響を及ぼしているんだろうと調べて見たところ、かなり環境に負荷がかかっていました。
加えて、パソコンには紛争鉱物と呼ばれる鉱物が使われてることがわかり、新しいものを 消費するのではなく、循環させて、環境を守っていくことが重要なのではないかと考えました。その環境負荷0、難民0、紛争鉱物0という3つの0をとって【ZERO PC】になりました。
ーーそのような意味でZERO PCになったんですね!
ーー青山さんが思うソーシャルビジネスとは何ですか?
う~ん、なんだろう(笑)
固く言うと、社会的な課題解決を目指すビジネス。普通のビジネスは儲かるか 儲からないか、でもソーシャルビジネスは違う。儲かるから始めるんじゃない。ビジネスとソーシャルビジネスはそこが1つ大きな違いですね。今までのビジネスは環境をないがしろにしてきた節もあります。
ーーなるほど。
ーー1つ疑問に思ったのですが、環境に配慮することと、利益を追い求めるビジネスは共存できるとお考えですか?
できると思います。
人間ってやるって決めたことしかできない。今までは、環境の事なんて考えずに、利益だけを追い求めてきました。ある意味では、全人類の生活水準を底上げしてくれたので良いと思う、途中まではね。今は、そうではなくなってきました。
要するに、環境に配慮して製品を創るってことを本気で考えて来なかっただけだと思います。環境のこと、人権のことを本気で考えたらソリューションは絶対にあるはず。本気で考えてこなかったら、そんな方法、生まれて来るはずないよねってことだと思います。
ーー確かに。本気で考えていなければ、新しいアイディアが生まれて来るはずないですね。
ーー青山さんはZERO PCを通して、これから人々にどうなってもらいたいですか?
モノとかサービスの裏側にいる人たちや起きている環境問題に少しでも目を向けてもらえるようになっていってほしいと思います。
私たちが安いから、便利だからという裏で「どんなことが起きているんだろう」というのを1人1人が考え始め、そのうち1人でも2人でも声を上げ始めることが、よりよい社会を作っていくうえでとても大切だと思います。そういったことが、人にも環境にとってもよりやさしい持続可能な社会になっていくと思うので、裏にいる人たちや起こっていることを少しでも多くの人に考えてもらえたらうれしいです。
ーーそういった、ものやサービスの裏側にいる人たちのことを考えてもらうために具体的にどういった施策を取っていますか?
買ってもらうお客様にどういった人たちがPCを整備しているのかということを 伝えるようにはしています。カードとかメールとかでね。裏にいる人たちや起こっていることに想いをはせてもらうことは、できているかなと思います。
ーーなるほど。ありがとうございます。私が会社のHPを拝見したとき、LFCのコンポストで生ごみの削減に取り組んでいる点が画期的だと思いました。そこで、コンポストのほかに会社で行っている環境配慮はありますか?
会社で行っている環境配慮は、これ以上はあまりないのですけれど、電力は自 然電力のハチドリさんです。また、一般のお宅から着払いで送ってもらうときには、緩衝材は避けられないのですが、我々からの発送時は緩衝材を使っていません。段ボールのみで発送しています。緩衝材をめちゃくちゃ入れて送るっていうのが当たり前なんですけど、あれ相当なごみなんですよ。段ボールは95%以上リサイクル率があるので基本的にリサイクルできます。そういったところで、事業活動として、製品だけではなく環境配慮をしています。
ーー緩衝材入れないと壊れたりしませんか?
それが、壊れたりしないんですよ(笑)
PC専用に、プラスチック環境材ではなく、PCを包める段ボール箱を使っています。普通に、段ボールにPC入れて、緩衝材詰めた方が圧倒的に安く済みます。コストが普通に 送るときと比べて2、3倍違います。ビジネス的には、普通に発送した方がいいです。でも、それをしているとゴミを増やすだけなので、会社が負担してでも、緩衝材を入れないようにしています。こういうところが、儲けるだけじゃないよねというところにつながっていると思います。
ーーそうなんですね。PC専用の段ボールを使ってでも、環境に配慮することが素敵だと思いました!
ーー最後に、これからソーシャルビジネスをしたいと考えている人達に何かアドバイスありますか?
まずは、ホントの課題が何なのかを深く知ることが大切ですね。
例えば、1つに難民問題といっても、当事者が抱えている問題や、受け入れ国が抱えている問題は、もっと具体的なんですよ。日本語がしゃべれないから仕事がない、仕事はあるけどビザの関係で長期的に働くことが難しいなどです。自分が今、認識している課題をどんどん当事者とかに話を聞いて本当に彼ら彼女たちが直面している課題って何なのかというのを顔が見えてある意味生活が見える程度まで具体的にしていくということが重要だと考えています。
ーーインタビューありがとうございました!ものやサービスの裏にある背景を考えることが重要だということが分かりました。そのために、私たちも常に頭にアンテナを張り巡らせて、ある事象に対して裏を想像することをしていかなければいけないと感じました。そして、環境に恩恵を受けている私たちが、環境を守っていくことは義務であり、人にやさしく環境にやさしく生きていきたいです!