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【Mリーグ】エンタメか麻雀内容か

観戦記の果たす役目

昨日書いた観戦記がアップされた。

毎週Mリーグの観戦記を書くようになって、3年目に突入する。

初年度は試行錯誤した。
他のライターさんたちも同様で、ほとんどが観戦記を書いた経験など無い人達だった。

どこまで主観を入れるか。
どう書いたらいいのか。何を書くべきなのか。
一局だけを取り上げたり、問題形式にしたり、ストーリー調で語ったり、4人の視点で書いてみたり。
暗闇の森をさまよい歩いているかのようで、苦しかった。

3年目に入り、ようやく型ができてきたように感じる。


私は何かを書く時、もしくは何かを作り出す時、必ず「誰のどんな問題を解決するのか」を考えるようにしている。
たとえばゼロマガだったら「あなたを強くします」という信念を旗印にして突き進んだ。
自身が七段に落ちてその旗印が弱くなったと感じたのでヤメた。
どうあれ一貫していたと思う。

では、観戦記が「誰のどんな問題を解決するのか」…と考えてみると。

誰→昨夜Mリーグを見る時間のなかった人、一部しか見ていない人
問題の解決→昨夜、Mリーグで何が起きたのかの流れを数分で知る

という場所に行き着いた。

どれくらい主観を入れるか、スパイスを加えるかはおいといて、最低限この半荘に起きたことと流れを示しておくのが観戦記の責務である…と私は感じたのだ。
新聞やニュースのように、後から振り返ったときの記録としても機能する。

そんなわけで、今年書いた観戦記は、東1局からの流れをなるべく崩さないように、そして派手なアガリが出たら必ず取り上げるようにしている。
なかなか時間がとれなくて、Mリーグを見れなかった人でも、その半荘何が起きたのかを数分で確認できるようにしているのだ。

私も、ゆうせーさんの魔王さんリスペクト記事にとても感動した。
同様に刺激を受け、モチベーションになっている。
たまにはいろんな工夫してみてもいいよね。

ZEROはMリーグに忖度しているのか?


「ZEROはMリーグ機構やチームに忖度している」
とか
「竹書房にこの一線を越えて書くなと釘を差されている」
などと言われることがたまにある。

いや、全く制限はない。
自由にやらせてもらっている。

では否定的な意見をなぜ書かないかと言うと理由がいくつかある。

① 書くスペースがない

さっきも挙げたように、観戦記のメイン目的は「何が起きたのかを伝えること」だ。
メインの流れを考えると、詳しく解説する局は5局前後になってしまう。
(それ以上になると長くて読んでいられなくなる。)
話の流れ的に外せない局をピックアップしていくと、すぐに5局埋まってしまう。
物理的に、自分の意見を載せられるスペースは限られてくるのだ。

② 多くの人が幸せになれない

何が起きたか知りたい、という層は、ライト層である。
そしてライト層の数が多い。それも圧倒的に。
確たる数字(証拠)はなく体感になってしまうが、間違いないだろう。

そのような場所で、選手のディープな思考を拾ったり、確率を計算したり、自分の詳細な意見を述べても、喜ぶ人はごく一部であり、大多数いるライト層は飛ばして読むだろう。

また選手がどこを見ているかがわからない。
どの要素を重視しているかがわからない。
だから意見を述べる時は、必ず全体牌図を開いて慎重に行うことにしている。

だけどそれって本当に必要だろうか。

そりゃほとんど場況なんぞが存在していない3巡目で、明らかな間違いを見つけることもあるが、それを書いてもそのチームのファンは不快に思うだけだし、言われた選手もいい気はしない。

そういう意味では忖度しているのかもしれない。
私としては、キンマweb観戦記の読者層を考えた時に大多数が幸せになるよう、また次に読んでみたいと思ってもらうよう、書くことを選んでいるだけ。
決して嘘をついているわけでも、ひよっているわけでもない。

書きたいこと(麻雀の細かい内容だったり、自分の意見)があった時はこっち(note)で書いている。
実際にこの記事の後半でもハギーの選択に対してズケズケ物申している。

エンタメか麻雀内容か

この福本ネタ、本当はハギー目線で書きたかったんだよ。
カイジと言えばハギーだからね。

ただ対局内容が微妙だったんでヤメておいた。
嘘は書けない。
その点、丸山プロは華があるというか、見ている人全員が応援したくなるなにかがあるよね。みんな父親(母親)の心境で見てしまうというか。

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