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ファジアーノ岡山の第9節までをふりかえって【3位!】

どうも、ゼロファジです。

今年のJ2リーグも早いものですでに9試合を消化しました。今年から全38試合で行われるので、大きく4分割すると、9・10・10・9のように分けることができます。そうすると、この9節が終わったことでちょうどシーズンの4分の1が終わったことになります。いいタイミングなので、ファジアーノ岡山の9試合の戦いぶりををふりかえりつつ、今後のシーズンの展開を占ってみたいなと思います。

9節までの戦績



リーグ戦の戦績としては5勝1敗3分で勝点18の3位ということで、スタートダッシュには成功した!といってよいでしょう。自動昇格に求められる勝点の水準は1試合あたり勝点2のペースなので、9試合で18ならクリアです!すばらしい!

最後の3連戦では3試合で勝点6を獲りたかったところでしたが、ドロー2つで勝点2にとどまっており、やや失速感を漂わせているのは気になるところです。これまでいろんなタイプの優勝チームが出てきましたが、よくあるのが途中から一人だけ抜け出して独走状態に入り、そのまま優勝してしまうパターン。岡山は8節まで首位でしたし、少し勝点差も空いていたので願わくばそっちのシナリオに乗れるといいな・・・と思っていましたがそうは甘くはなかった。

今年の木山ファジの印象



ここまで見せてきた木山ファジの印象についてですが、まずは相手のコートでサッカーをする、その路線は今年より強く感じるチームになっていると思います。守備時は前プレにも出ますし、スペースにボールを流して早く攻めるスタイルも持っています。最近ではダイレクトサッカー要素に加えて、後方からタテパスを刺し込んでいく要素も見せており、単一のスタイルを貫き通していくということではなさそう。そのあたりはどういう選手がピッチに立っているか?で表現されるサッカーの違いになりそうな感じ。

あとは、なんといっても守備がいい。これにつきますね。まあ、ここ最近はセットプレーで複数失点しており失点はかさんでいますが、流れの中での失点は非常に少ない。この成績を出せた一番の要因はやはり堅守にあると言っていいかなと思います。このあたりは、去年とはかなり大きな違いを感じる部分で、去年はほんとに安い失点が多かったですからね。アラートな意識とかそういう面で「正直どうなの?」と思う場面が少なくなかった。ところが、今年はそのあたりが払しょくされているように思います。

一方の得点のところでは、特徴として早い時間の得点が少ないということが挙げられると思います。先制してる試合があるからここまで勝ててるわけですが、時間がちょっと遅いんですよね。3位ではありますけど、「うーわ、このファジはつええわ!」って力感を感じるゲームは少なかったと思うんですよ。どの試合も接戦をモノにしてきたので、相手を突き放すような強さを感じにくかった。このあたりは課題だと思います。

得失点について


次にここまでの得点、失点について。最後の2試合が1-3、2-2の試合だったので失点数は伸びましたがそれでもリーグでも上位の失点の少なさ。一方得点も決して悪くはない数字ではあります。

得点者の分布はこのようになっており、特別図抜けたスコアラーが出てきているわけではない、と。このチームだと多分突出して誰かが獲るというよりはプレータイムもスコアも何人かで分け合うような感じになると思うので、そこまで気にしなくてもいいのかなと思います。先ほど触れた得点の取れている時間帯、こちらをずらっと書き出してみました。すると、こうなっていて・・・


前12得点中、最後の15分(AT含む)での得点が5点を占めるという比率になっていました。前半の30分までに挙げた得点はわずかに1で、前半だけでみても3点。明らかに後半に得点を取って勝ってきたチームであるということがうかがえると思います。まあ、ちょっと遅いよねえ・・

チームの力感というか、強さというか、そういう部分についてはやっぱり得点の重ね方が大事なのかなと思うんですよ。先制・中押し・ダメ押しとよくいいますけども、せめて先制して優位にゲームを運んでもう一刺しして突き放す。そういう余裕を持った勝ち方をもう少しできないと結構しんどい。幸い、この9試合ではそこをふんばってくれたので結果にはつながっていますがこれをのこりの29試合ずっとやるのは相当厳しいんじゃないかなと。

サッカーにおける得点のもたらす恩恵ってとても大きいので、やはり先制して長い時間相手に不利・劣位を押し付けるようなゲーム運びをできるようになりたい。選手たちもその点については課題感持っていましたが、そのあたりが実現できるようになると、勝手に得失点はグイグイ上がっていくと思います。2-0とか3-1とか突き放すゲームがやりやすくなるので。楽しみにしたいですね。

3連戦での失速感が不安な件について


7節、8節、9節も春休みの3連戦で非常に苦しい戦いでした。大分にドロー、横浜に1-3と完敗。そして、愛媛戦ではなんとか2-2のドローと。明らかにチームのパフォーマンスがイマイチになってきている。その点について「これで大丈夫なんじゃろうか?」と不安に思う人も少なくないと思います。


結論から言ってしまうと、多分大丈夫です。預言者じゃないので断言はできませんが、多分このチームいずれちゃんとめっちゃ強くなると思います。だから、そこまで心配はいらない。


それはなぜか?というと、強いチームになるためのメンタリティが過去1備わっているチームだから、です。たとえば、チーム内に激しい競争があること、勝利のために日常から細かいところにこだわれること、試合でも「まあこんなもんでいいだろう」みたいなルーズさが少ないこと。粘って勝利を信じて戦える我慢強さ。などなど。強いチームになっていくために必要と思われる要素を今年のチームはちゃんと持ってスタートしているなと思うんですよね。

しかも、過去最高と言える補強をしてメンバーはそろってます。いずれ、重たい歯車がかみ合ってくると一気にグワン!とすごい力が出せるチームになる可能性があるんじゃないかなと。それこそ2016年より、2022年より、さらに上に行けるチームになれると思います。

ただ、問題が一つあって・・・

チームが噛み合って本格化してくるのがいつになるのか?ということです。2022年も433でスタートしたけど途中から切り替えて結果が出てきましたよね。かなり追撃しましたが、それでも3位どまりでした。本格化してくると勝手に勝ち点はついてきますけど、遅すぎると間に合わないんですよね。自動昇格に求められる勝点のペースは1試合あたり勝点2ですから、かなり要求は高い。その高い要求をクリアして、ちゃんと勝ちつつチームをどうやって本格化させていけるか?が非常に注目ポイントなんじゃなかろうか?と思うわけです。もう、この辺は3位では味わえない緊張感ですよね。

そういう意味で、もっとも苦しかったのがこの9試合、特に最後の3連戦だったんじゃないかな?と思うんですよ。


ここ9試合では2度の連戦を含んでいました。日程的に過密でメンバー選考が難しい山が2つあったわけですね。これは開幕してからわかったことですが、今年のファジはキャンプの時点で離脱している選手が複数名いて、それこそ開幕戦でも「あれ?この選手ベンチ外なの?」ってひとがたくさんいましたよね。そろこそシャビエルとか大きな話題になってました。

さらには、シーズンに入っても離脱者がぽろぽろと出てきており、鈴木喜丈、岩渕弘人など代わりの効かない選手も離脱しています。こないだ復帰してきましたけど、齋藤恵太も一時外れてましたし、高橋諒なんかもベンチに入っていないですよね。

で、ここが大事なポイントなんですけど、いっしょに練習したり、いっしょにゲームに出たりすることでチームとしての練度も、選手間のコンビネーションも上がっていくんだと思うんですよ。ところが、離脱してた人はいっしょにあんまりやってませんから余計に時間がかかると。


ここで、これまでの選手の出場試合数を見てみます。ルヴァンを含めた10試合のデータですが、いいように言えばある程度メンバーを固定して戦えたともいえます。しかし、一部の選手に負担がかかりすぎた連戦でもあった、と。特に藤田息吹、末吉塁、グレイソンなんかは、それぞれプレータイムが810分、796分、708分と非常に高くなっている。太田龍之介、輪笠や竹内、高橋や高木というように、いずれもバックアップがあまり機能していないポジションの選手たちです。なので出てもらうしかなかった、という感じじゃないかなと。



シャビエルや太田龍之介は途中からチームに戻ってきましたけど、彼らはあまり長い時間チームでいっしょにやってませんからね。お互いの特徴とかそういうすり合わせの時間もまだまだでしょう。ところが、負担が重たくなっているし、連戦だしで、出てもらうしかない。そういうかなり苦しいメンバーのやりくりだったのだろうと思うんですよ。だからコンビネーションとか連携面でチグハグした感じはどうしても出てくる。

連戦が続くので練習試合もできない。すると、なおさらゲーム形式の中で合わせていくチャンスが減ってしまう。さらには細かい修正もしっかりとできない。しかし、勝たないといけないっていう。そういう状況だったのかなと。メンバーをそろえて、ケガや疲労とうまく付き合いながらなるべくたくさんゲームや練習で使ってチームの練度を上げていく。そういうことをやるためのフェーズとして、この9試合はかなり岡山にとってはキツかったんじゃないかなと。

したがって、今一番大事なのは時間かな!と思います。

チームで練度を高めていく時間。あと、しっかり休息する時間。やっと愛媛戦で連戦が終わって、次の秋田戦、熊本戦は、1週間しっかり時間があるスケジュールですから、ここ2試合でどうなってくるかは極めて重要なのかな?と思います。2週間チームを作れますからね。だから、たぶんパフォーマンスは戻ってくるんじゃないかなと。先ほどの本格化の話も含めて、どのタイミングで再びトップに近いパワーを出せるようになるか?非常に注目ですね。

第2QはJ1経験クラブとの対戦が7つもある!



ということで、第2Qの10試合の日程を確認しておきます。秋田、熊本はほぼ1週間の間隔。しかし、ホーム清水戦からはまた3連戦になります。なので、少なくともここまでには状態を上げておきたい。清水、山形、徳島ですからね。岡山と戦力的にそん色ない、あるいはそれ以上と目されるJ1経験クラブとの対戦が7つもあるのがこの第2Qの大きな特徴かなと思います。

けが人も戻ってきていよいよ競争が激しくなってくるでしょうし、負担がかかりすぎていたところをある程度分散させながら戦っていけるんじゃないかな?と思います。かなり厳しい10試合になりますが、ここではやっぱり新しい戦力の台頭を期待したい。チャンスですよ。藤井葉大とか、マジで出てきてほしい。ここでしっかり戦って結果残せたら、いよいよほんとに視界が開けてくるかもしれない!

そのためにもまずは秋田戦、熊本戦、注目していきましょう!そんな大注目のアウェイ秋田戦ですが、ゼロファジが解説を務める観戦会があります!

《日時》 4月14日 14:00KO
《場所》 クラフトレインボー 岡山県岡山市北区野田屋町2丁目5−4
《参加費》無料
《定員》10名くらい
※年齢制限はありません
※ソフトドリンクもあるのでお酒のめなくてもOK
ちなみにゼロファジも普段はほとんどお酒飲みません

ああだこうだと言いながら試合を楽しめる会にしたいなと思いますので、ぜひご参加ください。もちろんやわらかフットボールでお伝えしているように、やわらかくお話します。リアルタイム解説とかちょっとハードル高いけど・・まあ、やれる範囲で!


こんな風にサッカーを言葉にできるとすごく楽しくなってきます。そのために必要なベーシックな知識を、YouTubeのメンバーシップでやっているサッカー観戦入門講座『やわらかフットボール』でお伝えしています。
今年の第2期は、5月9日から開講しますので興味のある方のご参加をお待ちしております。以下に、講座の概要と第1期の初回無料ライブの動画を貼り付けておきますので、ぜひチェックしてみてください!











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