【スタッド・ランス】伊東純也のアシストに学ぶサッカー観戦のコツ
どうも、ゼロファジです。
今回はスタッド・ランスに所属する日本代表伊東純也選手の見事すぎるアシストのシーンを題材に、サッカー観戦に役に立つ基礎的な知識について紹介していきます。なお、シーンを再現してお話を進めていきますので、実際の試合を見る必要はありませんのでご安心ください。
該当するシーンはハイライトで確認できますのでよかったらぜひ!
「デブライネみたいだ!」と称賛された美しいアーリークロスでしたけども、シーンのはじまりはランスのコートのペナルティエリアのちょい外でボールを奪ったところでした。
まずは、ランスがボールを奪った直後のタイミングの選手の位置を確認してみますね。するとこのように、ランスは前線の選手を3人残して、他の選手で守備を固めブレストの攻撃を受け止めていることがわかります。なお伊東純也は右サイドの定位置にいて、ブレストの選手が一人ケアしている状態。
ブレストは人数をかけて攻撃に出ていますから、当然その分後ろに配置できる選手の人数は減ります。サッカーではピッチのラインと守備の選手のいる位置でスペースの出来かたが変わります。そこへいくと、ほぼ全員が相手コートに入っているのでブレスト陣内のスペースは広い。ランスはそこを素早いカウンターで狙っていきます。サッカーの攻撃はボールを前に「運ぶ」ことで表現され、守備はそれを「防ぐ」ことで表現されます。なので、ランスは「運びたい!」。ブレストは「防ぎたい!」。
次のシーンにいきましょう。ボールを奪ったランスの選手はとても上手にタテパスを通し、前線のFWの選手へとつなぎます。このシーンは秀逸ですね。とてもうまく「運ぶ」を実現できています。
赤色のエリアを見るとわかるようにボールの後ろにブレストの選手が7人もいますよね?彼らがボールの前進を止めるべく「防ぐ」をやるためには、少なくともボールよりも前に立ちふさがらなければなりません。ところが、タテパスを通されてしまったので、置いてけぼりにされてしまっています。ブレストが守備力を回復させるにはボールの前進を遅らせて、選手が戻る時間を稼ぐ必要があります。
FWから右サイドに展開され、伊東純也とブレストのDFの1対1の状況を迎えます。サッカー観戦の楽しさの大きな要素に、「次のプレーを予想する」ことがあります。ここからどうやってゴールに結びつけるか?考えながら見るとより楽しくなってきます。ドリブルか?パスか?パスならどこに出すか?たとえば、
伊東純也といえば圧倒的なスピードなので、タテに抜け出してクロスを味方に合わせるパターンも予想できるでしょう。
あるいは、パスなら誰にどこであわせてフィニッシュさせるか?そういうことを予想しながらみるのがサッカーの大きな楽しみです。そのためには、ボールを受ける伊東純也だけじゃなくて、他のエリアの情報をチラ見して味方の位置や相手の守備の位置を確認しておくと吉です。さて、伊東純也はどんな選択をしたのか?シーンをすすめます。
まず、ここで注目したいのは伊東純也についていたブレストのDFの距離の取り方です。あまり距離をつめず少し離して警戒しているのがわかります。みなさんご存知の通り伊東純也は信じられないくらいスピードが早いので、ここで加速してタテに抜けられるとめんどうなことになります。そこでやや距離を取って伊東純也が加速してドリブルをしかけても置いていかれないようにしたのでしょう。ところが・・・
相手のDFが距離をつめてこなかったので伊東純也には余裕がありました。タテにドリブルで行く選択肢は持ちつつも、視線をずらして他のエリアの状況を確認する時間がありました。こうなると、ドリブルだけじゃなくてクロスも選択肢として持てるわけですね。味方がどの辺にいるかわかっているので。
ちなみに、同じタイミングでゴールを決めた選手が伊東とアイコンタクトで「走るよ!」って言ってます。伊東純也は余裕をもって中を確認できていましたから「よっしゃ!そこに蹴るね!」というわけですね。
やはりドリブルでタテに抜けられるのを警戒して寄せてこないDF越しにピンポイントのアーリークロスを蹴り込んですばらしいアシストを記録と。いや、すごいキックだなこれは。伊東純也は右利きなので、右に弧を描く軌道になります。そうすると、相手選手が立っている近くを通って飛んでいくので、下手するとDFに引っかかって残念でした!みたいなことになるんですが、そこを通してドンピシャの場所に曲げて通すんですから・・・
スピードが早いだけでも大変なのにあんなクロスを通されてしまったら、もう相手はどう抑えたらええんじゃい!?というところでしょう。こんな風にサイドの選手がドリブルもクロスも怖いよ!ってなったらとても大きな武器になりますね。
もし、伊東純也がどんな選手なのか知らない人が見たら「対面のDFはなんであんなに距離を取って守ってるんだ??」と不思議に思う人もいるかもしれないです。でも、「伊東純也は早い」という知識を持っているとこのように読み解くこともできるわけですね。選手の特徴を知っておくことが味わいの深みを生んでくれる例かなと思います。
ということで、カウンターに入りそうなとき「運ぶ」「防ぐ」のせめぎあい。そしてボールを受けた選手から次にどんなプレーが期待できるか予想して観ること。さらに、選手の特徴を知っておくと、味わいが深くなるよ!ということでした。
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