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第4回 勉強会 「みんなでやってみよう!コンポストで生ごみの堆肥化」

ゼロカーボン(カーボンニュートラル)に向けて一人ひとりが主役となるための勉強会。

第4回はコンポストをテーマに、白馬村のごみ処理の現状や地域で実践している方々のお話を伺いました。

日時:2021年6月24日(木)19:00~21:00
場所:白馬ノルウェービレッジ(オンライン併用)
参加者:70名(会場40名、オンライン30名)

白馬村の燃えるごみ処理の現状と課題

白馬村のごみ処理の状況について、自宅でコンポストを実践している白馬村役場住民課の原田さんからご説明いただきました。

燃えるごみは、各家庭から集積場に持ち込まれ、収集したものを北アルプスエコパークで燃やし、焼却灰は大町市グリーンパーク(最終処分場)に埋め立てられています。

ここでクイズです!

  1. 生ゴミは燃えにくいから助燃剤(重油)を使っている?
    →使っていません!

  2. 火力を上げるためにプラスチック製容器放送を燃やしている?
    →燃やしていません!

  3. 燃えるごみ1tあたりの処理費用は?
    →約23,000円です。

長野県は一人当たりのごみ排出量が少なく、6年連続で全国No.1に輝いています!
一人1日当たり816g(生活系553g、事業系263g)で、県民一人ひとりの意識と、行政や団地の取り組みの成果が表れています。

市町村別に見てみると、白馬村はでワースト5…。
一人1日あたり1,171gで、下位に並ぶのは観光地・別荘地が多く、事業系ごみが多いのが特徴です。(生活系ごみでみると48位/77市町村)
村民一人当たりの処理費用は年間約10,000円となっています。
観光地とはいえ、この状況で良いのでしょうか…。

白馬村のごみ排出量の推移を見ると、人口は減っているのにごみはあまり減っていない状況です。

ごみを減らすことは、再資源化(資源の有効活用)、二酸化炭素排出量削減(環境負荷低減)、処理費用節約、焼却炉や最終処分場の長寿命化などたくさんのメリットがあります。

白馬村では、4Rの実践に取り組んでいます。

  • Refuse:不要なものを買わない・断る

  • Reduce:できる限りごみを出さない・減らす

  • Reuse:繰り返し使う

  • Recycle:資源として再利用する

ごみの分別を行ったり、食べ残しを減らすなどできることから始めてみましょう。
住民課では、多くの方に生ごみ処理にぜひ取り組んでいただきたいと思っていて、補助制度も設けています。
燃えるごみの30〜40%が生ごみと言われていて、生ごみを減らすことができれば、焼却料やごみ出しの頻度の減少、集積場の汚れや匂いの軽減、二酸化炭素排出量の削減など多くのメリットが生まれます。

電気式またはコンポスト型の生ごみ処理機を購入される住民・事業者を対象として、購入金額の2/3以内を補助する制度があります。
(電気式は4万円、コンポスト型は1.5万円が上限)
また、生ごみ堆肥化基材「ぱっくん」の購入補助もあります。
美しい白馬村の自然を守るために、ごみの分別・減量化にみんなで取り組みましょう!

白馬あーす隊の活動

長年にわたり地域でごみ減量化に取り組んでいる「白馬あーす隊」の渡辺義子さんに、これまでの活動やコンポストについてお話いただきました。

ごみ処理を広域化するという話になった時に、大町市の友人から「白馬村のようにごみを分別せず捨てている地域と一緒に処理したくない」と言われたのが設立・活動のきっかけで、15年ほど活動しています。
当時、集積場に出されるごみは役員が点検していましたが、焼却場に直接持ち込まれるごみは中身を確認されなかったり、移住された方が移住前の自治体のルールで捨ててしまっていたために、分別ルールが徹底されていない状況でした。

何が大切かと考えたときに、ごみを分別すること、賢い消費者になる、自分たちの暮らしの中でどこかに迷惑をかけたり何かを搾取していないかという消費活動に目を向けて、地球の資源や環境を考えることを設立趣旨としました。

主に啓発と実戦の活動をしています。

みなさんに知っていただくために2007年9月から「かわら版」を発行しています。(現在115号!山本新聞店さんにもご協力いただいています)

また、学習会や見学・視察会、映画上映をしたり、文化祭で生ごみ堆肥化の展示ブースやリユースコーナーなどを設けています。

「分別がわからない」という方のために、ハピアの駐車場で月1回土曜日に正しいごみの出し方を教える「くるくるリサイクル」を、広域焼却場ができるまで10年近くにわたり実施してきました。しっかり分別することができるので、回収業社の方も好意的に協力していただきました。

「食器リサイクルをすすめる会」を立ち上げて不用食器のリサイクルを毎年9月〜10月頃に実施しています。
不用食器は破砕されて埋め立てられますが、埋立地にも限りがあることに加えて、陶器を作るための良質な土が枯渇してきているという課題があり、中国から購入しているそうです。
集められた不用食器は粉砕されて原材料として20%程度混ぜられて新たな食器に生まれ変わっています。

生ごみ堆肥化の推進にも住民課と一緒に取り組んでいます。

保育園に木枠のコンポストを設置したこともありました。職員の負担が大きく、現在は電気式のものが使われています。

最後に、白馬あーす隊の5箇条をご紹介します。

  1. 買い物はマイバッグで

  2. 買いすぎず作りすぎず良いものを長く

  3. スーパーの回収や学校の資源回収を利用しよう

  4. 資源ごみは資源へ

  5. 生ゴミは直処理を

いろいろ取り組むと、生ごみの減量化くらいしか残らなくなります。
生ゴミは多くを水分が占めていて、先程の市町村別の排出量も重量で計算されているため、水気を十分に切れば重量は減るし消却費用も二酸化炭素排出量も削減できます。
ごみとして燃やしてしまうと、資源であるものが灰になってしまう。
堆肥にできればごみ出しの頻度も減って、費用もかからず、土を良くすることもできます。
ぜひみなさんで取り組んでいただきたいと思います。

先進地域の事例紹介

高山村では、40年前から各世帯の生ごみを集めて堆肥化する施設を運営しています。水切りした生ごみを新聞に包んで、肥料にできる専用の紙袋に入れて集積場に出すと、地力増進施設に運ばれて、牧畜から出る牛糞等と混ぜられて、40日間程度で堆肥になっています。
白馬村は観光地なので臭気の問題などもあって難しいかもしれませんが、ピットのドアを開けた時だけ臭うくらいで、施設自体は特に臭いはありません。

大町市では、八坂地区に牧畜を営んでいる地域があり、温泉郷の旅館から出る生ごみと、学校給食の生ごみを処理している施設があります。基材と生ごみを混ぜて撹拌するだけですが、適切に処理されているので臭いはほとんどありません。埼玉県の業者に委託していて、処理能力に余裕はありますが、白馬からの持ち込みは受け入れてもらえません。

行政ですぐにできることとして挙げられるのは、全国でたくさんの自治体が実施している「生ごみ出しません袋」です。
生ごみを出さない人に無料で袋を配布して、ごみ袋を買う必要がなくなるため、コンポストをやってみようという動機付けになると思います。

コンポスト実践例紹介

渡辺義子さん(白馬あーす隊)

最初は密閉式容器(EM菌)でやってみましたが、臭いが気になってやめました。
次にぱっくんをやってみました。段ボールの大きさは家庭から出る生ごみの量によって選んでいただき、ハピア(Aコープ白馬店)にピートモスともみ殻くん炭を混ぜた基材が売っていますので、それを箱に入れて生ごみを入れるたびにかき混ぜるだけです。生ごみを入れて混ぜる度に温度を上げて頑張って処理してくれるので、かわいさ・愛おしさを感じて育てているような気持ちになります。ただし、毎日混ぜないと虫が発生しやすいため、虫が嫌でやめてしまう人が多いです。虫が出たら外で逃すか、虫も肥料と考えて中に敷き込んで温度を上げて死滅させるなど、虫とも上手く付き合うくらいの大らかな気持ちの人が向いていると思います。上に厚めの布をかけることで、虫の侵入を防ぐことができます。温度が上がらないと感じたら、廃食油や天かすなどを入れて混ぜると温度が上がって発酵が進みます。半年〜1年くらい使ったら花壇や畑などに使い、新しいものを買って、前のものも少し混ぜて育てるという感覚で取り組んでほしいです。費用も安く、そのまま庭や畑に持っていけるので、やりやすい方法だと思います。
現在は木枠のコンポストを使っています。90cm四方の大きさがあるため「生ごみがたくさん必要」と言われていましたが、枠の中を一部ずつ使っていくことで、一般家庭から出る生ごみの量でも問題なく使えています。多くの堆肥ができるので、取り出したり運んだりするときの大変さはあります。冬は周りに気泡緩衝材(プチプチ)を巻いて使っていて、処理に時間はかかりますが、待っていれば処理されていきます。2台を半年ずつ使い、宿泊業の分を含めても2段くらいで事足りています。

福島のり子さん(ロッジ やまじう / mauka outdoor)

代々農家民宿を営んでいて、昔は直接畑に還元する形で生ごみを堆肥化していましたが、今は木枠コンポストを使っています。
生ごみ=資源という考えが強く、自分の子どもたちも同じように生ごみの堆肥化を身近に感じている状況です。

1台目の木枠コンポストは雪や雨で劣化して壊れてしまい、現在は2台目のものを使っています。籾殻を敷いて生ごみを入れて、住民課で販売しているZ菌を撒いて、その上に再び籾殻または蕎麦殻をかけて蓋をして、それをミルフィーユ状に重ねていきます。
メリットは簡単であること(混ぜたり虫を気にしたりする必要がないこと)で、外に設置しているため臭いも気になりません。
また、1段ずつ積み上げられるため、生ごみの量に応じて高さを調整することができます。一冬寝かせて、春に堆肥として畑に撒くので、春になるとまた低いところからスタートします。
卵や貝の殻は堆肥になりづらいため、細かく砕いたり、貝は燃えるごみで出してしまうこともあります。
冬に処理が進まないことが課題で、畑ごみも含めて冬の間一箇所にまとめて保管しておくことが難しいため、共同の施設などがあればいいと思いました。

星野秀幸さん(白馬オーガニックマーケット)

自然農やパーマカルチャーに興味があり、建築の仕事をしながら、白馬オーガニックマーケットの事務局をしています。

ぱっくんと似た感じで、土嚢袋を使ってコンポストをしています。
畑などにある土を入れて、籾殻を混ぜて発酵が進みやすい状態を作ったところに生ごみを入れて、発酵を促すために少しの米糠を混ぜています。
生ごみが多くなったときには、籾殻を追加しています。
コンポストの話になると難しい話になりがちですが、「水」と「酸素」と「温度」の3つのバランスを保つことを意識しています。
水が多くなりすぎてしまう場合が多いと思いますが、まな板で切ってそのままコンポストに入れれば良いのですが、生ごみを切った後にシンクに流してしまうと、野菜などが本来持っている水分以上に吸収してしまいます。コンポストに入れたときに水分量が多く水が溜まってしまうと酸素が行き届かなくなり、酸素が無いと温度は上がらなくなり、発酵ではなく腐敗して虫や臭いが発生してしまいます。
水分が多いと感じた時は、日当たりの良い場所に出したり、発酵を促進させるために米糠を多めに入れたりしています。
温度を上げたいときは米糠や廃油を、酸素を入れたいときは空気層を確保するために、分解されにくい籾殻を入れると良いと思います。
この時期は温度も高く発酵が進みやすいですが、白馬の場合、冬の温度が低いので、木枠など外に設置するものはどう温度を上げてあげられるかが課題となります。
家族3人分の生ごみは土嚢袋2つで処理できています。袋なので簡単に撹拌できたり、秋から冬にかけては段ボールに新聞紙を入れて保温を心がけています。
難しく考えず、水・酸素・温度のバランスだけは意識して取り組んでみてほしいです。

高田翔太郎さん(Protect Our Winters Japan)

コンポスト歴は7年で、最初は本を読んだり調べたり、段ボールや土嚢袋もやってみたりしましたが、早い段階で今の形に落ち着いて、その後は特に進化もしていませんが問題もストレスもない状態で処理しています。生ごみは年間を通じてゼロで、畑とキッチンが循環しているという心地よい生活ができています。

料理の際に出る生ごみは、奥にある容器に一時的に保管して、2〜3日で一杯になるため、屋外のコンポストに入れに行っています。
コバエが出たらいっぱいになる前に外に捨てに行っています。

容器は炊飯器の釜で、使わなくなったお皿を蓋として利用しています。卵の殻は分解されにくいので、細かく砕いてから入れるようにしています。

キッチンから庭を見た様子ですが、奥の木が生えているあたりがコンポストのエリアで、外でやる場合はどこに配置するかというのは重要だと思います。
遠いと捨てに行くのが大変だったり、家の近くはキッチンガーデンにしたいということもあり、キッチンから7〜8mの場所にあります。

木枠も設けず、そこら辺にあった木を適当に並べているだけです。
日本では木枠やプラスチックのものが使われていますが、ニュージーランドやタスマニアで有機農家の家を点々としながら旅をしていたときに、どこの家も適当にどんどん捨てていくラフなスタイルで実践されている様子を見てきたので、このような形でやっています。
ポイントは区画を2つに分けていることで、永遠と生ごみを入れ続けていると堆肥として使うタイミングが来ないので、春から7月頃までは左側、8月以降は右側を使い、冬前くらいには左側の堆肥を畑に入れられるような形で使い分けています。
生ごみが露出していると鳥が集まってきたり夜に動物が来たりするので、左上にあるコンパネ(木の板)で蓋をしています。
温度が低かったり水気が多いと感じる時は、蓋を外して日光を当てるようにしています。

日々分解が進んでいくのが、見た目や触った感覚でわかるのも面白いし、ジャガイモやカボチャ、アボカドなどが生えてくることもあり、植物の生命力を感じることも楽しみになっています。

毎日のように生ごみを入れても、それなりに分解は進んでいると感じています。

冬は、積雪でコンポストエリアが確保できなかったり、屋根があっても気温が低く分解が進みにくいため、土嚢袋に生ごみを溜めて、ウッドデッキの上で保管しています。分解が進まないということは虫も臭いも発生しないということなので、特に気になることはありません。
生ごみの80%が水分と言われていますが、このように置いておくだけでも水分が抜けて、体積が減っていきます。3人家族で、食べ残しも少ないし、塩分・糖分が含まれるものもかなり少ない方だと思いますが、一冬溜めても土嚢袋2袋分くらいで収まるため、スペースはそれほど取りません。

草本朋子(Hakuba SDGs Lab)

コンポストはずっとやりたいと思っていましたが、虫や臭いで諦めたという人が周りに多く、一歩踏み出せずにいました。
数ヶ月前に知人がSNSで良いと紹介していたLFCコンポストを見て、これならできそうと初めてみました。

都会のマンション暮らしのような人がベランダなどで気軽にできるように開発されたもので、かわいいバッグ型の外袋と内袋、基材がセットになって初回は2,980で、ある程度溜まったら内袋は外して熟成させて、その間はもう1セットを購入して処理していくという形になっています。

肉や卵の殻なども含めて水分も気にせず1日300〜500gくらいを投入して良いということで、貝殻以外のものは入れていました。
蓋はきっちり閉まるようになっていますが、コバエなどは発生するので家の中ではなくベランダに置いていました。
混ぜていると温かさを感じて、微生物が頑張って分解してくれているのを感じられました。

今は3人で暮らしていますが、生ごみが毎日300〜500g以上出てしまい、すぐに一杯になってしまったので、水桶を買ってきて底面と側面にドリルで穴を開けて、庭の端に1/4くらい埋めて、蓋をして使っています。
基材が良いせいか、調子良くどんどん分解されている状況です。量も気にせず入れていますが、独特の土のような匂いはしますが、腐敗臭のようなものはありません。
水桶なので雨などの水分で膨張して締まるようになっているので、容器も調子良く使えていますが、冬になったらどうなるか、生ごみの保管なども含めて心配な面はあります。
手軽にできて、燃えるごみの量もかなり減り、家庭から出るごみのほとんどがプラスチック製容器包装であることを改めて感じます。

コンポストアンケート結果報告

勉強会の開催にあたり、コンポスト実践者を対象にインターネットでアンケートを実施しました。
21名にご回答いただいた結果を報告しました。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

*コンポスト素人が作成したアンケートであるため、質問や選択肢が適切ではない部分があるかもしれませんが、ご了承ください。

コンポスト何でも相談会

*専門家ではなく実践者の意見や考えであることを踏まえてお読みください。

  • グレープフルーツの皮なども分解されますか?

    他のものに比べると時間はかかりますが、分解されます。細かくすると分解が早く進みます。

  • 水気を切った方がいいという話がありましたが、干してから入れた方がいいですか?

    シンクに捨てないようにすれば、特に干す必要はありません。水分が多いと感じたら、籾殻を入れるなどして対応しています。

  • 籾殻はどこで手に入りますか?

    農家さんとお友達になるか、自分で稲を育てましょう!精米所でも持ち帰れるかもしれません。
    以前籾殻を大量に使っていた近隣自治体の酪農家が廃業したため、農協は籾殻の使い道に困っています。農協と話して、みんなでシェアできるようなしくみを構築する必要があるかもしれません。

  • コンポストをこれから始めようと思っていますが、生ごみを入れる前に何をどれくらい入れておけばいいですか?

    基本的には生ごみの5倍程度の副資材を入れることが望ましいと思います。気温が高い夏場は少なくても良いかもしれませんが、冬場は温度が上がらないため、籾殻などだけでは処理が進みにくくなります。冬は生ごみの上に副資材を重ねて春まで待つしかないかと思います。

  • 土は入れた方がいいですか?

    生ごみを処理することが目的であれば、土は無くても大丈夫です。花壇や畑などで使う際には、動物性の堆肥を混ぜて肥料の成分を調節する必要があると思います。
    土と米糠の割合を4:1くらいで混ぜて、土本来の微生物が持つ力を高めてから生ごみを入れています。分解してくれるのは微生物なので、微生物が活発に動いてくれる環境を考えて、水と酸素と温度のバランスを整えています。籾殻は分解されにくい炭素物であるため、温度を上げるためではなく、空気層を確保するために入れています。藁や茅、おが屑なども同じ働きをします。
    微生物が活発に働く種ができたところに、炭素物である生ごみを入れて、さらに発酵を促すために米糠を入れるようにしています。
    堆肥を作るときには好気性と嫌気性という大きく2つの方法があるため、どういう方式で何を使うかによっても変わってきます。

  • 生ごみを燃えるごみとして出さないということと、肥料を作るということと、目的によって違いもあると思いますが、前回の勉強会で話が出ていた落ち葉についても入れても良いのでしょうか。

    生ごみと別に畑で落ち葉を堆肥にしていますが、生ごみの方でも温度を上げたいときには入れることもあります。
    飲食店を営んでいますが、知人の畑の端にコンポストを設置して、土の上に生ごみを入れて、その上に籾殻ではなく落ち葉を入れています。落ち葉は秋には燃えるごみで出すくらい、いくらでもあるので、どこかに保管しておけば良いと思います。バケツ1杯の生ごみに対して、野菜のコンテナ1杯分の落ち葉を入れています。特に根拠を持っているわけではありませんが、庭を見ても落ち葉の下の層は分解されています。難しいことは考えなくても、森のシステムとして、そこにあるものを使えば良いと思います。

提案・意見など

  • 白馬村には、「はくばの豚」の豚舎があり、微生物が持つ良質な酵素を有する糞がたくさん出ていますが、せっかく大規模な豚舎があるにも関わらず、地域であまり使われていない状況です。高山村では、牛糞や鶏糞など、日によって違うものが混ぜられますが、白馬では豚単一の安定した生糞を確保することができます。
    堆肥舎を立ち上げるのであれば、豚糞と籾殻を混ぜて微生物を繁殖させてパウダー状の戻し堆肥を作ることが大切です。

  • 大町市社会福祉協議会で、障がいを持つ方々が作っている「ぼかし和え」(EM=微生物を糖に培養させたもの)を太田薬局で販売しています。
    コンポストから少し臭いが出てきたときに上から振りかける形で簡単に使えて、価格も150円と安いのでオススメです。
    *かわいいネーミングも提案してみましょう!

  • 家庭で出る生ごみは量がそれほど多くないと思いますが、多くの生ゴミが出てしまう飲食店でも処理し切れるのかという不安があります。
    また、油はどれくらい入れていいのか、塩分・糖分・唐辛子などが多く入るとどうなるのかなど、素朴な疑問もたくさんあります。
    前回の勉強会でお話いただいた安居さんは、生ゴミに対して落ち葉や籾殻をどれくらい入れるべきかノウハウを持っていると思います。それぞれ実践している中で得た知識や経験を持ち寄るのも良いですが、科学的な視点からもしっかり勉強してみんなで情報を共有できるとありがたいです。

ご参加いただいた皆さんに、どのタイプのコンポストで取り組んでみたいか聞いてみたところ、木枠コンポストや土嚢袋などで多くの挙手がありました。

そして、目的や手法、考え方なども様々ですが、コンポストに関する情報をあれこれ共有して、みんなで楽しく生ごみを処理していけるよう、Facebookグループを作ってみました!

北アルプス コンポスト研究会

お気軽にご参加・投稿いただき、みんなで学び合いましょう!

参加者からのお知らせ

エコロンシステム

白馬村で工務店”守破離”を営む横山義彦さんからご提案いただきました。

「微生物の働きで土に返す」という共通する部分があり、建築業の視点から浄化槽についてお話させていただきます。

浄化槽は、下水道未整備地区などで生活排水を処理する装置です。

浄化槽は、初めに嫌気性微生物で汚泥を分解してから、好気性微生物で汚水をきれいな水にして外に放出される仕組みになっています。
空気を送り込み続ける必要があるため、24時間365日電気でブロワーを動かしていて、一般家庭の電気代の15%になると言われています。
また、年間数万円の管理費も支払わなければなりません。

浄化槽は、初めに嫌気性微生物で汚泥を分解してから、好気性微生物で汚水をきれいな水にして外に放出される仕組みになっています。
空気を送り込み続ける必要があるため、24時間365日電気でブロワーを動かしていて、一般家庭の電気代の15%になると言われています。
また、年間数万円の管理費も支払わなければなりません。

素晴らしい装置だと思いますが、法律的に浄化槽と位置付けられていないため、補助金の対象外であり普及が進んでいません。

電気も薬品も使わず、処理水は敷地内で還元され、装置の上にいても臭気を感じないなど、多くのメリットがあるため、将来的に白馬村でも広がっていくことを願っています。

閉会

たくさんの情報があって、頭の中を整理するのが大変ですが、Learning by Doing!の精神で取り組んでみましょう!

次回は7月8日(木)、北アルプスエコパークの職員にお越しいただき、ごみ処理についてもう少し掘り下げてみます!
焼却炉が24時間動いていたら、生ごみを減らしても意味がないのでは?という疑問を抱きますが、そんなことはありません!というお話をしたいと思います。
また、解体される清掃センターの跡地にできるリサイクルプラザについても詳細の内容を検討しているそうなので、みんなで考えて提案していきましょう!

参加者アンケート結果

上記の理由、勉強会に参加して感じたことなどをお聞かせください。

  • とても活発に意見が飛び交う刺激的な会でした。ゴミを減らして肥料にする暮らしをしていきたいと改めて思いました。

  • 前みたいにもっとディスカッションとかホワイトボードを使った活動がしたいです!

  • 色んな情報を得られてよかったです!学んだので実践もしていきます!

  • 実際にコンポストなどやってる方のお話を聞けたのが大変良かったです。

  • もう少し話し合う時間が欲しい。もっと話し合いたい。

  • エコロンシステム勉強したいと思います。

  • 皆さん白熱していてとても面白かったです。

  • 堆肥にしたいのか、生ゴミを減らしたいのか、自分のゴールによってやり方が多少違うことがわかりました。まだ、理解していない点がありますが、やりながら学びます!!

  • 過去、2回段ボールでやって、虫を発生させ挫折しましたが、三度目の正直でまたやってみようと思いました。

  • 色々な生活パターン、ごみの量などによって、どの方法が一番効率よく自分に合っているのか、色々チャレンジしてみるしかないと思いました。うちでも以前もみ殻大量に仕入れましたが、もみの部分は農薬が多くかかっている部分なので、気になっていました。話題に出ていた落ち葉や除草した草などを工夫してオリジナルで簡単にできる、続けられるコンポスト探ってみようと思います。今日はありがとうございました。

  • いろいろなやり方があり、それぞれの暮らし方にあった取り組みをしながら、ゴミの減量化につながるといいと思います。

  • とても良い盛り上がり方をしていて、素晴らしいムーブメントだと思います。地方にもこんなにも意識の高い人が大勢いることが今回よく伝わってきました。

  • 生ごみをコンポストで処理することで、環境への負荷を少なくし、ゼロカーボンにつながるのだと感じました。コンポストの情報がより多くの人に共有されることで、ゼロカーボンにさらに近づくのではないかと思います。

  • 興味あって勉強会に参加した人の熱意を肌で感じられました。逆にただ呼ばれて来た人の意識のズレも感じられ、良い意味でいい体験でした。今後、村民だけでなく国民全てに、ゼロカーボンの意義を浸透させるのが国の務めと感じました。

今後取り上げてほしいテーマ

  • 自然エネルギーについて。

  • 企業ができるコンポストを話し合いたい。

  • 地産地消の自然エネルギーの可能性について。

  • ゴミをエネルギー源として使えたり、環境に負荷をかけない暮らしを考えていきたいです。

  • 雪国文化圏における地域主導型マイクログリッドの可能性。

  • コンパクトシティとゼロカーボン。

  • 世界のゼロカーボンの現状。日本の具体的な今後の政策。オーガニック野菜や有機農業とゼロカーボン。


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