私がやっている「絵を描くためのインプット」7つをまとめてみた
「絵を描くために、インプットをしたいな」
絵描きの皆さんは、普段からどんなインプットをしていますか? 何かを習慣にしている方もいれば、中には「とくにやっていません」という方もいるかもしれません。
私はもともと読書が好きなので、「本を読むこと」は以前からやっていたのですが、イラストを描きはじめてからは、またちょっと違うことをするようになりました。絵を描くためにどんなインプットをしているか、7つのことを教えますね。
(1)好きなイラストレーターさんの絵を見る
まずはこれです。推し絵師さんの絵を、よーく見ること。とくにここ最近は、顔の描き方を変えたくて、お手本にしているイラストレーターさんの絵を毎日のように見ています(そして、自分もこうやって描くぞ、と妄想しています)。
あとは、絵を描いていて「ちょっとつらいな」と感じているときにも、推し絵師さんのイラストが心の支えになっています。絵を描きたい気持ちを思い出すために、画集をすぐ手元に置いて、ふとしたときにパラッとめくっています。
(2)ゲームをする
私にとって、ゲームは大好きな趣味であり、インプットの宝庫です。Twitterで繋がっている方はご存知かなと思いますが、私がいま描いている絵のほとんどはゲーム由来のもの。絵を描きはじめたきっかけも、「ゲームのキャラクターを描きたいから」でした。
とくに好きなジャンルは、RPGとシミュレーションゲーム。「戦う姿がカッコいい」「情景が好き」「世界観を感じられるものが好き」みたいな感覚は、ここから来ています。
ゲームをやっていると、「このキャラクターを描きたいな」「この場面を絵にしたいな」と感じるようになります。そうやって育てた「描きたい!」気持ちを、イラストで表現しています。実際に描くときには、ゲーム画面のスクショを何枚も取ったり、設定資料集を手に入れたりして、資料集めをしていますね。
(3)Youtubeのお絵かきチャンネルを見る
絵描きさんで、とくに初心者の方であれば「Youtube」を活用している方が多いかと思います。私もそのひとりです。というか、お絵かき系Youtuberさんがいなければ、私はいまも「絵が描けないまま」だったと思います(笑)。
私がとくに、お世話になっているチャンネルは、
・さいとうなおき先生
・ディープブリザード先生(魔王様)
・焼きまゆる先生
この3名のイラストレーターさんは、デジタルイラストのことをレクチャーしてくれるので、私にとってはとても参考になる先生たちです。
それと、美術解剖学の動画は「KICStudio Drawing Hacks」を見ています。体がうまく描けなくて、アナトミーを勉強したい方には、とくにおすすめしたいです。
私は「#41 肩の描き方」から見はじめて、いまは脚の構造を勉強中です。
美術解剖学は、本を買っても、自分で調べても「わからん!」となってつまずきかけていました。キー先生の動画を見るようになってからは、少しずつ骨や筋肉のことを理解できるようになりました。
(4)クロッキーをやる
クロッキーは、インプットであり、アウトプットでもありますね。キャラクターの顔だけじゃなくて、体も描けるようになりたいなと思った頃から、私もクロッキーをやるようになりました。
普段使っている動画は「じぇすどろパーティ」。等倍再生だと描ききれなくてちょっと厳しいので、0.75倍速でやっています。
・じぇすどろパーティ
もう一つ、人物以外のクロッキーのために「らくがきおーぐ」さんも使うようになりました。小麦袋や簡単な図形、手の練習に使っています。
・RKGK.ORG(らくがきおーぐ)
(5)イラストに関する本を読む
イラスト関連の勉強でいうと、本もたくさん読んでいます。私はパルミーさんのような有料イラスト講座を使っていなくて、絵に関する知識の多くは「本を読んで、実際に自分でやってみること」で身につけてきました。
とくに好きな本は、
・『吉田誠治作品集&パース徹底テクニック』
・『プロ絵師の技を完全マスター キャラ塗り上達術 決定版』
どれだけ読んでもまだ吸収しきれないけれど、この2冊は、今でもよく手に取る本です。
あとは「どうやったらイラストレーターになれるのか?」にも興味があって、絵師さんたちのインタビュー集も読みました。
・『明日から絵描きで生きたい僕が身につけるべきは画力だけでなく××力だった』
ほとんどの方が、絵に関する進路を歩んでいるわけですが、わいっしゅ先生は「社会人になってからデジタルイラストを始めた」方です。そういうキャリアもありなんだなと、大人になってから絵を描き始めた私も勇気をもらえました。
(6)美術館・博物館に行く
美術館って、行ったことありますか? 社会科見学や授業などで訪れたことがある方もいるかもしれませんね。
私も最近になって「アート鑑賞」が趣味になりました。きっかけはこれまたゲームなのですが(笑)。一番好きな画家はゴッホで、今年も新宿の美術館に『ひまわり』を観に行ってきました。
アート鑑賞のいいところは、「絵を好きになれること」。美術館やギャラリーに行くと、何枚もの絵が飾られていて、「私はこれが好きだな」みたいにビシバシと刺激を受けます。そして、絵を描きたい気持ちが出てきます。
企画展系も面白くて、歴史に名前が残る画家であっても、若い頃と晩年ではまったく画風が違ったりするんですよね。「いろいろ紆余曲折あったんだろうな~」みたいな人生がわかるのも、なんだか親近感がわいちゃいます。
(7)オンラインセミナーに参加する
最近では、イラスト系のオンラインセミナーもよく開催されていますよね。私も、Wacomさんのセミナーには何度か参加しています。
こういったセミナーの良いところは、「現役の人気イラストレーターさんに質問できること」。私も過去に「カッコいい画作り、どうやっていますか?」など、質問を送って回答をいただきました。こういう体験って、自分の中で印象に残りやすいんですよね。
ライブドローイングを見るのも、「こういう描き方するんだ!」と発見があって楽しいものです。
【おわりに】忙しい人は、どうやってインプットする?
さて、今回は私がやっているインプットを7つ紹介しました。画力を上げる目的ならば「1. 好きなイラストレーターさんの絵をよく見る」が、きっと近道なのだと思います。私も最近になってようやく、お手本にしたい絵師さんを1人に絞ることができたので、絵の模写をやるようになりました。
とはいえ、そうすると「時間が足りない!」という悩みも出てきます。いや、もうずっと「時間の足りなさ」には悩んでいます。なにせ絵を描くのは、時間がかかることだから。
私が絵を描くのは、仕事も家事もぜんぶ終わった夜中がほとんどです。それでもどうしても忙しくて、何もできない日もあったりもします。こういう日は「今日は絵が描けなかったな……」と罪悪感が強いですね(汗)。
時間はだれでも等しく、1日24時間しかありません。絵を描くための時間を増やすことができれば、それがいいと思います。でも、難しければ、時間をどう使うかを考えることや、質を上げることなのかなと。
そのために、私はイラストレーターさんの考え方や仕事観を、積極的に取り入れるようにしています。絵の勉強も、自分が今一番興味のあること(=課題に思うこと)を最優先にして、頭に入りやすくするように。これは私が、本業のライター業でインプットするときも同様です。
いまはまだまだ描けないものも多いので、インプットも「学び」が中心。もしかすると今後、一次創作をやるようになったら変わるかもしれません。描きたい建物や風景、衣装を見に行くための取材をやるだろうなと、なんとなく思っています。
皆さんはいつも、何を、どんなふうにインプットしていますか?
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