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undemonstrativeness⁉︎単語学習について

undemonstrativeness

今読んでいるAnne of Green Gablesの本の中で出会った単語。ひと目見ておもわず「長!」と思うほど、文中でひときわ目立っていた。たぶんこの本の中で一番長い単語なのではないだろうか。

でもゆっくりともう一度見直してみると、あら、なんだ!

un-demonstrat(e)-ive-ness

と分解できるではないか。
こんな長~い単語と思って一瞬おじけづいたが、な~んだ、、、
と胸をなでおろした。(いやいやたかが単語に、、ちょっと大げさ!)

demonstrative は demonstrate(「~を説明する、〈感情など〉を表に出す」の意の動詞)の語尾に形容詞をつくる接尾辞 -ive がついて形容詞になったもの。意味は「(人や行動などが)感情をあらわに示す、感情的な」

そのdemonstrativeに否定の接頭辞 un- がついて undemonstrative となり「感情を表に表さない、控えめな」という意味になる。

その undemonstrative に名詞を作る接尾辞 -ness がついて、いよいよ undemonstrativeness となる。名詞となったのだから意味は「感情を表に表さないこと、控えめなこと」という感じだろうか。ちなみに私が持っている辞書にはこの長い単語 undemonstrativeness は残念ながら載っていなかった。

今 Anne of Green Gables(邦題赤毛のアン)を原書でぼちぼちと読み進めている。自分の体験したことや考えていること、感じたこと、自然に対する感受性をAnneが実に豊かな表現力で言葉にしていて、その英文を読むのがとても心地よい。そしてその言葉ひとつひとつを全て理解したくて、分からない単語と出会う度に辞書で調べてしまうのだ(だからなかなか読み進まない、、汗)。

そんな中で出会ったこの長~い単語。でもその〈語幹=demonstrate〉〈接尾辞=-tive, -ness〉〈接頭辞= un-〉の知識のおかげで、初めて出会ったにもかかわらず、またその長さにビビったにもかかわらず、意味がすぐに分かって読み進めることが出来たのでうれしかった~というだけの話なのである、、が、、英語の学習者であるだけでなく同時に英語講師、英語コーチでもある私はここで、
「ほらね、語幹、接尾辞、接頭辞の知識はすっごく役に立つでしょ。」と言いたくなっちゃうのである。

よく語彙力を上げるため、単語を覚えるためにどうしたらよいかと訊かれる。有名な「忘却曲線」を意識して繰り返すこと、思い出そうとするときに記憶に残るという「テスト効果」を活用すること、フレーズごと覚えること、などいろいろな方法があるが、この単語の成り立ちや語源を活用して語彙力を上げるという方法もとても効果的でお勧めの方法なのだ。この方法を適用できる単語であれば、辞書を引かなくても単語の意味するところをだいたい推測できるのだから。実際 undemonstrativeness は私の紙の辞書には載っていなかったけれど、全然大丈夫!

ちなみに本の中でこの undemonstrativeness という単語は Anne を引き取って育てている 「感情を表さずに」人生を送っていたMarilla が Anne を深く愛するようになったと述べられている場面で使われていた。

But she had learned to love this slim, gray-eyed girl with an affection all the deeper and stronger from its very undemonstrativeness.

若いころに和訳された「赤毛のアン」は読んだことはあったが、原書がこんなに素敵な英語の表現で満ちているとは全く想像もできなかった。本当に学びに満ちているすばらしい本なのだ。

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