「マーケット感覚を身につけよう」を読む(その10)
こんにちは、士業開業準備中のZeroと申します。開業へと背中を押してくれた書籍の中からマーケティングを勉強した本をご紹介しています。前回に引き続き、ちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう(ダイヤモンド社)」を取り上げます(10回目)。
マーケット感覚を身につける方法として、著者は5つの方法を提示します。
①プライシング能力を身につける
②インセンティブシステムを理解する
③市場に評価される方法を学ぶ
④失敗と成功の関係を理解する
⑤市場性の高い環境に身を置く
本日は、「②インセンティブシステムを理解する」についての気づきを書きたいと思います。
大人は複雑
人間の言動には何らかの理由がありますが、「欲しいものをもらえた→機嫌が直る」といった単純な子供とは異なり、大人はもっと複雑で繊細で泥臭いため、インセンティブの働き方、つまり「人間が動く理由や仕組み」を深く理解し、行動を予測・推測する必要があります。
自分の欲望に素直になる
われわれ日本人は「我慢が美徳」が良しとされますが、それよりも欲望を前面に出すべきだと著者は説きます。
本書では「皿洗い」を例に説明します。皿洗いは誰もがしたくはありませんが、ここで「我慢して皿洗いをしよう」とするよりも、「皿洗いをしたくない!」と多くの人が言い出せば、それを解決するための工夫や技術が生まれます。食器洗浄機はこのような声の中から生まれてきたのではないでしょうか。
規則や罰則で問題を解決しようとしない
また、日本人はまじめですので、なにか問題が生じた場合に、規則や罰則で解決しようと考えがちですが、これにも著者は異を唱えます。
ルールでがんじがらめに縛るよりも、問題に直面したら「どうしたら皆が進んでよい方向に動くようになるのかを考える」のがマーケティング感覚を養うコツです。
著者はこのように述べています。
「世の中の動きとは、そこに生きている人間の動きの集合体です。それぞれの人が何を求め、どんな気持ちがどんな行動につながるのか想像する力を鍛えないと、社会がどちらの方向に動いているのかもわからないし、マーケット感覚も身につきません」
本日はここまでに致します。ここまでお読みいただきありがとうございました。次回は「③市場に評価される方法を学ぶ」について書きたいと思います。
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