金融垢週末小噺:小笠原主任と監視システム
その日、課長は少し浮かれていた。
支店長が休暇を取っており一日不在なのだ。
支店長はとにかく鬼軍曹みたいな人で、
朝の朝礼から怒鳴り散らす人だった。
気が緩むのも当然だ。
朝の朝礼を終えて、いつもは足早に外出する面々も、
今日はゆっくり中に残っていた。
そんな中、いつも一番乗りで外に出る小笠原主任が、
いつものように8時50分ぐらいに「行ってきます!」と出ていった。
8時50分。
誰に会いに行くというのか。
そもそも会社がやっている時間じゃない。
個人宅にそんな時