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トンネルと映画

トンネルと映画

山梨の
山の上で
ゴルフをした
山並みの見える
気持ちのいい景色より
気をひかれたのは
高山蝶が
普通に茂みで
ひらひら飛んで
いたことだった

ゴルフ帰り
大雨になり
笹子トンネルを通った
崩落事故の起きる
一週間前の
ことだった

帰宅した時
雨はかなり弱くなっていた
車を
向かいの空き地に止めて
門扉をくぐろうと
したときに
忘れものに気が付いた
くるりとターンし
道路を渡ろうとして
車に
ぶつかった

トラブルになり
警察に
いった

疲労困憊の中の
トラブル
トラブルが
起きる前の
トンネルをくぐってきて
警察で
二時間
やりとり

相手が
謝ったので
許した
私の方が
悪かった
歩行者が
最優先
その常識に
私は乗っかって
私が悪いのに
許す
といった

ゴルフの時
一年で
山梨を後にした私を
私を山梨に
やった人間が
「失礼だ」
と怒った

私は
黙っていた
今からすると
意味が分からない

二年弱
翻弄されたな

山梨から
帰れる日を
手帖のカレンダーで
あと何日と
今日をつぶして
内示の日から
マスが
真っ黒に
墨塗の
文書みたいだ

手帖は
取っておいたけれど
今どこにあるか
わからない

そこに
昼間したことの
一部の記録は
書きつけてあるのだ
けれど
見ない

思い出したくない
という
わけでは
ない

細かく
思い出したくは
ない

ゴルフ場の
ちょうちょ

いい

映画を
三度
見返した

ストーリーを
何も覚えていなかった
シーンは
ところどころ
記憶している

さすがに
三度目となると
きちんと
見たという記憶が
のこる

しかし
さまざまな
謎と
ショッキングなシーンが
ちりばめられた
それは
意味につながらず
謎も解けず
唐突に
子供の歌で幕を閉じる
まあ
破綻している
思い付きを
重ねました

こういう事もある
とみて感じた

でも
なぜか
見てよかった
と思った
気が済んだ
という感じ

こういうものを
読んで
どう感じるのだろう

思いながら
書いている

特段
作りこみもせず
印象的でもない
エピソードを
かさねて
記録する

読んだ人に
共感を
求めるでもなく

これも
ある種の
「倒錯」だろうか
言いたいことが
伝わることは
倒錯では
ないな

倒錯的では
あるな
赤裸々に
隠れる
みたいな

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