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さつまあげどんと・アクリル粘土で裸婦の胴体

さつまあげどんと古い印判の皿
これで飯を食えと食卓の中央に
茶碗に盛られた白米のつやといい
湯気の上がり具合といい充分
簡素ながら十分

焼き魚はだめだけれど練り物ならば
魚の食べ方で育ちは測れぬ
雨が降りそうな曇天にうかび
いつまでも消えぬ主婦の笑顔の
板ガラスに映った下階の樹々









アクリル粘土で裸婦の胴体を
一度作ろうとしてバランスがとれず
出来かけたものをぐしゃっとこねなおし
改めて裸婦の胴体を作ってみた

なんだか少し興奮して余りの手足
鋏で切り離してから丸く切り口を
整え少し胸が上ずるような気持ちに
なったところでやはり乳首をつくろう
と乳房の部分の粘土を微細に
つねり上げたらうまくとがった
茶色がかった紫のマニキュアで
塗ったところ腐敗した人体の
様に見えもう一体捏ね上げよう

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