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サンスヴェリアの冬支度?

前にサンスヴェリア・ハニーの話を書いたよね。切った葉っぱを土や水に挿しておくだけで、株分けというのか何というのか、とにもかくにも、増やせるわけ。事実、増やせましたよ。
成果物を期待して唐辛子やオクラを育てていたのとはちがって、ピュアにグリーンハートなアティテュードでSDGsのポイント・オブ・ヴューからしてもプラティカルなエフェクトがプロミシングであり……ああ、嫌だね、こういう薄っぺらい言い回し……って、私は何をやっているのやら?
何はともあれ、これは地道ながらも楽しくなくもない作業でしたよ。うたい文句通りにサンスヴェリア・ハニーに幾許かの空気清浄効果があるのだとしたら、それは地球環境にとってもとってもいいことだろうしね。喜ばしい。イェー。
ただですね、季節という問題がここにあります。いくら東京が亜熱帯化しつつあるとはいえ、アフリカ出身のこの植物、寒い季節には屋内が望ましい。というか、おそらくマスト。ほな、家に入れればええやないかってなもんですよね。なんだけどさ、うちの銅くん(三きょうだいのうちの茶虎のお調子もの)はサンスヴェリア・ハニーを目にした途端に葉先をすべて食べてしまったという歴の持ち主でござい。
すでに新しい葉が出てきている株だけで四つあるんだけれど、家に入れ次第、光の速さで齧られてしまう危険性あり。うむ、大ありでしょう。でもって、うちの中で猫軍団の侵入を辛うじて防げているのは音楽部屋だけなんですよ。となると、その四つを全部そこに持ちこむのか。いやあ、ただでさえ狭いんですけれども。いやあ、困った。いやあ、いやあ、なんてぼやいてばかりで話が進まない。
コロナの時代が到来してから、ここで自分以外のレコーディングをしていないわけで、他の人は立ち寄らない。するとどうなるかというとですね、私のような弛んだ人間はものを片付けなくなる。散らかり放題。狭い部屋がますます狭くなっており、どうしたもんじゃらほい。いやあ、困った。

サンスヴェリア・ハニーを育てはじめたのは、二酸化炭素モニタってガジェットで音楽部屋の空気状況を測ってみたりして、酸素の重要性なんぞを遅ればせながら意識するようになったところから。空気の清浄化に役立つ(かも?)ということから、選択したものだった。こういう態度を学んだことは、コロナの数少ない効用のひとつだと言えなくもないかな。
これさ、猫に齧られたりさえしなければ育てるのにさして手間は要らないし、みんなでトライするのはどうだろう。政策として国を挙げてサンスヴェリア・ハニーを育てる。国民一人につき一つは育てましょう、みたいな。そうすれば、一億本以上が育てられることになるわけで、それなりの効果は期待できそうじゃない?
そうさな、まずは足元の文化区杉並から始めるのがいいのだろうか。区内の全小学校の生徒ひとりひとりに一鉢ずつプレゼント。教室後方にはずらーっとサンスヴェリア・ハニーの鉢が並ぶわけよ。いい絵じゃないですか。理科の授業で二酸化炭素を取り入れて酸素を放出するんだよ、なんてなことを学ぶ材料ともなるし、天然の空気清浄機というものとして社会の授業で環境問題を考えることにだって利用できなくもない。そういう実利的なことを考えなくてもさ、植物を育てるという経験自体に意味は十分にあるとも言えましょうし。どうでしょうね。予算もそんなにかからんよね。戦闘機買ったりするよりよほどいい。

なんてなことを思うわけですが、いやいや、全国にサンスヴェリア・ハニーを普及させる前に、とにもかくにも、まずはうちのやつらをどうにかしなくては。音楽部屋の片付けからか? いやあ、めんどくせえなあ。とりあえず、今日は諦めて明日考えることにしようかな。

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