新宿うな鐡

2018盛夏:

「ところで鰻チャンスありますか」 いつものフレーズからスムーズに参加者がまとまり、会合がはじまる。

集うは老舗の鰻屋。アイドルタイムが無いので予定が組み立てやすい。道中、アレなキャッチを軽くいなすのも、この店へ赴くまでのスパイスとなる。


指定時刻にやや遅れて店に到着。予約名を告げ、2階座敷へ。狭いテーブルが一面に並ぶ空間が、この時間からほぼ満席。スーツ姿の男性や、スタート前らしきカポー、そして女性3人組なども。

座敷いちばん奥に着座。ほどなくしてメンバー全員が揃う。瓶ビール。滋養強壮サプリや壮快パウチが入り乱れるテーブル。メニューを開く。しばし眺めたあとに「オネーサン、肝焼きからここまで全部で!」が宣言される。

「さいきんフリー鰻システムってのがブームなんすよー。鰻チャンスありますかって呟くとすぐ宴が組み立てられてーしかもロハで開催されるというー」と夢のようなシステムの話も出つつ、次々と届く串と酒を嗜みながら、日々のあれこれを議論する。心地よい時間。

やがて雰囲気を感じた別の部員が合流。いつものアドリブと軽快なフットワーク。

そうこうして2時間ほどのうちに、オーソドックスな串、流石の柳川、季節のたたき等を満喫した一行は、満面の笑顔で同店を後にし、二次会へ向かうのであった。

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