桂+かどや

2019年6月。

A「どもどもー。例のごとく明るいうちから呑みません?」
B「呑みますー」
A「流石。ほんでですね、今回はかどや行きたいんです」
B「いいっすね~」
A「んじゃ決まり。でも、かどや、15時開店なんですよね」
B「あら、そうなんですね」
A「どうせなら昼ぐらいからいっときたいですね」
B「ますますいいですね~」
A「その頃から呑む人いませんかね」
B「いっぱいいますよ。むしょく多いし」
A「んじゃいろいろ誘いましょうー」

A「どもどもー。昼から呑みません?」
C「呑みますー」
A「すばらしい」
B「んじゃ桂にしましょうか」
C「桂! 憧れの…桂…」
A「桂からかどや。サクセスロードですね」

という事前のブリーフィングを経て、某日11時に、桂に集合。

現場では、当日10時に「酒チャンス?いきます!」と迅速に参加を決定したD氏もつつがなく合流し、店内の中央付近で、都合4名による陣取りが完了した。

A「えっとー、エビフライにハンバーグステーキ、ポークカツにミックスグリル」
B「メンチカツもお願いします」
A「かつスパいけましたっけ?」
B「あれは夜だけ」
A「そうかー残念」
C「瓶ビールくださいー」
D「あっビールは2本、いや3本でおねがいしますー」

ビジネス街のランチタイム。貴重な時間をすごすスーツ姿の方々が大半を占める。その中でTシャツ姿ではじまる宴。プライスレス。

桂は名店である。それはこれから行く、かどやの店主も「美食」と評しているところからも見て取れる。

一般的に、ランチライムでの宴は、まわりで食す人たちのペースを無視してダラダラと飲み食べることが多いと云われる。
だがここは桂。無礼があってはいけない。アフロママの圧に圧倒されることになりリカバリーが効かなくなる。満席近くなったらサッと食べきって、すみやかにお暇することを忘れてはいけない。それが倶楽部会員の掟。

供された皿を滞留させることなく、美食を堪能し、12時台には退店となった。

A「ごちそうさまでしたー」
C「でしたー」
B「あのーすいません。実はこの後、急用ができまして」
A「どうしました。部下になああぁあしにでもいくんですか」
B「まあそんなところです。申し訳ありません」
D「わたしもむしょくが忙しいのでここらへんで」
A「あらま。そうしたら次の予定人数が減りますね」
B「すいません。別のむしょくを召喚しましょう」
C「でも平日の12時に連絡して15時に呑みに来れる人なんています?」
B「だいじょうぶだと思いますよ。連絡してみます」
C「DM見てますかねー」
B「見てればいいんですけどねーおっと早速返信ありました」

E「15時?いいですよー14時にはいけますー」


そんなこんなで、14時すぎに駅で待ち合わせを約束し、都合3名で次の名店へむかう。

ここの店主の料理に向かう姿勢は真剣そのもの。従業員を大事にする姿はいわずもがな。客である我々は、敬意を持って入店せねばならぬ。最近はこんなツイートでバズっておられる。

曳舟駅から住宅街をしばし歩く。14時40分、店の前に到着。平日なので先頭客。15時の開店前にはもう一組が入口前に。

15時、暖簾がかかげられ、いざ赴かん。奥のほうのテーブルに案内される。

瓶ビールから。グラスに注ぎながら、壁面のメニューをチェック。ほうほう色々ありますね。では首尾よくオーダーしましょう。粗相があってはいけません。
「刺盛りあります?」「メニューみてください」
軽快な会話が心地よい。街の酒場はこうでなくてはならない。

刺盛りを人数分オーダー。しめ鯖うまい。蛸うまい。
酒はビールのあと、柴又ハイボール・日本酒など、めいめいで。
食べるほうは、牛タタキ。ハモ天刺身。玉子焼。コップ酒を数杯。牛タタキをリピ。
うまい肴に駄話が弾む。当初のピリッとした緊張はどこへやら、楽しさに満たされる。1時間半弱でフィニッシュ。大満足。


夕暮れの向島、千鳥足で物件調査をしながら帰途につく我々を、街はやさしく包み込む。


その日の満足度は当日で消滅すること無く、その後しばらく継続したのであった。


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明るいうちから飲みに行く愉しさと悦び。
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