花綻ぶ前に【sideサラギ】

こちらこちらの流れをお借りしています。
 
■お借りしました:イチカちゃん、けんたろうくん、ベアトリスさん、エドガーさん
  
 
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 突如として提案された、初対面同士でタッグを組んでのバトル。俺もイチカも基本的に排他的な人間であることから、互い以外にタッグバトルをすることは滅多にどころか一度もない。全てを聞いている訳ではないが俺がそうなのだからイチカもそうだろう。
 だからどうするのかと、屈託がない程に明るく眩しい二人を眺めてからイチカに視線を移す。少し考えた様子を見せてから、不安というよりかは緊張を顔色に僅かに出してイチカは答えた。やってみたい、と。
 彼女がそう口にするのなら俺がその願いを否定することはない。それはイチカも十分にわかっているようで店員二人に前向きな返答をする。その後僅かに視線が合ったが、不安の中にどこか楽し気な色が瞳に見えたから好きにさせることにした。
 
「あっちはあっちで話がまとまったみたいだな。俺はエドガー、エディって呼んでくれよな。兄さんは?」
「サラギだ」
「サラギか、よろしくな!」
「ああ」
 
 普段であれば絶対に関わることのない人種だと思いながらエドガーへと返す。相も変わらず誰に対しても雑な返ししかしない俺にエドガーは気にした様子もなく早速バトルの相談に入った。
 
「サラギはどの手持ちを出すんだ?」
「そうだな……」
 
 示唆しながらも女性陣のやり取りを眺める。けんたろうを抱き上げながら恐る恐る訪ねているイチカの様子を見る限り、きっとイチカはけんたろうを出すつもりだ。けんたろうはタッグバトルは確かしたことがなかったように思う。それならと俺はボールを軽く放り投げた。
 
「おっ、ウォーグルか」
「こいつにする。タッグバトル向きだしな」
 
 俺が選んだのはウォーグルのウィンストンだ。選んだ理由としてはこいつが一番手持ちの中で性格に難がなく、初対面の相手とでも組める柔軟性を持っていたことと、けんたろうの面倒も見たことが何度かあったからだ。それに複数の野生ポケモンを相手するのにも向いた技編成にしていたから本気でタッグバトルをするなら一番外れがないだろう。
 
「そっちはどうするんだ」
 
 自分の出番が来たのだと喜んで俺の手にすり寄ってきているウィンストンを雑に撫で返しながらエドガーへと問いかけた。
 
 
 
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▼ウィンストンの現在の技構成などです。
 何か問題があったら言ってください!
 
■ウィンストン:ウォーグル♂(ハイパーボール)
【性格】ようき
【特性】するどいめ
【持ち物】たべのこし
【技】ビルドアップ、エアカッター、ブレイククロー、ねっぷう

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